【コラム#46】離婚した夫が弁護士に!今さらながら慰謝料をもらいたい

更新日: 2025年03月31日

今回は離婚後7年経つという女性からのお悩み相談です。離婚後、羽振りのいい夫から今さらながら慰謝料などを請求することはできるのでしょうか?離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんの回答に注目です。

―お悩み― 離婚後、夫が弁護士に…今から請求可能?

35歳の私は、バツイチで現在は独身です。大手企業に勤務したばかりの同じ年の元夫とは、23歳で知り合って翌年結婚しました。ところが、結婚して半年もたたないうちに「人生一度きり。後悔したくないから」と、私が反対するのも聞かずに会社を辞め、司法試験を目指すことになりました。

もちろん、そこからは私の収入だけで家計を支えていかなければなりませんでした。「ハイスペックの男性と結婚できた!」と喜んでいた矢先、突然降りかかってきた大きな経済的負担は、まだ若かった私にはとてもつらいものでした。

それでも、自分の実家からの援助も受けながらなんとか元夫を応援してきたものの、3年、4年となかなか合格しない彼に業を煮やした私はついに離婚を決断。当時は、先の見えない不安と困窮の苦しさから逃れたい一心だったのです。

ところが離婚して7年たって、久しぶりに元夫から弁護士になったという連絡が来ました。離婚後、はじめて彼に会って話をしていると、想像以上に羽振りのいい暮らしぶりに驚愕。余裕のある生活の自慢話を聞いて、とてもうらやましく感じました。

と、同時に今、カツカツの生活をしている私は「あのときもらい損ねた慰謝料と財産分与を請求したい。私の親に出してもらった生活費も返してほしい」と強く思ってしまいました。

慰謝料、財産分与、親が出した生活費など、今さら元妻の私が請求することは可能でしょうか。

―岡野さんの回答― 「弁護士の元夫」を利用するつもりで新たな友好関係を築いて

残念ながら、離婚してから7年たっている今、元夫に慰謝料や財産分与を請求することはできません。原則として慰謝料は離婚後3年、財産分与は2年、という請求の期限が決まっているからです。

私の個人的な意見は、「元夫に執着せず、今の自分とこれからの自分の幸せを考えましょう」というものです。別れた元夫が現在いくらお金持ちになっていようと、心を乱される必要はないのです。

おそらく、元夫はあなたに離婚されたときの悔しさや意地があるために、経済的に豊かになった今の暮らしを得意げに報告してきたのでしょう。つまり、それまでずっと受かることのなかった試験に合格したのは、離婚が発奮材料になったからということ。離婚を告げたあなたを合格することで見返して、「俺と離婚して後悔しただろう?」とアピールしたいのです。

そんな元夫の策略には乗らなくて正解。今、少しのお金をもらっても、自分のプライドを自分で傷つけてしまうだけかもしれません。

それならば、「元妻の私が彼を合格させたのよ。私がいなければ、元夫は今の暮らしを手に入れられなかったはずだわ」と、自分に自信を持つような方向で考えてみてはいかがでしょう。

今の元夫のほうがあなたに去られたことを後悔するくらい、幸せになってください。そして、元夫とは決別することなく、あなたにとってプラスになるような形で新たな関係を築いていくことをおすすめします。

あなたに何か困ったことがあったときには、いつでも頼りになる「弁護士の元夫」の存在をフル活用しましょう!

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※この記事は2025年3月31日に公開しました

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