不倫相手に本気になってしまい、今の配偶者と離婚したいと考えている人がいます。さまざまな事情もあるのでしょうが、不倫は不貞行為といって不法行為にあたります。離婚して不倫相手と再婚するにはどうすればいいのか、不法行為の末に結ばれても幸せになれるのかを解説します。
不倫相手に本気になり離婚をしたい人へ
不倫相手に本気になって離婚を真剣に考えているという人もいると思います。配偶者とは夫婦関係が破綻していて、好きな人と再出発したいと考える人がいるでしょうし、許されない恋愛で互いに気持ちが高ぶっている人もいるでしょう。困難な状況であるほど、恋愛感情は燃え上がるものです。
しかし、不倫は民法の不貞行為にあたり、夫婦の義務に反します。平穏な夫婦生活を望む権利を侵害する行為にもなり、離婚の理由になるだけでなく、慰謝料を請求されるリスクさえあります。ほかにも不倫相手との再婚にはいくつかのリスクがあります。
すぐには離婚できない可能性がある
基本的に離婚は夫婦の合意によって成立します。たとえ自分が離婚したいと強く願っても、相手が応じてくれなければ、簡単には離婚できません。このため、夫婦関係は破綻していても、相手が不倫相手と再婚するのを阻止するため、離婚に応じないというケースもあります。
相手が離婚に応じない場合、離婚調停を経て離婚裁判をおこすという手もありますが、不倫をした側は離婚の原因を作った有責配偶者ということになります。有責配偶者が離婚裁判を起こしても、裁判で離婚が認められることは、ほとんどありません。有責配偶者からの離婚成立は別居し5〜10年と言われています。 こうして妻との離婚に手間取っているうち、不倫相手への愛情が冷めてしまうこともあります。
周囲から祝福されない可能性がある
妻や夫がいながら、他の異性と性的関係を持つと不貞行為となります。つまり、不倫は法律上許されておらず、社会通念上も許されない行為だということです。このため、どんな事情があろうと不倫をしたカップルは周囲から冷たい目で見られることがあります。それは、芸能ニュースで不倫をした芸能人が謝罪に追い込まれるのを見れば明らかでしょう。
これは一般人も同じで、不倫の末に離婚して、不倫相手と再婚すると、家族や親類、友人からも祝福されず、寂しい結婚生活のスタートとなる可能性があります。時には、会社の上司や同僚、取引先からの信頼を失ったり、敬遠されてしまったりして、人間関係を大きく損なう恐れもあるでしょう。
後悔する可能性がある
恋人時代は互いに愛し合っていたのに、結婚生活に入るとすれ違いが目立つようになるということは、よくあることです。不倫相手との関係も、結婚して安定した途端、味気ないものになってしまうかもしれません。また、不倫をしてしまうような人は、もともと浮気性なのかもしれません。結婚したら、また別の異性に目移りする可能性もあります。
そうして、不倫相手との結婚生活がうまくいかないと、慰謝料まで支払って離婚したことがばからしくなりますし、前の妻との結婚生活のほうがよかったなどと考えるようになる人もいます。不倫によって失ったものの大きさにようやく気付いて、後悔する人も少なくありません。
不倫相手と本気になり離婚をするリスク
不倫相手と本気になり、離婚すると、どのようなリスクがあるのでしょうか。考えられるリスクを具体的に解説します。
相手から慰謝料を請求される
まず考えられる最大のリスクは、配偶者からの慰謝料請求です。お互いに既婚者であるW不倫の場合、不倫相手の配偶者からも慰謝料を請求される可能性があります。慰謝料の請求額は数十万から300万円程度と言われますが、個別の事情によって異なります。最近は不倫相手と再婚した場合、慰謝料が上積みされるという傾向もあるようです。
また、慰謝料の請求は不倫を知ってから3年間可能です。離婚時には不倫していたことを隠していても、再婚後に不倫関係にあったことがわかった場合、慰謝料を請求される恐れがあります。不倫は民法に違反し、配偶者の権利を損なう行為ですから、慰謝料を請求されても仕方がありません。
養育費の負担が家計を圧迫する恐れがある
配偶者との間に子供がいる場合、養育費の負担についても考えておく必要があります。不倫相手と再婚する場合、子供をどちらが引き取るのか微妙な問題です。「不倫をするような親には子供は渡せない」と言われ、親権を失うかもしれません。そのときは、養育費を支払う義務が生じます。
子供が少なければ、まだいいのですが、子供が多かったり、不倫相手にも子供がいた場合、養育費の額が膨れ上がってしまいます。もし、双方の元配偶者に養育費を支払わなければならない場合、月の支払いが合わせて20万円以上になる可能性もあるでしょう。養育費だけで家計が苦しくなってしまう恐れがあります。
子供と会えなくなる可能性がある
不倫によって不倫によって離婚しても、自分の子供には会いたいという人もいるでしょう。どんな理由で離婚しようと、親には特段の事情がない限り、子供に会う権利があります。しかし、なにより大事なのは、子供の健全な育成であり、子供の気持ちです。子供の意に反して会うことはできません。
もし、子供が「親の不倫が原因で家庭が壊れた」と考えていたら、どうでしょうか。子供を引き取った配偶者が「相手が離婚したせいで、私たちは不幸になった」と話しているかもしれません。それでは、子供は別れた親に会おうとは思いませんし、面会を希望しても断られてしまうでしょう。不倫をして離婚すると子供に会えなくなる恐れがあります。
仕事に支障ができる恐れがある
不倫はプライベートな問題なので、仕事には影響が出ないと思っている人も多いかもしれません。しかし、不倫は不法行為で、社会通念上許されないと思っている人が多い以上、不倫が仕事先でも知られると仕事に支障をきたすことがあります。不倫相手との再婚を「略奪婚」と呼ぶくらいですから、対外的なイメージは最悪です。
よくあるのは、不倫や略奪婚は会社のイメージを損ねるという理由で、閑職に回されてしまうケースです。社内結婚だった場合、配偶者を知る人も多いので、不倫した側への風当たりも強くなるでしょう。自営業者の場合は、取引業者から敬遠されてしまうかもしれません。不倫は対外的な信頼も損ねてしまう恐れがあるのです。
人間関係が壊れてしまう
結婚したときは、多くの人から祝福を受けたはずです。それなのに、不倫の末に離婚してしまうと、祝福した人たちは「裏切られた」と感じることがあります。特に浮気された側の親族や知人は「無責任で許せない」と感じることでしょう。こうして不倫は多くの人からの不信を招くことになります。
不倫した側の親族や知人の中にも「不倫は許せない」と考えている人がいるはずです。そうした人たちは不倫や略奪婚をきっかけに離れていくことでしょう。こうして不倫を理由に、多くの人が周囲から離れ、それまで築いてきた人間関係が壊れてしまう恐れがあります。
相手が浮気性で自分も捨てられる
不倫相手と再婚を考えた場合は、相手の結婚観を確認しておいたほうがいいでしょう。相手が既婚者だとわかっていながら交際し、略奪婚もいとわない人ですから、恋愛に対し自由奔放な考え方をしているのかもしれません。中には不倫のスリルや背徳感を楽しみ、相手が離婚した途端に気持ちが冷めてしまうという人もいます。
そうした刺激的な恋愛を楽しむ人が、平凡な結婚生活に満足できるでしょうか。下手をすると、自分と結婚した後、別の異性と不倫してしまうかもしれません。感情に流されて安易に離婚や再婚へと突き進まないよう、よく相手を見極めましょう。
離婚をした方が良い場合も
不倫相手との再婚は周囲に決して良いイメージを与えませんが、中には離婚したほうが良いケースもあります。離婚して不倫相手との再婚を考えたほうが良いのは、どのような場合なのか紹介します。
すでに夫婦関係が破綻していた
不倫のきっかけが、そもそも夫婦関係の破綻だったという場合もあります。夫婦の間がすっかり冷え込み、既に修復不可能な状態だったのなら、離婚して不倫相手との再婚を考えてもいいでしょう。もしかすると、相手にも好きな人がいて、あっさり離婚に応じてくれるかもしれません。
相手は、経済的な事情から離婚したくないというかもしれません。しかし、お金だけが目的で、結婚生活を続けても幸せにはなれないでしょう。相手は自分のことを便利なATMだと思っているのかもしれません。そうした結婚生活なら、離婚して新たな生活のスタートを切ったほうが、その後も幸せな生活を送れる可能性があります。
出典: リコ活MEDIA
配偶者も不倫をしている
自分だけでなく、相手も不倫をしているのなら、もはや夫婦といっても、それは形にすぎません。子供がいるので離婚できないと考えている夫婦もいますが、そうした両親と暮らすことで、かえって悪影響が及ぶこともあります。子供にとって居心地の良い明るく温かな家庭になっているのか、振り返ってみるべきでしょう。
お互いが不倫をしていて、不倫相手との再婚を望んでいるのなら、早めに離婚して再婚したほうが、お互いのためかもしれません。
相手からモラハラや暴力を受けている
不倫に走る人の中には配偶者からのモラハラやDVに耐えられないという人もいます。モラハラやDVと聞くと、夫が加害者だと思われがちですが、最近は妻が加害者となるケースも珍しくありません。
モラハラやDVに耐えられないときは、離婚も一つの手段です。不倫相手とはいえ、離婚後に支えてくれる人がいるのなら、不倫相手との再婚も考えるべきでしょう。相手のモラハラやDVの証拠を残しておけば、不倫による慰謝料を請求されても、大幅に減額できる可能性があります。
若梅 秀孝
モラハラやDVは簡単に治るものではありません。暴力などがある場合は早急に別居、または離婚を検討ください。またモラハラ、DV気質な方はストーカーになる恐れもありますので不倫の事実を知ったら暴力を振るわれる恐れがありますので安易に不倫の事実を伝えることは避けてください。
浮気相手と再婚をして幸せになれる?
浮気相手と再婚して、その後もうまく結婚生活を続けることができるのでしょうか。再婚してうまくいくケースとうまくいきにくいケースをそれぞれ紹介します。自分たちの関係を振り返ってみて、うまくいくかどうか考えてみてください。
再婚してうまくいく人とは
不倫相手と再婚してうまくいく人の多くは、不倫を始めたころから、夫婦生活が既に破綻していた人でしょう。夫婦生活が破綻していたのなら、それほど離婚協議でこじれることはないでしょうし、周囲の人も「仕方がない」と受け入れてくれる可能性があります。
また、離婚した後も、再婚すべきかどうか、時間をかけて話し合い、準備することが大切です。不倫相手との再婚となると、周囲からも好意的に見られない可能性があります。そうした周囲の目に耐えられるか、困難があっても2人で乗り越えられるか再確認することも大切です。中には再婚まで数年かけるカップルもいます。
離婚したということは、一度結婚に失敗したということです。再びつらい結婚生活を送ることにならないよう、2人で真剣に話し合うことが大切です。よく話し合って、共通の将来設計を描けたら、きっと幸せな結婚生活が送れるでしょう。
不倫相手と再婚してうまくいく人の特徴
・離婚に誠実に対応した
・再婚まで期間を開けた
・再婚すべきか真剣に考え、話し合った
再婚してもうまくいかない人とは
夫婦関係に何も問題がなく円満な結婚生活を送っていたのに、配偶者を裏切るような形で不倫をしてしまったケースは、離婚後に不倫相手と結婚してもうまくいかないことが多いようです。やはり周囲から祝福されることも少なく、結婚生活のスタートからトラブルを抱えることが多いからでしょう。
また、うまくいかない人は、一時の感情の赴くままに行動し、単に「再婚すれば、うまくいくだろう」と楽観的に考えがちです。しかし、結婚生活はそんなに簡単ではないと前の結婚で学んだはずです。前回の結婚から教訓を得ていなければ、同じ過ちを繰り返すことでしょう。
不倫する人の中には、もともと異性に対して目移りしやすい浮気体質の人もいます。そんな人は、不倫相手と再婚しても、しばらくすると別の異性に目移りし、不倫を繰り返してしまうかもしれません。それでは、いつまでたっても幸せな結婚生活は送れないでしょう。
不倫相手と再婚してもうまくいかない人の特徴
・再婚すれば幸せになれると思い込んでいる
・一時の感情のままに行動した
・もともと浮気体質だった
若梅 秀孝
再婚相手にお子さんがいる、また自身にこどもがいる場合の再婚は、ステップファミリーと呼ばれ、お互いの関係だけでなく、お子さん同士にコミニケーションが取れているのかも重要な内容となります。
不倫相手と本気になり再婚したいときは弁護士に相談を
不倫は一般的に許されない行為ですが、結婚生活が破綻してしまうと、別の異性に心を奪われ、もう一度結婚生活をやり直したいと考えてしまうこともあります。「不倫するほうが悪い」とは言い切れないケースもあるでしょう。
しかし、不倫相手と再婚するには、さまざまな難しい問題にも対処する必要があります。離婚協議の中で多額の慰謝料を請求されることもあるでしょう。不倫が絡む問題をできるだけ穏便に解決するには、法律の知識が必要になることもあります。真剣に不倫相手との再婚を考えているのなら、夫婦問題に詳しい弁護士に相談するのも一つの方法でしょう。
森澤 雅代
不倫相手と再婚して幸せになれる人となれない人がいます。夫婦関係がすでに破綻していて、配偶者と話し合い、誠実に対応し、周囲の目に耐えられる覚悟があるか、再婚すべきかどうかを不倫相手と時間をかけてよく話し合い、将来設計をしっかり計画した人は、幸せになれるでしょう。
円満な結婚生活を送り、配偶者を裏切るような形での不倫は、再婚しても同じ過ちを繰り返してしまうことも少なくありません。幸せになれる人となれない人の違いは、配偶者に誠実に対応しているかどうかが、一つのポイントになります。
不倫相手に本気になり、離婚を考えている人は、リスクもあるため、よく考えることが大切です。
若梅 秀孝
配偶者同士の夫婦関係が破綻しているから不倫や再婚が問題なく進むだろうとお考えの方は安易に配偶者に対して「誠実であろう」と思い不倫や好きな人の存在を伝えることは、後々、自身または再婚相手に大きなリスクが発生します。
好きな相手の存在や再婚の意思は、現在の配偶者に対して大きな裏切り行為となり、今まで無感情だった関係性でも、急に変貌し、離婚の阻止、慰謝料の請求など配偶者や再婚相手に対して攻撃的になります。
また無感情のまま「もし不倫をしていれば慰謝料がもらえるかも」と浮気の根拠がなくても探偵に浮気調査の依頼をする方もおります。
今や再婚は当たり前のようになっている時代ですが、法的に不倫は夫婦間の義務違反行為になりますので十分注意してくだささい。
探偵歴25年。私人逮捕協力、刑事事件協力、テレビ・ラジオメディア出演、探偵YouTube登録者7万人(200万再生)「夫婦カウンセラー」「相続診断士」の資格を取得し、配偶者の浮気、行方不明者の捜索、企業調査、相続調査、ストーカー行為の証拠収集まで調査全般を承り、長年の探偵経験から・離婚・不倫・親権・セックスレス・相続・探偵社選びの相談など、お悩みをかかえる方へ探偵カウンセラーとしてご相談者に寄り添ったカウンセリングを行います。