「今後も離婚事件の専門性をさらに高めていきたい」想像力を駆使して希望を実現する

――お仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

仕事の上で常に大事にしているのは「想像力」です。

弁護士としていくら経験を積んでも、ご本人の置かれた立場やお気持ちを体験するわけにはいきませんので、ご依頼者様の悩みや不安等を受け止めるためには、想像するしかないのです。想像力を持ってご依頼者様に共感するだけでなく、経験していないことも想像力で補い、表に出ていない重要な証拠が存在するのではないか等、筋の道を立てる必要があると考えています。

――離婚事件の場合は、どのように想像力を働かせて依頼者に接しているのですか？

たとえば交通事故等の事件はご依頼者様にとって非日常の出来事ですが、離婚は日常の中でのトラブルであり、様々な感情が絡み合っています。

そのため、経済的な合理性だけでは測れないご依頼者様のお気持ちをよく聞き、意思を尊重して最終的な方針決定を行います。弁護士として見解を述べる時に、「経済的な視点ではこの方向がいいかもしれない」とお伝えはしますが、決して「この方向でいきます」と決めつけることのないように心がけています。

価値観や発想は人それぞれ違いますので、「この方は何を一番大事にしたいのか」と想像しながら進めることで、ご納得いただける結果を得られていると思います。

――印象に残っている事例はありますか。

ご主人の不貞行為が判明し、すぐにご相談に来られた女性の事件が印象に残っています。

女性はご実家に戻り別居という形をとりつつ、私は代理人としてご主人との間で親権、養育費、財産分与に関する協議を進めながら、不貞をした相手の女性への慰謝料請求も行いました。不貞相手の女性は当初「不法行為ではない」と支払いを拒否しましたが、訴訟を提起し、訴訟の中で写真や動画等の証拠を提出し、結果として、相手方女性が100万円の慰謝料を支払うことで和解しました。

印象に残っている理由としては、ご相談をいただいてから2カ月ほどで養育費等の金銭面の条件を定めた上で離婚が成立し、相手方女性から慰謝料の支払いを受けることができたためです。短期間でスムーズにご依頼者様のご希望に沿う結果を得ることができました。

――続いて、事務所の特徴を教えてください。

大阪家庭裁判所の近くでアクセスのよい立地のため、離婚事件をはじめとする家事事件を数多く扱っており、多くの実績があります。2015年の開所以来、谷町四丁目駅から徒歩10秒の立地にありますので、お近くにお住まいの方以外では、お仕事帰りにご相談される方も多い事務所です。

――今後の展望を教えてください。

今後も離婚事件の専門性を高めていくことはもちろんですが、単に事件を解決するだけではなく、スッキリした気持ちで新たな人生を歩んでもらえるよう、ワンステップ上のご満足をいただける対応を心がけています。

また、離婚事件は子どもへの影響も大きいものですので、ご依頼者様の意向もありますが、子どもへの影響が小さくなるような解決を目指していきたいと思います。

現在では大阪弁護士会の法教育委員会に所属し、小中学校や高校で法教育を行う活動もしているのですが、今後も続けていきたいです。

――離婚について悩んでいる方にどのような言葉をかけたいですか。

離婚をしたいと思っても、どうしたらよいかわからず漠然とした悩みを抱えている方が多いかもしれません。一度弁護士にお話をいただければ、現在の状況を簡潔に整理し、何をしていけば、離婚にたどり着くことができるのかお伝えできると思います。

早い段階からご相談いただくことで、さまざまな可能性を考えることができます。別居前だからこそできることもありますので、離婚を決めた段階でご相談いただければと思います。