【コラム#5】夫のDVとモラハラに心が折れそう… この先、どうすれば?
更新日: 2023年03月02日
これまで3万8千件の相談に答えてきた離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんの「リコ活相談室」。今回はDVとモラハラに悩む女性からの相談が届きました。DVとモラハラを繰り返す人の心理とは?岡野さんが解説します。
ーお悩み相談ー 年下の夫がある日を境にモラハラ夫へ
結婚3年目、29歳になる私。2歳年下の夫との出会いは職場です。私が働いていた職場に夫が新入社員として配属され、彼の教育係として仕事上のお世話をすることになったのが距離を縮めるきっかけでした。
当時、夫は要領がいいタイプなかったものの、言われたことに対しては実直に取り組む真面目さが特徴的。一生懸命に新しいことを覚えようとメモをとる姿に「いい人なんだな」と好印象を抱いたのを覚えています。
1年ほど経過すると、夫もすっかり仕事に慣れ、私も指導をすることがほとんどなくなっていました。その頃に「仕事のこと以外でも僕と一緒にいてもらえませんか?」と結婚を前提とした交際の告白を受け、私も「わかりました」と快諾。その後も順調に2年間の交際期間を経てゴールインしました。
結婚を機に、人事異動で夫と私は別々の部署で勤めることになったのですが、夫の上司がパワハラで有名な管理職。メンタルが弱い部分もある夫のことは心配でしたが、ほどなくして私が妊娠したこともあり、帰宅後も夫の話をじっくり聞く時間が減っていったように思います。
息子が生まれ、産休から育休に入った私は育児に専念することになりました。ところが、その頃から少しずつ夫の言動に変化が見られるようになったのです。
夫は夜泣きをする息子に対し、あやすどころか「うるさいな」とイラ立っている様子を隠しません。そのうち、私にも「さっさと寝かしつけろよ」「家にいてヒマなクセに育児もまともにできないのかよ」などと攻撃的な言葉をぶつけてくるようになっていきました。
同じ会社で働く元同僚の友人からは「旦那さん、例の上司と上手くいっていないみたいだよ」と聞いていたこともあり、ストレスによるダメージが夫を変えたのだと確信。だからこそ、出会った頃のように、夫に対して仕事や人間関係のことなどを、できるだけ親身になってアドバイスをするように心がけました。
ある晩、お酒を飲んで帰宅した夫に、いつものようにアドバイスをしようとしたところ、突然夫がキレたのです。「なんでいつもそんなに上から目線でモノを言ってくるんだよ」「こっちのことを見下しやがって」「だいたい子どもなんてほしくなかった」と怒鳴りはじめた夫。私は怖くなったものの、「大丈夫、わかっているよ、あなたが仕事で苦しくなっていることを」と語りかけはじめた瞬間、「そういうところがイヤなんだよ!」と私は突き飛ばされました。
その晩を境に、夫のDVとモラハラに苦しめられる毎日が続いています。毎日のように機嫌が悪く、ときには私を罵倒し、それでも気がすまないと暴力を振るってくるようになりました。
そんな夫の姿を見て怯える息子への影響も考えると、「もう別れるしかないかも」と追い詰められている状況です。
当時、夫は要領がいいタイプなかったものの、言われたことに対しては実直に取り組む真面目さが特徴的。一生懸命に新しいことを覚えようとメモをとる姿に「いい人なんだな」と好印象を抱いたのを覚えています。
1年ほど経過すると、夫もすっかり仕事に慣れ、私も指導をすることがほとんどなくなっていました。その頃に「仕事のこと以外でも僕と一緒にいてもらえませんか?」と結婚を前提とした交際の告白を受け、私も「わかりました」と快諾。その後も順調に2年間の交際期間を経てゴールインしました。
結婚を機に、人事異動で夫と私は別々の部署で勤めることになったのですが、夫の上司がパワハラで有名な管理職。メンタルが弱い部分もある夫のことは心配でしたが、ほどなくして私が妊娠したこともあり、帰宅後も夫の話をじっくり聞く時間が減っていったように思います。
息子が生まれ、産休から育休に入った私は育児に専念することになりました。ところが、その頃から少しずつ夫の言動に変化が見られるようになったのです。
夫は夜泣きをする息子に対し、あやすどころか「うるさいな」とイラ立っている様子を隠しません。そのうち、私にも「さっさと寝かしつけろよ」「家にいてヒマなクセに育児もまともにできないのかよ」などと攻撃的な言葉をぶつけてくるようになっていきました。
同じ会社で働く元同僚の友人からは「旦那さん、例の上司と上手くいっていないみたいだよ」と聞いていたこともあり、ストレスによるダメージが夫を変えたのだと確信。だからこそ、出会った頃のように、夫に対して仕事や人間関係のことなどを、できるだけ親身になってアドバイスをするように心がけました。
ある晩、お酒を飲んで帰宅した夫に、いつものようにアドバイスをしようとしたところ、突然夫がキレたのです。「なんでいつもそんなに上から目線でモノを言ってくるんだよ」「こっちのことを見下しやがって」「だいたい子どもなんてほしくなかった」と怒鳴りはじめた夫。私は怖くなったものの、「大丈夫、わかっているよ、あなたが仕事で苦しくなっていることを」と語りかけはじめた瞬間、「そういうところがイヤなんだよ!」と私は突き飛ばされました。
その晩を境に、夫のDVとモラハラに苦しめられる毎日が続いています。毎日のように機嫌が悪く、ときには私を罵倒し、それでも気がすまないと暴力を振るってくるようになりました。
そんな夫の姿を見て怯える息子への影響も考えると、「もう別れるしかないかも」と追い詰められている状況です。
ー岡野さんの回答ー アドバイスのつもりが、夫のイライラの原因の可能性も
まずは、「なぜ、夫は変わったのか?」を想像してみることからはじめましょう。そうすることで、問題の原因に気づく、解決の糸口が見つかる場合があるからです。
一般的に、妻のほうが夫より、いわゆる「仕事がデキる」という組み合わせの場合、妻が気をきかせたつもりで、家庭でも夫にアドバイスを送ったり、先回りしてサポートをしたりしようと頑張りすぎるケースが少なくありません。
ところが、必ずしもそうした妻のアドバイスやサポートが夫の求めているものと合致しているわけではありません。偉そうなアドバイスや的外れなサポートにイライラを募らせ、やりきれなさをDVやモラハラといった形で爆発させてしまう男性もいます。
「妻が子育てを最優先するあまり、自分に対する関心があからさまに薄れている」と思い込む夫で、DVやモラハラをしはじめる場合もあります。「なぜ夫である自分をないがしろにして、子どもにばかり愛情を注ぐのか」という子どもへのヤキモチがそうさせるのです。
そんな夫のDVやモラハラには、勇気を持って「やめてほしい」と伝えることが大切です。そして、あらためて別の形で夫を甘えさせる努力をしましょう。
ポイントは、「あなたのことも大事に思っている」という愛情を持って夫に接することです。付き合っていた頃の自分の気持ちを思い出すのがベストですが、それが難しいなら、「子どもという宝物をもたらしてくれた大事な人」と夫のことを考えてみてください。子どもの存在を考えると、自然と夫にも感謝の気持ちを持てるはず。すると、少しは「あなたのことは大事に思っている」という愛情を持つことができる気がしませんか?
あなたが愛情を持って接していることは、相手にも好意的に伝わるはず。もしもあなたがそこまで努力をしても、DVやモラハラが改善しない場合には、迷わずすぐに信頼できるプロのカウンセラーや親身になってくれる第三者に相談をしましょう。離婚という選択肢はネガティブな決断ではなく、幸せになるためのプロセスだと考えることも必要です。
#6では、酒癖の悪い夫との結婚生活に不安を抱える方からの相談。「別れどき」の見極め方も解説します。
【コラム#6】夫の酒癖の悪さが不安 修復or別れる決断はどうやってすべき?
一般的に、妻のほうが夫より、いわゆる「仕事がデキる」という組み合わせの場合、妻が気をきかせたつもりで、家庭でも夫にアドバイスを送ったり、先回りしてサポートをしたりしようと頑張りすぎるケースが少なくありません。
ところが、必ずしもそうした妻のアドバイスやサポートが夫の求めているものと合致しているわけではありません。偉そうなアドバイスや的外れなサポートにイライラを募らせ、やりきれなさをDVやモラハラといった形で爆発させてしまう男性もいます。
「妻が子育てを最優先するあまり、自分に対する関心があからさまに薄れている」と思い込む夫で、DVやモラハラをしはじめる場合もあります。「なぜ夫である自分をないがしろにして、子どもにばかり愛情を注ぐのか」という子どもへのヤキモチがそうさせるのです。
そんな夫のDVやモラハラには、勇気を持って「やめてほしい」と伝えることが大切です。そして、あらためて別の形で夫を甘えさせる努力をしましょう。
ポイントは、「あなたのことも大事に思っている」という愛情を持って夫に接することです。付き合っていた頃の自分の気持ちを思い出すのがベストですが、それが難しいなら、「子どもという宝物をもたらしてくれた大事な人」と夫のことを考えてみてください。子どもの存在を考えると、自然と夫にも感謝の気持ちを持てるはず。すると、少しは「あなたのことは大事に思っている」という愛情を持つことができる気がしませんか?
あなたが愛情を持って接していることは、相手にも好意的に伝わるはず。もしもあなたがそこまで努力をしても、DVやモラハラが改善しない場合には、迷わずすぐに信頼できるプロのカウンセラーや親身になってくれる第三者に相談をしましょう。離婚という選択肢はネガティブな決断ではなく、幸せになるためのプロセスだと考えることも必要です。
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