旦那が仕事を辞めたいと言ったら|悩んだときの対処法とは?離婚したほうがいい?

「旦那が突然、仕事を辞めたいと言い出した」と悩む妻がいます。仕事を辞める理由はさまざまですが、「再就職できるのか」「今後の生活設計はどうするのか」などと不安を感じるのも当然です。「旦那が仕事を辞めたらどうすればいい」と悩む妻のために対処法などを紹介します。

専門家監修 |弁護士事務所 新大塚法律事務所
新大塚法律事務所(第一東京弁護士会所属)
離婚等の家族に関する案件や男女トラブルの案件を多く取り扱っている事務所です。法律的な観点だけでなく、...
新大塚法律事務所(第一東京弁護士会所属)
離婚等の家族に関する案件や男女トラブルの案件を多く取り扱っている事務所です。法律的な観点だけでなく、人生の再出発に向けた総合的なアドバイスを様々な角度からさせていただきます。

目次

  1. 旦那が仕事を辞めたいと言い出したらどうする?
  2. 旦那が仕事を辞めたいと考える理由は?
  3. 職場での人間関係でのトラブル
  4. 仕事量が多く、労働時間も長い
  5. 待遇に不満がある
  6. リストラで配置転換された
  7. 仕事にやりがいを感じない
  8. 働きたくない
  9. うつ病などの精神疾患を発症した
  10. 旦那に仕事を辞めたいと言われたときの対処法
  11. 夫から詳しい経緯や考えを聞く
  12. 自分は夫の味方だと伝える
  13. 生活設計について話し合う
  14. 旦那に仕事を辞めたいと言われたときのNG行動
  15. 夫の話を否定する
  16. プレッシャーをかけて追い詰める
  17. 自分の考えを押し付ける
  18. 妻が1人で思い悩む
  19. 旦那が実際に仕事を辞めたら?
  20. 職探しをサポートする
  21. 妻が働くことを考える
  22. 公的な支援制度を利用する
  23. 仕事を辞めた旦那との離婚は慎重に
  24. 仕事を辞めたことを理由に離婚できる?
  25. 離婚の合意を得られないときは調停という手も
  26. 仕事を辞めた理由によっては離婚できることも
  27. 仕事をやめた旦那と離婚したほうがいい?

旦那が仕事を辞めたいと言い出したらどうする?

夫が突然「会社を辞めたい」と言い出したら、どうすればいいのでしょうか。中には「旦那に会社を辞めたと言われ、どうしたらいいのかわからない」などと事後報告に混乱する妻もいます。夫の退職は、妻にとっても一大事です。専業主婦の場合は将来が不安になり、慌ててしまうのも当然です。

夫が勝手に仕事を辞めました。
うちには高校2年生と大学生の息子がおり、長男奨学金で大学に通ってもらっています。

家庭があるのに相談もなしに仕事をやめてただいま無職状態であり、働いて家庭にお金を入れているのは現在私だけ(長男はバイトをしていますが)です。

夫は人間関係で仕事を辞めたといっていますが、私からしたらこんな時期に離職するなんて考えられません。

しかも、夫が勝手に作った借金があり、毎月支払っている最中でもあります。

夫が突然仕事を辞める、明日で最後だと言ってきました。
10年一生懸命勤務してきて、
7年くらはい皆勤だったのに、
突然すぎてよっぽどの事があったのだと思いますが
理由はまだ聞いてません。
今晩帰ってきたら話すと言ってます。

辞めるなら辞めるで仕方ないけど
普通は辞める前に言うべきですよね。
しかもよりによって私は今妊娠中で
私もちょうど仕事を辞めた所で
タイミングも最悪です。

夫はどのような理由で会社を辞めたいと考えるのでしょうか。よくある会社を辞めたがる理由や、将来の生活に不安を感じたときの対処法、離婚を考えたときのポイントなどを解説します。

旦那が仕事を辞めたいと考える理由は?

夫が仕事を辞めたいと言い出すには、何か理由があるはずです。理由がわからなければ、対処の方法も決まりません。会社を辞めたい理由を、本人がはっきり言わないこともありますので、よくある理由を知っておきましょう。夫の気持ちを理解するのに役に立つかもしれません。

職場での人間関係でのトラブル

仕事を辞めたい理由として多いのが、職場での人間関係のトラブルです。パワハラやモラハラ、同僚からの嫌がらせで、精神的なダメージを受ける人もいます。うるさい上司や、高圧的な取引先との関係が悪化して、やる気をなくしてしまうケースも少なくありません。

もともと人付き合いが苦手な性格の人なら、職場で良好な人間関係を保つのに疲れてしまったということも考えられます。夫から職場の人間関係について悩みを打ち明けられたり、愚痴を聞かされたりしたことがあれば、人間関係が仕事を辞めたい理由かもしれません。

仕事量が多く、労働時間も長い

厳し過ぎるノルマや長時間労働に対する社会の目が厳しくなりましたが、中には今も長時間労働や過酷な業務を課す「ブラック企業」が存在します。また、上司の中には、古い考えで残業をしたり、無理をしてでも働く部下を評価する人もいます。最近は人手不足が深刻な問題の業界もあり、長時間働かざるを得ない職場もあるようです。

長時間労働が続くと、心身ともに不調を来たすことがあり、うつ病などの精神疾患を発症することもあります。以前から仕事から帰る時間が遅いうえ、最近、疲れた表情をしていたり、落ち込んでいる様子が見られたりした場合は、長時間労働など過酷な労働で疲れ切ってしまったのかもしれません。

待遇に不満がある

いくら仕事を頑張っても、給料がなかなか上がらないことがあります。特に日本の場合は、年功序列の給与体系で、勤続年数が長いほうが給料が高いという会社は少なくありません。このため、業績の良くない会社では、いくら成績が良くても思ったほど給料が上がらないといったことが起きます。

このため、若い社員や有能な社員は「ライバル会社に移ればもっと給料が良くなるはず」「業績の良い別の業界に転身しよう」と考えることがあります。40代前後で部署内でリーダーとして活躍している人であれば、既にスカウトを受けていたり、待遇の良い意中の会社が決まっていたりするのかもしれません。

リストラで配置転換された

会社の経営が苦しくなると、事業を縮小したり、事業を大幅に見直したりして経営再建を図ることがあります。そのとき、行われるのがリストラです。リストラも会社組織を変えるために必要なことなのですが、退職を勧められたり、今までとは全く別の部署への配置転換を命じられたりすることがあり、つらい思いをする人もいます。

もし、会社が経営的に厳しい状況にあるのなら、夫がリストラで配置転換されたのかもしれません。また、会社の経営とは関係なく、重大なミスや人間関係のトラブルなどを理由に、異動を命じられることもあります。こうした場合、新たな職場になじめなかったり、会社に不信感を抱いたりして退職を決意する人もいます。

仕事にやりがいを感じない

仕事を続けてきたものの、いつまでたっても仕事に慣れず「やりがいが感じられない」として仕事を辞めたいと考える人もいます。仕事の大変さの割には、給料が上がらず、評価されているという実感を得られない、職場の人間関係が悪く、仕事に気持ちよく打ち込めないという場合も多いようです。

ただ「仕事にやりがいを感じない」「自分には向いていない」などと言って、転職を繰り返す人もいて、この場合は少し問題です。自分の技術や能力を過大評価して、いつまでたっても安定した収入を得られない恐れがあります。

働きたくない

世の中には働くのが嫌いな人もいます。そうした人は、仕事についても長続きせず、楽に稼ぐことばかり考える傾向があります。働くのが嫌いでも、家族のために懸命に働く人も少なくありません。しかし、辛抱できずに、すぐに会社を辞めたがる人がいるのも事実です。

こうした人は、時間に束縛されたり、人と競ったりすることが苦手なのかもしれません。自分のペースでできる仕事を見つけたり、個人事業主として自分の好きなことを仕事にしたりするとうまくいくことがあります。

うつ病などの精神疾患を発症した

うつ病など精神的な疾患によって働きたくないと考えるようになる人もいます。病気の場合はゆっくり休んで、適切な治療を受けることが必要です。そのまま仕事を続けると、ますます病状が悪化してしまうかもしれません。

精神疾患になる原因は長時間労働や、過酷なノルマ、職場でのハラスメントやいじめ、仕事上のトラブルのほか、家庭内の問題、家計を支えることへのプレッシャーなどさまざまです。特に職場が原因となっている場合は、会社の産業医や主治医などとも相談して異動や退職などで環境を変えることも必要です。

旦那に仕事を辞めたいと言われたときの対処法

夫が仕事を辞めたいと言い出したとき、妻はどのように対処すればいいのでしょうか。一番大切なのは、感情的にならずに落ち着いて対応することです。興奮して、夫の話も聞かないようでは、今後の生活などについて前向きな話ができません。夫と話をするときに大切なポイントを紹介します。

夫から詳しい経緯や考えを聞く

夫が突然、仕事を辞めたいと言ったとき、たいていの妻は驚きます。「なんて無責任な旦那なの」と怒りがこみあげてくるかもしれません。しかし、夫も相当悩んで妻に話を切り出したはずです。まずは、夫の話を聞きましょう。もしかすると「今よりも待遇の良い会社に移りたい」と言うかもしれません。それなら悪い話ではありません。

もちろん「会社の上司とうまくいっていない」「パワハラに耐えられない」といった理由で、転職先についても考えていないという場合もあります。「辞めないで、もう少し頑張ったら」というのは簡単ですが、本人が「もう頑張れない」と感じていることもあります。最初は本人の話をしっかり聞き、何を考えているのか、これからどうしたいのかを把握しましょう。

自分は夫の味方だと伝える

夫が「仕事を辞めたい」と思っている場合、基本的には夫の考えを尊重しましょう。なんの特技もないのに「YouTuberになりたい」とか「退職金で株を買い投資家として生きていく」といった現実離れしたことを言わない限りは、「辞めたければ辞めてもいい」「私はあなたの味方でいる」という態度を見せることが大切です。

もちろん「こんな旦那について行っても大丈夫かな」と不安になることもあるでしょう。しかし「旦那も家族のことも考えて悩み抜いてくれたはずだ」と相手を信じ、「好きなようにしていいよ」と言えば、夫も自信を持って再就職に挑めるはずです。

もし、うつ病などの精神的疾患があるようなら、治療が第一。夫が治るまでは自分が支えるという気持ちを持ちましょう。妻の支えがあれば、夫も安心して治療を受けられるはずです。

生活設計について話し合う

夫の転職先が決まっているのか、再就職先が決まっているのか、しばらく休まなければならないのかで、夫が仕事を辞めた後の生活は大きく変わります。受け取れる退職金や失業保険の額、現在の貯金額、再就職後に見込める収入などを把握して、今後の生活設計を2人で考えましょう。専業主婦の妻が働かなければならないこともあります。

夫も仕事を辞めると決めたときは、再就職先や妻にどう説明したらよいかといったことで頭が一杯のはずです。職場環境が相当に悪いときは「早く会社を辞めたい」という一心かもしれません。「好きにしてもいい」と伝えれば、夫も気持ちが落ち着き、冷静に物事を考えられるようになるでしょう。気持ちが落ち着いた頃を見計らって、生活設計の話を始めてください。

旦那に仕事を辞めたいと言われたときのNG行動

夫に仕事を辞めたいと言われたとき、決してやってはいけないことがあります。状況が悪化しないためにもやってはいけないNG行動を紹介します。

夫の話を否定する

夫が仕事を辞めたいと言ったとき、感情的になって「何を言っているの?」「貯金もないのに会社を辞められるわけないでしょ」などと夫の意見を、頭ごなしに否定してはいけません。話は最後まで聞き、夫の話に納得できないときも「少し考えさせてくれる」と答えるだけにしましょう。

夫も、妻に仕事を辞めることを切り出すのに緊張して、冷静な判断ができない可能性もあります。妻も感情的では前向きな話し合いができません。一晩よく考えて、落ち着いてから翌日にでも再び、互いに冷静な状態で話し合いましょう。

プレッシャーをかけて追い詰める

夫が会社を辞めたい理由によっては「旦那はいったい、何を考えているの」と感じて、いろいろ言いたくなることもあるでしょう。つい「どうして、もう少し辛抱できないの」「お金がないのに家族のことをどう考えているの」などと責めるようなことを言いたくなることもあります。妻も不安を感じて、相手を問い詰めたくなるのも仕方のないことです。

しかし、相手を追い詰めたところで解決にはつながらないでしょう。「そんなことはわかっているのに、うるさい」などと夫が反発するかもしれません。精神的な不調を抱えている場合は、妻がプレッシャーをかけ、責めることで症状を悪化させることもあります。何か言いたくなるのをグッとこらえて、相手を追い詰めないようにしましょう。

自分の考えを押し付ける

夫が仕事を辞めるかどうかは、基本的に夫本人が決めることです。妻があれこれ言うべきことではありません。「君はどうしたらいいと思う」と聞かれても、「最終的に決断するのはあなただから、あなたの気持ちを尊重するわ」と、あくまでも決めるのは夫自身という態度を取るといいでしょう。

ただ、「いざとなったら、私も働くつもり」「子供がまだ小さいから、すぐには働けない」など、自分はどうするつもりなのかは、伝えておいてもいいかもしれません。そのときも、決して夫へのプレッシャーにならないよう言葉を選びましょう。

妻が1人で思い悩む

夫が仕事を辞めたいと言ったとき、家計や子供の教育資金などの問題を一人で抱え込んで悩むのはやめましょう。夫にもしっかり話して、2人で解決することが大切です。もし、夫には相談できない状況のときは、カウンセラーといった専門家に相談するのも良い方法です。

妻として夫を支えなければならないときに、妻まで精神的に落ち込んでしまっては大変です。専門家や周囲の助けも受けながら、悩みを解決し、乗り越えていきましょう。

旦那が実際に仕事を辞めたら?

夫が仕事をやめたら、すぐに転職しないかぎり、いったんは収入が途絶えます。「お金がない」という現実に直面しないよう、家計を管理し、対策を講じることが必要です。夫が再就職して収入が安定するまで、妻がやらなければならないことを説明します。

職探しをサポートする

夫の新たな仕事が決まっていないときは、一緒に求人を探すなど職探しをサポートしましょう。妻も一緒に探してくれることで、夫も心強く感じるはずです。しかし、焦って、無理に仕事を進めるのは禁物です。決して夫にプレッシャーをかけないよう、明るく職探しを手助けしましょう。

妻が働くことを考える

夫が40代くらいに達していれば、それなりの退職金も見込めるかもしれませんが、若いとそれほどの額は見込めませんし、退職金制度のない会社もあります。退職理由によっては失業保険もすぐには受け取れないので、当面の生活のため、貯金を切り崩さなければならないこともあります。最終的には妻が働かなければならないことも考えられます。

「これまで夫が頑張ってきた分、今度は自分が夫を支える番」と腹をくくることも必要です。もちろん、安易に頼られても困りますが、妻がそれだけの覚悟を見せれば、夫も真剣に職探しに取り組んでくれるはずです。

公的な支援制度を利用する

いよいよお金がない状態になったら、さまざまな公的支援にも頼りましょう。一定の条件がありますが、会社を退職した後は、失業保険を受け取れる可能性があります。失業保険を受けられない場合も、職業訓練を受けて、給付金も受け取れる「求職者支援制度」があります。いずれもハローワークで手続きを行いますから、一度相談してみてもいいでしょう。

また、収入が少ないと子育てへの支援金の給付や、給食費などの減免を受けられることがあります。国民年金や健康保険などの保険料、水道料金などの減免制度が受けられることもありますので、自治体に問い合わせてみましょう。こうした制度を利用しながら、生計を立てていくことも可能です。

仕事を辞めた旦那との離婚は慎重に

仕事を辞めたいと言い出した夫が説明する理由に納得がいかず、「仕事を辞めるのなら、こんな旦那とは離婚する」と決意する妻もいるでしょう。離婚するという決断をするのも、妻の自由です。

夫が仕事を辞めたことを理由に離婚はできるのでしょうか。仕事を辞めたことが離婚の理由として認められるのか、どのような手続きで離婚できるのかという点や、離婚するのが夫婦にとって良い選択になるのか、考えなくてはならないポイントについて解説します。

仕事を辞めたことを理由に離婚できる?

仕事を辞めた夫と離婚したいと思ったとき、話し合いの結果、夫も離婚に同意してくれれば離婚は可能です。夫も仕事を辞めると決断したとき、離婚を覚悟しているかもしれません。このように話し合いで離婚することを協議離婚といいます。離婚で最も多いのが協議離婚で、離婚の理由を問われることもありません。

ただ、夫が「離婚はしたくない。再就職するので待ってほしい」などと言った場合は、すぐには離婚できません。また、離婚には応じるものの、財産分与などの条件をめぐって話し合いがつかないこともあります。そのときは離婚を求めて話し合いを続けるか、法的な手続きに基づいて離婚を求めていくしかありません。

離婚の合意を得られないときは調停という手も

夫が離婚に反対したり、離婚には同意してもらえても条件で折り合えなかったりした場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることができます。調停とは裁判所の調停委員を介した話し合いで、調停委員が双方の意見を聞き、言い分を整理して合意を目指します。しかし、合意できる見込みがないときは調停不調として打ち切られてしまいます。

調停が打ち切られると、再び夫との間で協議離婚を目指して話し合うか、離婚裁判を起こして裁判所に離婚を求めることになります。裁判で認められれば、相手の合意がなくても離婚が可能です。

仕事を辞めた理由によっては離婚できることも

離婚裁判を起こすには条件があり、離婚調停の後にしか起こせません。また、民法で定められた「離婚事由」がなければ、裁判を起こしても、離婚が認められません。離婚事由とは、次の5つの事情です。

・配偶者が浮気や不倫(不貞行為)をした
・一方的な別居や生活費の未払いなど配偶者の悪意で遺棄された(悪意の遺棄)
・配偶者の生死が不明で3年以上経つ
・配偶者が重症の精神病で治る見込みがない
・婚姻を継続しがたい重大な事由がある

夫が会社をリストラになったり、希望退職に応じたりして仕事を辞めた場合は、ほかに浮気やDVなどの理由がなければ、多くの場合、離婚事由があるとは認められないでしょう。

しかし、正当な理由がないのに妻に相談もなく仕事を辞め、再就職する気もないという場合は、「悪意の遺棄」「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」に当てはまる可能性があります。それによって、夫婦関係が修復困難な状況があると判断されれば離婚も認められるでしょう。

新大塚法律事務所

離婚事由のうち、特に「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」は、諸般の事情を総合考慮して判断されます。

1つの事情だけでは、離婚が認められるほどの「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」には該当しない場合でも、複数の事情を併せて、「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」に該当し、離婚が認められる場合もあります。

そのため、夫に離婚したい旨を伝える前に、離婚できる可能性があるかどうか、訴訟で離婚の判決が得られる可能性が乏しい場合、どういう選択肢があるのか、逆に離婚できるとした場合はどのような手順で何をしていくべきかなど、あらかじめ弁護士に相談することをおすすめします。

仕事をやめた旦那と離婚したほうがいい?

仕事を辞めた理由によっては、夫の合意がなくても裁判で離婚できることもあります。しかし、夫が仕事を辞めたタイミングで離婚するのは得策なのでしょうか。夫が多額の退職金を受け取り、その半分を財産分与で受け取れる可能性があるというときは、離婚するのも一つの考え方かもしれません。

しかし、退職金や貯金も少ない場合は、財産分与があまり期待できませんし、夫に収入がないと、たとえ慰謝料や養育費が認められても、払ってもらえるかどうかわかりません。もちろん、夫に働く気がないときは、離婚も一つの選択です。しかし、夫が大変なときに見捨てたと周囲に見られる可能性もありますので、慎重に検討した方がいいでしょう。

旦那が仕事を辞めたいと言って悩んだら専門家に相談を

最近は、より良い職場環境や待遇を求めて転職する人が増えています。「一度就職したら、定年まで働き続ける」という日本の常識も崩れつつあるといえるでしょう。これからは、夫に「今の仕事を辞めたい」と相談させるのも、普通のことになるかもしれません。

しかし、まだそれほど転職が容易な社会になっているとはいえず、転職すると給料が下がることが多いというのも現実です。今後の生活を考えると、妻が不安を感じたり、離婚を考えたりするのも当然でしょう。夫に「仕事を辞めたい」と言われて悩んだときは感情的にならず、夫の話を聞き、対応に悩んだらカウンセラーや弁護士といった専門家に相談しましょう。

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