「離婚後も優しい夫のことが忘れられない」「今になって優しい夫のありがたみがよくわかった」などと、夫との離婚を後悔する妻がいます。そうしたもやもやした思いを克服するにはどうすればいいのでしょうか。妻が離婚を後悔する理由や克服方法を体験談とともに紹介します。
「優しい夫だったのに」と離婚を後悔する妻
「優しい夫だったのに、なぜ離婚したのだろう」と、別れた後に後悔する妻がいます。自分から望んで離婚したはずなのに、どうして後悔してしまうのでしょう。離婚後に妻が「優しい夫だったのに」と後悔する理由や、落ち込んだ気持ちを癒し、後悔やつらい気持ちを克服する方法を紹介します。
「優しい夫だったのに」と離婚後に後悔する理由
「もう離婚するしかない」と思い詰めていたはずなのに、実際に夫と離婚してみると寂しい気持ちになり、「やっぱり優しい夫だったのに」と後悔し始める妻がいます。どうして、離婚後に公開し始めるのでしょうか。よくある理由を4つ紹介します。
再婚して優しい夫の頼もしさに気づいた
優しい夫を退屈だと感じ、離婚を選んだ女性の中には、離婚後に「優しい夫」とは真逆のタイプの男性と結婚する女性は多くいます。しかし、再婚は元夫との生活を客観的に見直すきっかけにもなります。皮肉にも新しいパートナーとの生活の中で、元夫の優しさがどれほど深かったのか、いかに心の広い人だったのか、気づいてしまうのです。
再婚によって、元夫の優しさがいかに貴重で、その存在がいかに特別だったか気がついても手遅れです。妻が「前の夫なら些細なことで怒らないのに」「今の夫と前の夫を比べてしまうと離婚しなければよかったと思ってしまう」と、どれほど後悔しても、優しい夫との日々は戻ってきません。
元夫との生活は刺激が足りず、不倫の末に今の夫と再婚しました。今の夫は細かい性格なので、些細なことでよく喧嘩してしまいます。元夫は私のわがままを何でも聞いてくれたのに、その優しさに気付かず退屈だと思っていた私は傲慢でした。
今になって、元夫の心の広さに気付いてしまいました。
独り身になって寂しいから
「独りになって寂しい」という感情も離婚を後悔する理由となります。夫と離婚した後は解放感がいっぱいでも、時間が経つと孤独感に苛まれるのです。さらに、女性は一般的に、感情的なつながりや共感を通じた対人関係を重視する傾向があり、独りの寂しさを一層強く感じる可能性があります。
特に、元夫との間に思い出がたくさんあった場合、離婚への後悔は強くなります。一緒に過ごした時間、祝った記念日、お互いを理解し支えあった夫婦生活を思い返すと、その全てを失った現実に直面するのです。仕事から帰宅して真っ暗な部屋を見たり、誰かに話を聞いて欲しいのに話し相手がいなかったり、優しい夫を思い出す瞬間は日常に溢れています。
離婚直後は独り身に戻った解放感で楽しく暮らしていましたが、しばらくすると元夫との思い出ばかりが浮かんできて、離婚したことを後悔するようになりました。「夫との生活がつまらない」という私のわがままで離婚したのに、今さら寂しいだのつらいだのと誰にも言えません。
金銭的に苦労しているから
離婚によって生活は大きく変わります。収入と家計は中でも特に大きく変わるものの一つです。離婚によって、家賃やローン、光熱費、食費などの生活費をすべて自分で賄わなければなりません。経済的な安定がないと精神的な余裕を失われ、以前よりも生活の質が下がり孤独感や不安が募るなど、負の連鎖を引き起こしてしまいます。
特に、専業主婦だった場合、自分で生計を立てることに苦労するかも知れません。文句を言わずに働いて、自分に苦労をさせないようと頑張ってくれていた優しい夫のありがたみが心に染みるのです。「お金を稼ぐのがこんなに大変だとは思わなかった」「毎日仕事に追われているのに生活が苦しい」などと金銭的に苦労することも夫との離婚を後悔する理由の1つです。
元夫と結婚してすぐに仕事を辞め、10年近く専業主婦でした。離婚を視野に入れてからも「仕事は何とかなる」と高をくくっていましたが、経験や資格のない私にできる仕事は限られていて、1人分の家賃や生活費をまかなうだけで精一杯です。
結婚していた頃は元夫が真面目に働いていてくれたおかげで、不自由なく暮らせていたんだな、と今さら気付きました。元夫に甘えすぎていた自分を恥じています。
父親がいないことは子供に悪影響を及ぼすから
子供への悪影響で、離婚を後悔するパターンもあります。離婚すると一人で育児と仕事を抱えることになります。母子家庭の場合、忙しくて余裕をなくしてしまう母親も少なくありません。「駄目だと分かっていても子供にイライラしてしまう」「子供が急に熱を出したのに、相談できる人がいない」と子育ての大変さに改めて気づかされる人もいます。
また、塾や家庭教師の費用が捻出できなくなり、学力が低下する場合もあります。受験や進学の際に家庭の学習だけでは限界があると分かっていながらも、生活で手一杯で子供の教育費用を十分に用意できない状況は歯痒いもの。離婚してから、精神面でも経済面でも、優しい夫の頼もしさに気がつくのです。
元夫と離婚して別々に暮らし始めてから、子供が「お父さんがいなくて寂しい」と毎日のように泣きます。元夫は優しさしか取り柄がなくてつまらないと思っていましたが、子供にとって「優しいお父さん」はかけがえのない存在だったようです。
子供から父親を奪ってしまったことと、これから経済面でも苦労をかけるかもしれないことに罪悪感を覚えます。
優しい夫と離婚してしまったのはなぜ?
妻は、どうして優しい夫と離婚してしまうのでしょうか。後から考えれば「どうして、あんなことを」と思うことでも、その当時は「もう離婚しかない」と思っていたはずです。優しい夫と離婚してしまった妻によくある理由を3つ紹介します。
優しい夫に甘えすぎたから
夫に甘えすぎて、愛想をつかされ、関係がぎくしゃくしてしまう夫婦がいます。優しい夫に甘えすぎると、相手の優しさを当然のものと考え、ありがたみを正しく認識できなくなってしまうのです。優しい夫が自分のために何をしてくれても、それが当たり前になってしまった妻は、相手の努力や思いやりをないがしろにしてしまいます。
しかし、「優しい夫」の忍耐や愛情にも限度があります。どんなに優しい夫でも、妻が感謝せず、傲慢な態度を取り続けると、「妻のことを思って尽くしてきたけどもう疲れた」「優しくしても優しさが返って来なくてしんどい」と突然、限界を迎えてしまいます。すると夫婦関係は壊れ、離婚という結末を迎えます。
優しい夫をないがしろにしたから
優しい夫をないがしろにしてしまうのも離婚原因の1つです。妻が趣味や仕事に夢中になり、夫の存在を軽んじたために、夫婦仲に亀裂が入るケースは少なくありません。「私の仕事を理解をしてくれて家事を進んで手伝ってくれるから大丈夫」「夫は何をしても怒らないから雑に扱ってもいいや」などと考えるのは妻の身勝手です。
さらに、自分では夫の存在をないがしろにしている自覚がなくても、相手からはないがしろにされていると感じることもあります。特に、出産後はホルモン変化でイライラすることが多く、子供中心の生活となるため、夫が疎外感を感じることもあります。こうした関係が続くと喧嘩も増え、互いに離婚を考えるようになります。
優しい夫の短所ばかり気にしていたから
夫の短所ばかり気にしていたために離婚してしまうケースもあります。結婚するとき、期待や理想を夫に抱くかもしれませんが、実際の生活は理想とは異なり、必ずしも妻の思い通りにはいきません。その際、思い描いていた理想像とのずれから、夫の短所が際立って見えることがあります。
また、長所は短所の裏返しです。「優しい夫」の場合、他人を傷つけたくないために決断を保留したり、自己主張を避けたりする傾向があります。こうした優しさが「決断力がない」「何事も受け身で頼りない」「退屈な人だ」と感じられるようになると、妻は夫との離婚を考えるようになります。
出典: リコ活MEDIA
「優しい夫だったのに」という離婚の後悔を克服する方法
離婚を後悔し、過去を振り返ってみても時間は戻ってきません。「優しい夫だったのに」と後悔するのはやめて、前を向くことが大切です。離婚への後悔を克服する方法を3つ紹介します。
離婚したことのメリットを考える
夫との離婚の後悔を克服するには、離婚のメリットを考えることも一つの方法です。離婚後の寂しさや経済的な厳しさから、夫の優しい部分や幸せを感じた出来事ばかり思い出して後悔しているかもしれませんが、離婚したメリットもあるはずです。
離婚すれば、生活を自分自身でコントロールし、自分の意思のみで選択できます。自分が食べたいものを食べ、好きなタイミングでお風呂に入れるのです。また、子供にとっても両親が喧嘩する姿に心を痛めることがなくなり、離婚後の方がストレスの少ない環境かもしれません。
過去を振り返らないようにする
夫との離婚への後悔を克服するには、過去を振り返らないことも大切です。過去は過去であり、変えることはできません。もっと、現在や未来に価値を置くことを意識しましょう。例えば、新たな趣味に挑戦したり、仕事に集中したり、違う場所に引っ越したりすれば気分も変わります。将来の可能性は無限大です。
しかし、どうしても離婚がつらい場合は、友人やカウンセラーなど信頼できる人に相談してみてもいいでしょう。きっと親身になって相談に乗ってくれますし、前を向くための新しい価値観が得られるかもしれません。記憶にあるのは「優しい夫」だとしても、さまざまなことがあり離婚に至ったはずです。離婚を人生経験の一つとして受け入れることも重要です。
元夫よりも良い人と再婚出来るように努力する
元夫よりも良い人と再婚できるように努力することも、離婚への後悔を克服する方法です。同じ失敗を繰り返さないためにも、再婚相手に何を望んでいるのか、どのような人生を送りたいのか、自分が大事にしている価値観は何か、を考えてみましょう。
次のパートナーを見つけるまでには時間がかかるかもしれません。しかし、焦らずに努力し続ければ、今後の人生を共に生きるパートナーが見つかるはずです。また、子供がいる場合は、子供と再婚相手の相性にも気を配りましょう。血縁関係のない、いわゆる「ステップファミリー」には家族関係の構築が困難なこともあります。
「優しい夫」との離婚を後悔だけで終わらせないようにしよう
離婚は、夫婦関係の終わりですが、新しい人生の入口でもあります。元夫が優しかったという事実は、離婚を後悔するきっかけの1つになるでしょう。しかし、「優しさに甘え過ぎたから今度は感謝を忘れない」「相手の短所も受け入れよう」と離婚から学び、今後は後悔しないようにすることが大切です。
過去の選択を変えることはできず、どんなにつらい思いをしても、前に進むしかありません。離婚を経験した人は、離婚前より確実に成長しています。手を伸ばせば、次の幸せがすぐそばにあるかもしれません。後悔は捨てて、前を向きましょう。