徹底的なコミットメントで「依頼者の望む利益」を実現

――先生の仕事へのこだわりを教えてください。

 

依頼者が望む利益の実現に向けて、最大限の努力をすることです。依頼者が望む利益は、依頼者ごと、事案ごとに異なります。そのため、まずは依頼者が何を望んでいるのか、価値観をヒアリングします。

 

――その方の価値観をどのように探るのでしょう。

 

できるだけ多くお金を得たいという経済的な考え方、許せるか許せないかという気持ちの面、どれくらいの期間で終わらせたいのかという時間の価値観――大体この3つのマトリクスに分類されます。

 

「たとえばこういう進め方なら、こういう利益が考えられますがどう思いますか」と丁寧に説明とヒアリングを繰り返しながら、依頼者の価値観はマトリクスのどこに位置するのかを確認していくのです。

 

――丁寧なコミュニケーションを意識されているのですね。

 

実は、新人弁護士として経験がなかった頃、紋切型に高い金額を取れば依頼者は喜ぶだろうと思い、相場よりもはるかに高い金額で示談できたことがありました。しかし、依頼者は高い示談金よりも、“許せない気持ち”の方が強く、結果としてお怒りになってしまったのです。

 

その件を教訓に、定型的・機械的に対応するのではなく、依頼者としっかりコミュニケーションをとり、その依頼者ごとに、その事案ごとに、いわばオーダーメイド的に案件に取り組むことを心がけています。

 

それ以降、依頼者の利益を見定め、それに合わせて進めるようにしてからは一度もクレームがなく、かなり感謝される形で終わっているんですよね。依頼者の望む利益を実現することに、強いこだわりを持って取り組んでいます。

――理想の弁護士像を教えてください。

 

依頼者と案件に徹底的にコミットメントすることができる弁護士です。

 

離婚や夫婦問題といっても、世の中の多くの事例は、弁護士が入らなくとも、大人である当事者が話し合いをすることによって、何らかの解決をしているケースの方が多いのではないでしょうか。

 

ところが、弁護士の元に来る案件というのは、たとえば世界トップクラスの企業で活躍するような問題解決能力の高い人でも当事者間ではその合理性が通用せず、当事者同士では話し合いすらできない状況に陥って相談が寄せられるケースも多いように思います。

このような大人同士の話し合いによって解決ができなかった、あるいはそもそも話し合いすらさせてもらえなかった案件に対し、生半可な気持ちで臨んでいたのでは依頼者の利益を実現することはできません。弁護士の専門性に加えて、その依頼者とその案件に忍耐強く、コミットメントすることができる弁護士こそ、依頼者の利益を実現できるのだと思っています。

――離婚や夫婦問題に悩まれている⽅に、弁護⼠としてどのような⾔葉をかけますか。

 

離婚や夫婦問題において、耐え難い苦しみを感じたり、どうしたら良いのか分からないほどに悩まれることも多いと思います。そのような悩みや問題をひとりで抱えずに、ぜひお気軽にご相談ください。

 

弁護士は依頼者の代理人です。特に離婚に関しては、社会や世の中のためではなく、依頼者のために最善を尽くす仕事。目の前の依頼者のために頑張ります。