お金にうるさい夫にストレスが溜まったらどうする?経済的DVの可能性も

妻にお金を自由に使わせないようにし、お金にうるさい夫がいます。自分は自由にお金を使うのに、妻にだけ節約を求め、生活費をほとんど渡さないようなら、経済DVやモラハラの可能性があります。経済DVやモラハラの特徴やお金にうるさい夫への対処法を紹介します。

目次

  1. お金にうるさい夫にもさまざまなタイプが
  2. 生活費にお金をかけない
  3. 趣味・娯楽にお金をかけない
  4. 教育費にお金をかけない
  5. お金にうるさい夫は経済的DV?モラハラ?
  6. ケチと経済的DVの違いとは
  7. お金にうるさい夫の心理とは?
  8. 自分が稼いだお金は全て自分のものだと思っている
  9. 生活費の額を理解していない
  10. 妻の給料で十分生活できると思っている
  11. 収入が減ったことを隠している
  12. 妻を抑えつけて支配したいと思っている
  13. お金にうるさい夫の対処法は?
  14. 旦那と真面目に話し合う
  15. 自分で稼ぐ手段を持つ
  16. 第三者や専門家に相談する
  17. お金にうるさい夫と別れたいときは
  18. 配偶者が同意すれば、ケチを理由とした離婚も可能
  19. 「悪意の遺棄」「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかが問題

お金にうるさい夫にもさまざまなタイプが

日々の買い物や、毎月の光熱費などを細かくチェックして、お金にうるさい夫がいます。将来に備えて、貯蓄しようと節約を心がけるのは良い事ですが、あまり度が過ぎると、妻もうんざりしてストレスが溜まります。こうした夫にどのように対処すればよいのでしょうか。

「お金にうるさい夫」と言っても、いくつかのタイプがあります。中には自分の趣味や遊びには惜しみなくお金を使うのに、妻に対してはお小遣いすら渡さず、節約を求める夫もいて、こうした夫に反感を持つ妻も少なくないようです。妻が「お金にうるさい夫」と感じる主なパターンを3つ紹介しましょう。

生活費にお金をかけない

できるだけ生活費を浮かせて、あまりお金を使わないタイプの夫がいます。お金に苦労した経験があり、お金がないと不安だという人もいれば、目標があってお金を貯めているケースもあります。お金に執着する性格の夫も、生活費自体にお金をかけようとはしません。

こうしたタイプの夫は、日々の買い物でもできるだけ安くすませようと考え、電気や水道などの光熱費もできるだけ安くなるよう節電・節水を心がけます。細かな点によく気がつく夫ですが、あまりに節約を強いられると、妻はうんざりしてストレスを感じます。

趣味・娯楽にお金をかけない

生活費にはそれほどうるさくなくても、趣味や娯楽にお金をかけないタイプの夫もいます。自分はもちろん、特に妻の趣味や娯楽に目くじらを立てる夫もいて、妻が自分の好きなものを買うと「無駄な買い物をするな」「そんなものを買って、どういうつもりだ」などと不機嫌になることもあります。

こうして妻にお金をかけないのに、自分の趣味や娯楽には多額のお金を注ぎ込む夫が中にはいます。こうした夫は「自分が稼いだ金は自分のもの」と考えていることが多く、自分が楽しむことには、いくらお金を使ってもいいと思っています。このため、自分のお金で妻など他人が楽しむのは許せないのです。

教育費にお金をかけない

子供の教育費にお金をかけない夫もいます。子供の教育費は必要ですが、際限なくお金をかけるわけにはいきません。実際に、子供の教育費の負担が重すぎて、老後の資金が貯まらないと悩んでいる夫婦も多いようです。

このため妻が「子供の教育にいくらお金をかけてもいい」と思っている一方で、夫は「教育費にも限度がある」と思っている可能性もあります。妻が「お金にうるさい夫」と感じる理由は、お金の使い方の考え方や価値観の違いなのかもしれません。

お金にうるさい夫は経済的DV?モラハラ?

お金にうるさい夫は、単なるケチの可能性もありますが、中には経済的DVやモラハラの可能性もあります。モラハラとは、相手の人格を否定したり、見下したりする嫌がらせのことですが、配偶者に生活費を渡さなかったり、貯金や給料を勝手に使ったりといった「経済的DV」も含まれます。

経済的DVは、収入が少ない配偶者を経済的に困窮させて、精神的に支配しようとする行為で、多くの場合、夫から妻に対して行われます。妻を自分の思いのままにすることが目的ですから、あまりにお金にうるさい夫だと感じたときは、経済的DVの兆候がないか、確認したほうがいいかもしれません。

ケチと経済的DVの違いとは

一般的にケチとは、必要最低限のお金しか使わない人のことを指します。家族旅行にさえ滅多に行かないとか、子供にほとんどお小遣いを渡さないとか、さまざまなケースがありますが、さすがに生活に必要な物にはお金を出します。不自由な生活で我慢させることはあっても、食べ物もないような生活を強いることはありません。

一方、経済的DVは相手を精神的に追い込むことが目的ですから、時には最低限の生活費さえ出さないこともあります。また、仕事を始めようとするのを邪魔したり、貯金を勝手に下ろして使ってしまったりして、相手が自由なお金を持つことさえ許そうとしません

お金にうるさい夫の心理とは?

夫がお金にあれこれうるさいとき、夫はどのようなことを考え、どんな心理状態なのでしょうか。お金にうるさい夫の代表的な考え方を紹介します。

自分が稼いだお金は全て自分のものだと思っている

お金にうるさい夫の中には「自分で稼いだお金は自分のものだ」という意識が強い人がいます。こうした意識が強いと、家族であろうと他人にお金を渡すのが惜しくなり、最低限の生活費しか妻に渡そうとしません。その一方で、自分の趣味には惜しげもなくお金を注ぎ込む人もいます。

こうした夫は、妻に支えられて仕事に専念できるのだと考えることはほとんどありません。自分の努力で稼いだお金だから、他人にあれこれ言われる筋合いはないと思っています。貧乏でもないのに、お金をケチろうとする人は、こうした考えを持っていることが多いようです。

生活費の額を理解していない

自分の収入の中から妻に生活費を渡している夫の中には、生活費を把握していない人もいます。ニュースや新聞などで1カ月に必要な生活費の全国統計を知っていたとしても、首都圏と地方では物価が違いますし、子供の数や家賃などでも生活費は変わります。

また、他の世帯より贅沢な暮らしをしているのに、毎月の生活費を把握しようともせず、ぎりぎりの生活費しか渡さない夫もいます。こうした夫は、妻がやりくりに苦労していることにも気付かず「俺のおかげで何不自由なく生活させている」などと自己満足に浸っていたりします。

妻の給料で十分生活できると思っている

共働き家庭の場合、「妻の収入があるので、それほど生活費を渡さなくても大丈夫だろう」と考えている夫もいます。妻も正社員で働いているのなら、生活費を折半するという考え方もあるでしょう。しかし、妻がパートやアルバイトだとそうはいきません。

時給や日給のアルバイトやパートだと、毎月同じ給料がもらえるわけでなく、病気や子供の世話などで働く日数が減ると、給料も減ってしまいます。もちろん、正社員のような家族手当などもつきません。しかし、そうしたことまで考えが至らない夫は、妻も給料があるからと生活費を十分に渡さないことがあります。

収入が減ったことを隠している

夫が急にお金にうるさくなったり、毎月の生活費を減らしたりしたときは、何らかの理由で給与が減ったのに、それを妻に隠しているのかもしれません。妻は、自分たちがお金持ちのつもりで生活していたのに、実は貧乏だったという話は珍しくありません。

収入が減ったことを妻に言えない夫は、プライドが高く、収入が減ったことを正直に言うのは恥だと思っているのかもしれません。見栄を張るために仕事で無理をしたり、隠れて借金をしたりする可能性があります。妻も夫に変わったところがないか注意する必要があるでしょう。

妻を抑えつけて支配したいと思っている

モラハラ気質の夫は、妻を抑圧し支配するために「経済的DV」をする可能性があります。普段から妻を見下したり、人格を否定するような言動があれば、ただのケチではなく、妻を精神的に追い込むため、お金の使い道にあれこれ口出ししているのだと思って間違いないでしょう。

こうした夫は、貧乏だからとか、将来に備えたいとか、そんな理由ではなく、妻が勝手にお金を使うのは許せないという気持ちでお金にうるさい態度を取ります。

お金にうるさい夫の対処法は?

お金にうるさい夫に対して、どのように対処すればいいのでしょうか。お金にうるさい理由によって対処法も変わりますが、効果的だと思われるものを3つ紹介します。夫がお金にうるさい理由や性格なども考えて、試してみてください。

旦那と真面目に話し合う

生活費を把握していない夫や、妻の収入をよく理解していない夫とは、まず話し合って、生活費のやりくりのルールや貯蓄の目標額などを決めましょう。できれば家計簿や毎月の支払額の明細を見せ、細かく具体的な金額を示しながら話すと相手も納得しやすくなります。

妻のほうには不平や不満もあるかもしれませんが、話し合いでは夫の意見や言い分をしっかり聞く姿勢が大切です。夫の意見を頭から否定せず、互いに折り合いをつけながら、ライフスタイルにあったルールを決めていきましょう。

自分で稼ぐ手段を持つ

夫の収入を考えて、夫がお金にうるさくなるのも仕方がない状況の場合は、自分で稼ぐ方法を見つけることも必要です。夫があくまでも「必要な分は渡している」と主張うする場合も、自分で稼いだほうが早いかもしれません。自分でお金を稼げば、夫に自分の意見を言いやすくなる可能性もあります。

アルバイトやパートで働きに出てもいいですし、なにか特技があるのなら、フリーランスとして働いてみてもいいでしょう。最近はインターネットを使って自宅でできる仕事も増えています。腕に自信があるのなら、ハンドメイド作品を販売する方法もあります。

第三者や専門家に相談する

話し合っても、お金の使い方や家計のあり方について、折り合えないときは、信頼できる知人に相談してみましょう。他人に話をすることで、良いアドバイスをもらえることがありますし、自分なりに考えを整理できるかもしれません。夫への不満を打ち明けることで、ストレスの解消にもなるでしょう。

ただ、夫がモラハラ気質で、お金にうるさいのが経済的DVの可能性があるときは、解決は簡単ではありません。モラハラ気質の人は、自分の非を認めず、相手に責任を転嫁する傾向があります。家庭問題に詳しいカウンセラーや、自治体やNPOなどのDV相談窓口に相談するのも一つの方法です。

お金にうるさい夫と別れたいときは

無駄使いをせず、節約をして質素な生活を送るのは、決して悪い事ではありません。しかし、どちらかが度を過ぎる節約を求めたうえ、夫婦で金銭感覚が大きく異なると、不仲の原因となります。お金にうるさい夫にうんざりして、別れたいと考える妻もいるでしょう。お金にうるさい夫と別れるには、どうすればいいのかを説明します。

配偶者が同意すれば、ケチを理由とした離婚も可能

離婚は基本的に夫婦双方の同意で成立します。お互いに納得さえすれば、「お金にうるさい」「ケチだ」という理由でも離婚できます。こうして、当事者同士の話し合いで離婚することを「協議離婚」と言います。ただし、どちらか一方が離婚を拒否したり、条件で折り合えないときは、離婚できません。

話し合いで離婚できないときは、家庭裁判所に間に入ってもらい、離婚の話し合いをすることになります。これを「離婚調停」と言います。調停は家庭裁判所に申し立て、調停委員を介して離婚についての話し合いを進めます。ここでも離婚に合意できなければ、調停不成立となります。

調停不成立となった場合、離婚するには家庭裁判所に「離婚裁判」を起こして離婚を認めてもらうしかありません。裁判所が離婚を認めれば、相手の合意がなくても離婚できます。しかし、それには民法で決められた離婚理由(法定離婚事由)があり、夫婦関係が破綻していることを証明しなければなりません。

「悪意の遺棄」「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかが問題

お金にうるさい夫と離婚したいとき、離婚理由として認められる可能性があるのは「配偶者から悪意で遺棄されたとき」(悪意の遺棄)「婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」のどちらかです。いずれにせよ、生活できないほど経済的に困窮させられるなど、よほど深刻な事態でなければ、家庭裁判所は簡単に離婚を認めません。

もちろん、裁判ですから証拠を提示することも必要です。家計簿やレシートなどで毎月の生活費を明らかにし、夫との会話の録音やSNSなどでのやり取りから過度な節約を求められたことを証明しなければなりません。日頃から証拠を集めておくことが大切です。どのような証拠が必要なのか、早めに弁護士と相談しましょう。

お金にうるさい夫とは家計についての話し合いを

お金にうるさい夫にはうんざりすることもあります。しかし、夫も夫なりに家族が長く幸せに暮らせるよう考えて、節約に取り組んでいるのかもしれません。まずは、夫と話し合い、将来設計を立てたうえで家計のルールを決めましょう。

もし、夫にモラハラ気質があり、経済的DVと言えるほど過度な節約を求めているのなら、話し合いにあまり意味はないかもしれません。なぜなら、夫は家計を口実に妻を精神的に追い込もうとしているからです。経済的DVと感じたときは、弁護士などの専門家に相談しましょう。

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