妻にモラハラをする夫には共通した性格や考え方、特徴的な口癖があります。モラハラ夫によくある言動を【モラハラ夫あるある】としてまとめました。「自分の夫は、もしかしてモラ夫?」と疑っている方は、「あるある」に当てはまる言動がないか、ぜひチェックしてみてください。
モラハラ夫には共通点が!【モラハラ夫あるある】を挙げてみた
妻に陰湿なモラハラを繰り返す「モラ夫」に悩まされている妻は少なくありません。モラハラはなかなか表に出にくいものですが、被害に遭った経験のある妻の話を聞くと、モラハラ夫の思考パターンや言動には、かなりの共通点があります。モラハラも一種の病気のようなものですから、似た症状が現れるということでしょうか。
そこでモラハラ夫によく見られる特徴的な振る舞いや口癖などを【モラハラ夫あるある】としてまとめました。「夫の普段の言動はモラハラではないか」と感じている方は、当てはまる行動パターンや口癖がないか、チェックしてみてください。いつも悩まされている夫の言動が「モラハラ夫あるある」とわかれば、対処法も見つかるかもしれません。
こんな特徴があると注意!【モラハラ夫あるある】
モラハラの目的は、妻に自分の優秀さを認めさせ、精神的に支配して自分の思うがままにすることです。目的は同じなのですから、考え方や手段もおのずと似てくるものです。モラハラ夫の特徴的な行動を紹介します。
なぜか会社や近所で評判がいい
モラハラ夫の多くは、なぜか家を出ると愛想よく、善人ぶります。これは、妻だけではなく、周囲の人たちにも優秀な人だ、立派な人だと賞賛されたいからです。妻と同じように、周囲の人たち全員を抑圧的な態度で支配するわけにはいきませんから、好印象を与えられるように振る舞います。
このため、モラハラ夫は会社や近所で評判がいいことが多く、モラハラ被害に苦しむ妻が知人に「いい旦那さんを持ってよかったね」などと羨ましがられるといったことも起こります。周囲にモラハラ被害を訴えても「考え過ぎじゃない」「あなたにも悪いところがあるのよ」などと言われ、絶望する妻もいます。
自分は好きにやってもいいが、妻の勝手は許さない
モラハラ夫は、妻が友達と旅行したり、サークルに入って交流を広げたりするのを嫌います。妻には常にそばにいてほしいので、自分の知らないところで行動する時間が増えると不安になるのです。このため、何かと理由を付けて、妻の行動を制限しようとし、交友関係にも口を出すようになります。
ところが自分は、同僚と夜遅くまで酒を飲んだり、休日にはゴルフに出かけたりと自分勝手に振る舞い、妻が小言を言うと「俺はお前と違って仕事の付き合いだ」と開き直ります。その根底には、自分は優秀だから自分で何事も決められるが、妻は俺が見てやらないと何もできないといった歪んだ優越感があります。
ときどき急に優しくなる
普段は妻に厳しくあたったり、無視して冷たい態度を取ったりするモラハラ夫ですが、突然優しくなることがあります。このときの夫の態度を見て「夫は本来は優しい人なんだ」と感じる妻もいますが、それは違います。これは「ハネムーン期」と言って、モラハラ夫に周期的に現れる特徴的な行動です。妻に対するアメとムチのようなものだと思っていいでしょう。
夫が急に優しくなるのは「このままだと妻が離れてしまう」という不安だったり、「すっかり俺に従順になったから誉めてやろう」というご褒美のつもりだったりしますが、妻を精神的に支配するための手段の一つであることは確かです。妻が夫の優しさを信じてしまうと夫の思う壺。夫の言う事を信じるようになり、夫に依存させられてしまいます。
うまくいったら自分のおかげ、失敗したら妻のせい
モラハラ夫はプライドが高く、いつも自分が正しいと思っています。そのうえ、自分の優秀さや正しさを誰かに賞賛してもらいたいとも思っています。こうした性格が仕事面で生かされると、大きな業績を残すことがあるのですが、多くのモラハラ夫は妻からの賞賛を受けようと考えます。このため、夫が物事をうまく進めると、妻は自慢話を聞かされることになります。
ところが、失敗するとプライドの高いモラハラ夫は自分の責任を認めようとしません。それどころか、他人に責任転嫁しようとします。家庭の中の出来事であれば、当然、妻に責任を負わせることになり、「俺の言った通りにしなかったせいだ」「余計な口出しをしたからだ」などと難癖をつけます。「成功は自分の手柄、失敗は他人のせい」がモラハラ夫の基本姿勢です。
自分は常に正しく、周囲がいつも間違っている
自分は常に正しく周囲が間違っていると考えがちなのも、モラハラ夫の特徴です。「信念を持つ人」と言えば聞こえがよく、そうした性格を世の中のために振るってもらえば、大人物になれるかもしれません。しかし、妻に対して自分の正しさばかりを主張するだけでは、ただの「モラ夫」で終わりです。
妻や部下など自分より弱い立場の人にしか、自分の正しさを主張しないモラハラ気質の男性は、とにかく相手の意見を認めず、頭から否定して「俺の言うとおりにしろ」「黙って言われたことだけをやっておけ」というばかり。度量が狭く、相手の意見を聞くと、自分が負けたように感じてしまうのでしょう。
こんな言葉を口にしていない?【モラハラ夫あるある】よくある口癖
モラハラ夫にはよく口にする口癖もあります。【モラハラ夫あるある】の口癖編もまとめましたので、夫からよく聞く言葉がないか確認してみてください。
誰のおかげで毎日、生活できていると思っているんだ
モラハラ夫の定番と言ってもいい口癖です。共働きで妻も夫と同じくらいの収入があれば、さすがに使えませんが、妻が専業主婦だったり、パートやアルバイトだったりすると、ほとんどのモラハラ夫が口にしているはずです。
自分が一家の家計を支えているという自覚を持つのは良いことですが、妻に支えられて働いていることに気づかず、「稼いでいる自分は偉い」「養われているのだから、俺の言う事を聞け」という態度はあまりに傲慢です。傲慢さはモラハラ夫の大きな特徴の一つだといえるでしょう。
ほかに似たような口癖として次のようなものがあります。
・誰に飯を食わせてもらっているんだ
・文句があるのなら、俺と同じくらい稼いでこい
飯はまだか
妻の事情はお構いなしに、おなかがすいたら「飯はまだか、早くしろ」というのも、モラハラ夫に特徴的な口癖です。妻が体調を崩していようが、何か心配事があろうが、モラハラ夫はとりあえず「飯はまだか」と言います。
自分が帰宅したときに、夕食の準備ができあがっているのが当たり前で、用事などがあって夕食の準備が遅れていると「こっちは腹を空かせて帰ってきているんだ。いいかげんにしろ」と怒鳴ります。もちろん、日頃、食事を用意してくれている妻に感謝することもありません。
似たような口癖に次のようなものがあります。
・飯を作るのがお前の仕事だろ
・もっとうまい飯を作れ
俺に逆らうのか
「家計を支えている自分は偉い」と思い込んでいるモラハラ夫は、しばしば暴君のように振る舞い、自分に対する反論や批判を許しません。妻を家政婦のように扱い、自分は雇い主だと言わんばかりの態度をとる夫もいます。
妻が自分の考えを言おうとしても、「俺に逆らうつもりか」「お前の意見なんて聞いていない」などと言い、頭から否定し耳を傾けようともしません。ただ、このように強気な態度がとれるのも、自分より立場が弱い妻に対してだけで、自分の上司や強気な女性には全く弱いというのもモラハラ夫の特徴です。
次のような口癖も同じような心理から発せられます。
・俺の言う事を聞け
・お前の言う事は聞くだけ無駄だ
女は黙っていろ
女は男に従うもの、女は家事をするもの、弱い女はかわいい。こうした女性に対する固定観念を持ち、それを妻に押し付けようとするのもモラハラ夫の特徴です。物語や漫画の中にしか出てこないようなステレオタイプの女性を理想像にして、勝手に妻に重ね合わせる夫もいます。
こうした夫は、自分が思っていたとおりに妻が行動しないと失望し、怒りだします。自分に黙って従わない妻には「女は黙っていろ」といい、自分の身の回りの世話が不十分なときは「女のくせに、気の利かない奴だな」などと言います。自分の理想や期待と、実際の妻とのギャップが許せないのです。
ほかにも、次のような女性を見下す言葉を発します。
・女なのにそんなこともできないのか
・女は男に従っていればいいんだ
いつも家で暇にしているくせに
専業主婦を小ばかにするのも、モラハラ夫の特徴です。家にいれば、時間がたくさんあり、家事は楽なことばかりだと思っているようで、「主婦は暇でいいよな」「家のことだけやっていればいいんだから」などと言います。報酬もなく、毎日家事をやる大変さを理解しようともしません。
これも、外で働く夫のほうが、専業主婦の妻よりも偉いという価値観に基づいた言葉です。そして、その価値観を妻にも押し付け、刷り込ませようとしています。妻が家事・育児に専念してくれるからこそ自分は外に出て働けるのですが、それを指摘すると、たいていのモラハラ夫は「それは当たり前のことだろう」と開き直ります。
次のような口癖も専業主婦を見下すものです。
・家事ぐらいちゃんとしろ
・大したこともできないくせに
俺の母親は違った
モラハラ夫はマザコン気質のことも多いようです。中には母親と2人で、妻にモラハラをすることもあります。マザコン気質のモラハラ夫は、理想の妻像を母親に求めていて、すぐに妻と母親を比較します。
このため、何か気に入らないことがあると、母親を引き合いに出して「俺の母親は違ったぞ」「母さんのほうが料理がうまいな。教わったらどうだ」などと言います。比較された妻がどう思っているのか、考えたこともありません。
マザコン気質のモラハラ夫は、次のような言葉も口にします
・俺の母さんを見習ってしっかりしろ
・お前も俺の母さんのようにまともだったらなあ
隣の奥さんを見習ったらどうだ
妻を非難するときに、知人や友人の奥さん、芸能人を引き合いに出すモラハラ夫もいます。「隣の奥さんを少しは見習ったらどうだ」と言ったところで、家庭の事情や性格、考え方も違う他人と比較しても意味はありませんし、そもそも見かけだけで実際のところはわかりません。それがモラハラ夫には分からないのです。
結局、モラハラ夫は「他人のやり方のほうがいい」と言うことで、妻のやり方を非難し、劣等感を植え付けようとしているだけです。実際、他人の妻がどうやっているのか、ということに関心はなく、ただ「俺が良いと思ったやり方をしろ」と言っているだけなのです。
ほかにも、次のような言い方で妻を他人と比較します
・子供が2人いても、もっとうまく家事をしている妻はいるぞ
・このタレントは子供がいるのに、いつもキレイにしていて立派だよな
「モラハラあるある」でチェックをしたら、しっかり対策を
モラハラ夫に特徴的な振る舞いや口癖を「モラハラあるある」としてまとめてみました。あなたの夫にあてはまるものはあったでしょうか。モラハラはしだいにエスカレートしていく傾向があり、妻がモラハラに気付かず夫の言うことを聞いていると、いつの間にか洗脳されてしまうこともあります。洗脳された妻は、夫に従うのが当たり前になり、自分が被害者であることに気づかなくなってしまいます。
夫の言動にモラハラの兆しが見え始めたら、モラハラに詳しいカウンセラーや相談窓口などにアドバイスを求めるなどして、早めに対応しましょう。
森澤 雅代
チェック事項に一つでも当てはまることがあれば、要注意です。モラルハラスメントをする夫も被害を受けている妻も自覚のないことが多く、放っておくとエスカレートしていくため、早めの対応が必要です。
まずは気づくことが大切ですが、洗脳された妻が気づくことは簡単ではありません。長い間、気づかず、心に深い傷を負ってしまうこともあります。些細な違和感を大事にし、見逃さないよう、専門家と一緒に夫の言動をチェックしてみるのもおすすめです。
修復・離婚・妊活・不妊・浮気・不倫など、夫婦全般のお悩みはもちろん、再婚のお悩みにも寄り添う夫婦カウンセラー。
NPO法人日本家族問題相談連盟認定上級 プロ夫婦問題・離婚カウンセラーの資格取得後、販売サービスにて、夫婦・恋愛・人間関係に関する電話・メール・チャット・対面のカウンセリングの経験をもつ。