【コラム#2】夫の浮気が発覚! 絶対に浮気相手と別れさせたい…

更新日: 2023年04月03日

これまで3万8千件の相談に答えてきた離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんの「リコ活相談室」。#2は「夫の浮気を知っても絶対に別れたくない」という相談です。夫と浮気相手に対する怒りを感じながらも、息子のために離婚したくない……岡野さんのアドバイスは?

ーお悩み相談ー 夫の浮気が発覚、でも息子のために離婚したくない…

夫と知り合ったのは私が22歳の時。大学を卒業後に就職した会社で、同期入社したうちのひとりが夫でした。

同期入社のみんなとは仲がよく、平日は仕事の後に飲みに行ったり、休日もキャンプやサッカー観戦に行ったりするなどしてよく遊んでいました。そのうち、いつも帰りの方向が一緒だったことがきっかけで夫と付き合うようになり、3年近く交際した後、結婚しました。

結婚後、すぐに妊娠したこともあって退職した私は、息子が生まれた後も専業主婦として家事と育児を楽しくこなす毎日でした。

「R美、久しぶりだけれど元気? なんか〇〇さん(夫の名前)のことが社内で噂になっているから気になってLINEをしたよ。同じ部署のYって女性と浮気をしている、って。知ってた?」というLINEのメッセージが、同期でわりと親しくしている女友達から届いたのです。

 私にはまるで信じられませんでした。浮気をしている素振りなど、夫にはまったくなかったからです。休みのたびにある息子のサッカースクールに同行するのは、いつも夫の役目。たしかに私には「もっと女らしくしたら?」「昔はかわいかったよね」などとイヤミを言うことはしょっちゅうだけれど、あんなに子煩悩な夫がまさか浮気をしているなんてあり得ない…。「こんなのただの噂。彼女の勘違いに違いない」と同期からのLINEは既読スルーしつつ、自分のなかでも夫の浮気はなかったことにすると決めました。

 その翌週、夫の実家の義母から、義父がコロナに罹患したという電話が自宅にかかってきました。義母いわく「息子の携帯電話もつながらないし、LINEも既読にならないので会社をお休みしているのかと思って自宅に電話した」とのこと。ふとイヤな予感がしたので、その後すぐに会社に直接電話をしてみたところ、案の定、夫は休暇をとっていたことが判明。電話口ではなんとかとりつくろって切ったものの、頭のなかは「嘘でしょ…」と真っ白でした。

その後すぐに「この前、LINEに返事をしなくてごめん。あの時は信じられなかったけれど、もしかして夫は本当に浮気をしているのかも。相談に乗ってほしい」と同期の女友達に返信し、協力をあおぐことにしました。「別れたくないなら、絶対に問い詰めたらダメだよ」とアドバイスしてくれた女友達は、夫の浮気をたしかめるべく、探りを入れることを引き受けてくれたのです。

女友達は、浮気相手の女性の後輩と親しくなって、数週間のうちにいろいろ聞き出してくれました。部署が違うのをいいことに、ときどき二人で同じ日に有休をとって日帰り温泉に行っていることがわかり、明らかに浮気をしていることがわかる二人のLINEのスクショも転送されてきました。夫への疑惑は真っ黒。完全に浮気をしていました。

今は夫と浮気相手の女性に対する怒りでいっぱいです。でも正直な気持ちは、夫とは絶対に別れたくないということ。息子のためにも離婚だけは避けたいのです。

ー岡野さんの回答ー 戦略的に関係修復を目指すのが得策

「絶対に別れたくない」「今の家庭を壊す気はゼロ」と思うなら、夫の浮気を知った場合でも、まずはとにかく冷静になる必要があります。感情的になって夫を責めたり、問い詰めたりすることにメリットは何もありません。

 浮気の証拠をつかんで弁護士に依頼する、という考え方もありますが、「許せない!」という感情が高ぶっている段階でそれをするのは逆効果。夫の逃げ場がなくなって離婚を決意する、といった浮気相手の女性の思い通りの展開になってしまうケースも少なくありません。浮気相手は、「妻に不満を感じている夫」をよく知ったうえで浮気を続けているのです。夫と取り戻すためには、落ち着いて戦略を練ることが欠かせません。

 子どもがいる夫婦の場合、もっとも効果的なのは、「子どものかわいさ」を武器にすることです。「妻への愛情は薄れていても、子どものことはかわいいと思っている」と思っている夫は多いからです。誕生日やクリスマスはもちろん、子どもが中心の家族のイベントや食事会などを増やし「この子とは離れたくない」と思わせることがポイントです。

 それとは別に、妻のほうでも「かわいげ」を意識した言動を心がけるのも大切です。「美人見えるヘアアレンジをする」「かわいい見える部屋着を着てみる」「素敵な女性話し方をしてみる」といった「っぽさ」を感じさせる演出で構いません。「かわいげ」を意識するのは、夫のためより自分のため。別れたくないという強い気持ちがあるなら、「かわいげ」をケチらず、照れることなく、どんどん出していってください。「自分のために頑張ってくれているんだな」と夫に気づいてもらうことは、夫の心を取り戻す大きな力になるはずです。


#3では、「夫への愛情は残っているけれど、義母との同居が苦痛でたまらない」という相談に乗っていただきます。

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