出産後、夫婦の愛情が冷え込み、良好だった夫婦関係が壊れていくことを「産後クライシス」といいます。夫は何が原因なのか分からず「産後に変わってしまった妻が悪い」と考えることも多いようです。産後クライシスは妻が悪いせいで起きるのか、いつまで続くのかを解説します。
産後クライシスは妻が悪い?
子供の出産を機に夫婦仲が急に冷え込み、夫婦仲が危機的な状況になることがあります。妻が不機嫌になり、夫につらく当たることも多く、間もなく離婚してしまう夫婦もいます。まるで別人になったかのようにわがままに振る舞い、怖い表情でひどい言葉を投げかける妻に、多くの夫は「こんなことになったのは妻が悪い」と考えます。
出産後の妻の産後クライシスが耐えられません。
私は35歳男です。
妻は33歳で現在専業主婦。
子供は5歳と生後2週間の女の子が2人です。
子供が産まれる以前より、妻は気が強い方で、何でも自分でやらないと気が済まないタイプです。
私が出来ることを探して、庭の草取りや洗濯物を畳んだり、洗い物をしても自分の思うようになっていないと文句を言ってきます。
そんな妻でしたが産後本当に態度が酷くなってきました。
私は仕事が忙しく帰るのが遅くなり大変申し訳ないと思っているので出来ることを探してしようとするのですが、やると粗を探して何か言ってきて、やっても文句言われてやらんでも文句言われるなら何もしないほうがいいんじゃない?と言われる始末です。
ただ本当に何もしないと睨みつけてくるため探して色々自分にできることをするのですがそれも気に食わないようです。
妻の産後イライラ もう限界です。
生後2ヶ月の新生児がいます。
産後のホルモンバランスの影響だと思いますが、妻が私の一挙手一投足に腹が立つようで、何をしても怒られ辛いです。
妻は自分のやり方と少しでも違う手順で家事や子育てをやられると凄く腹が立つようです。(つわりの時も家事のことで相当怒られました)
かと言って、指示待ちで何も自発的にやらないでいるとそれはそれで腹が立つようです。
何かしても怒られ、頼まれたことだけやろうとしても怒られ、もうどうしたらいいかわかりません。
仲が良かった夫婦が、産後クライシスに陥るのは、本当に妻が悪いからなのでしょうか。そして、夫はいつでも妻の機嫌の悪さに付き合わなければならないのでしょうか。産後クライシスの原因や克服方法についてカウンセラーが解説します。
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母親の6割以上が産後クライシスを自覚
育児中の母親向けウェブメディア「ママびより」が2019年に行ったアンケートによると、母親の6割以上が産後クライシスを経験したそうです。しかも、その7割以上が産後3カ月以内に愛情の冷え込みを感じ始めたといい、産後半年以内を加えると9割以上となりました。多くの妻が出産後間もなく「夫への愛情が冷めた」と感じるようです。
出典: 株式会社カラダノートのプレスリリース
子供が生まれると夫への愛情が下がる
「女性の愛情曲線」という有名なグラフがあります。東レ経営研究所が女性への調査をもとに、ライフステージごとに愛情の配分先の変化をグラフ化したものです。
それによると、結婚直後は夫への愛情が大部分を占めていますが、出産直後は子供への愛情が大きく跳ね上がり、夫への愛情はがくっと下がります。その後、夫への愛情が回復していくグループと、愛情が戻らず冷めた状態が続くグループに二極化します。
「ママびより」のアンケートでも、愛情の冷え込みを感じたことがある人のうち「夫への愛情が回復した」と感じている人は56.6%で、約4割は愛情が冷え込んだままという結果が出ていました。
子供が生まれた直後、妻の愛情が子供に向くのは、母性本能として自然なことで、産後クライシスが起こるのも当然なのかもしれません。しかし、その後、妻の愛情が回復していく夫婦がある一方で、妻の愛情が回復しない夫婦も多く見られます。どうやら、産後クライシスを克服できるかどうかは、妻の愛情を回復できるかどうかにかかっているようです。
カウンセリングを受けることで、産後クライシスに陥る原因に気づいて、夫婦関係を改善できるケースがあります。子供が生まれてから夫婦関係に不安や不満が生じているなら、一度リコ活のカウンセラーにオンラインで相談してみませんか。
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産後クライシスに陥る原因とは
出産後、妻の愛情が子供に向かうのは当然として、その後も夫への愛情が回復しないことがあるのはなぜなのでしょうか。考えられる理由を4つ紹介します。
妻のホルモンバランスの乱れ
妻が不機嫌になり、夫に冷めた態度を取る理由として、よく挙げられるのがモルモンバランスの変化や乱れです。妊娠や出産によって、女性の体内のモルモンのバランスは大きく変化します。それによって、女性は感情的になったり、体の不調を訴えたりするようになります。
女性ホルモンの変化することで、女性には次のような症状が現れると言われます
・気分の落ち込み
・イライラ
・疲労感
・不眠
・頭痛
・めまい
このような体調の崩れから、妻が夫につらく当たるようになり、夫婦関係が悪化。夫もそんな妻を放置してしまうため、関係修復ができなくなってしまうことがあります。
家事や育児を手伝おうとしない夫への不満
子供が生まれる前は、夫が家事をしなくても「いずれできるようになるだろう」と大目に見ていた妻も、子供が生まれるとそうした余裕はなくなります。「子供が生まれたら、父親としての自覚も生まれ、家事も積極的にやってくれるだろう」という期待もあるはずです。
ところが、子供が生まれた後も夫の態度が変わらず、育児も家事も手伝おうとしないと、妻は裏切られたような気持ちになります。不満も募り、「育児や家事の手伝いもせず自分勝手な旦那にはムカつく」と感じるようになる妻もいます。こうしたことから、夫に厳しい態度で接するようになるのです。
出産・育児・家事による妻の疲労
出産は女性にとって体への負担が非常に大きく、しばらく体調が戻らない人もいます。しかし、母親になると休む間もなく育児が始まります。そのうえ、家事を手伝ってくれる両親や義父母がいないと、1人で家事もしなければならなくなります。
夫が家事をやってくれればいいのですが、家事は妻任せで何もしない夫だと、妻の疲労は蓄積するばかり。とてもではありませんが、夫に優しく接する暇などありません。ただでさえ、夫への愛情が落ちている時期、自分が一番大変なときに手伝ってもらえなかったという経験は、長く「恨み」として妻の心に刻まれるようです。
育児に対する妻の不安
初めての育児では、事前に助産師や保健師らから聞いたり、本で読んでいたりしていた話とは違うことも起き、妻は「何をどうすればいいのか」と日々、考えたり悩んだりしています。中には産後の体調不良や疲れもあって、不安ばかりが大きくなってしまう妻もいます。
そうしたとき、夫が妻の不安に耳を傾けず、関心も示さずにいると、妻は夫に失望し「何も手助けをしてくれない」と大きな不満を抱き、ムカつく気分になることもあります。このため、やはり夫に対して「恨み」のような感情を抱き、夫婦関係を修復しようとは考えなくなってしまいます。
自分が予想している原因と実際の原因は異なる場合もあります。産後クライシスに陥った実際の原因を正しく把握できずに間違った対応をすると、夫婦関係がさらに悪化してしまうケースも…。
リコ活のカウンセラーなら、オンラインで正しい原因分析を行なえます。リコ活のカウンセラーと一緒に、夫婦関係を悪化させている原因を分析しませんか。
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産後クライシスはいつまで続く?
妻も不機嫌な理由がホルモンバランスの乱れや、母性本能によるものだと分かっている夫も「産後クライシスがいつまで続くのだろう」と不安になるでしょう。しかし、妻の体調や性格、夫婦関係によって期間は異なり、一概にはいえません。一般的には2~3年と言われますが、そのまま夫婦関係が悪化して元に戻らないケースもあります。
やはり、妻の夫への愛情が回復するかどうかが大きなカギで、夫が妻に対して協力的で、妻に寄り添う姿勢を見せれば、比較的早く産後クライシスを脱することができるようです。
子供が生まれてから夫婦関係に悩むことが増えた方は一人で悩まず、リコ活のカウンセラーに相談してみませんか。カウンセリングでは夫婦関係を改善するためのアドバイスだけでなく、夫婦のメンタル面のサポートも行っています。ぜひ初回のオンライン相談をご利用ください。
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産後クライシスに陥ったとき、妻に夫ができること
妻の出産後、夫婦関係が産後クライシスに陥ったら、夫はどうすればいいのでしょうか。出産後の不調に苦しみ、育児や家事に疲れきった妻のために夫ができることを紹介します。
妻の変化を理解しいたわる
出産した後、妻が変わってしまうのは当然のことだと理解しましょう。母親になれば母性本能から子供を第一に考えるようになりますし、妊娠、出産と大きくホルモンバランスが変化することで心身の不調を感じることもあります。妻の変化に合わせて夫も父親へと意識を変える必要があります。
疲れや心身の不調から、妻が別人のようになり、怖い顔をしてひどいことを言うようになるかもしれません。しかし、それも出産後の変化の一つだと受け止め、妻の言い分に耳を傾け、悩みや不安に寄り添うことが大切です。妻も夫への信頼を愛情を取り戻すにつれて落ち着き、産後クライシスの危機から脱することができるでしょう。
家事や育児を積極的に手伝う
出産後の妻が、夫に対して最も不満を抱くのは、やはり育児や家事への参加です。夫が育児や家事を妻任せにしていると、夫への不満は憎しみや嫌悪感、恨みに変わってしまうことがあります。そうなると、産後クライシスは長引き、二度と夫婦仲を修復できないこともあります。
夫も仕事が忙しいのかもしれません。収入を得ることで、妻や子供を守っているという自負もあるでしょう。妻の言い分がわがままに感じられることもありますが、妻は出産という大事業を終え、心身共に疲れた状態です。自分でもできることを見つけて、妻を支えましょう。
妻のストレス解消に協力する
育児は思っているより、ずっと大変なことです。いくらかわいいわが子でも、24時間つきっきりで世話をしていると、ストレスがたまりイライラしてしまいます。「子供と離れて一人になりたい」と思うこともあります。
夫は妻がストレスを解消できるよう協力しましょう。妻が一人で休めるよう、子供の面倒を見る時間をつくるのはもちろん、子供を保育所の一時預かりやベビーシッターに預け、息抜きのために一緒に出掛けてもいいでしょう。妻の悩みや不安に耳を傾け、「大変だね。いつもありがとう」と共感するだけでもストレス解消になります。
感謝の気持ちを伝える
子供を産んでくれ、大切に育ててくれている妻に対し、感謝の気持ちを忘れてはいけません。「ありがとう」と感謝の気持ちを素直に伝えましょう。妻も感謝されることで「家事や育児の大変さを分かってくれているんだ」「すべてを妻に任せるのが当たり前だと思っているわけではないんだ」と感じ、安心します。
夫が妻に感謝することで、妻も「私たちのために働いてくれてありがとう」「忙しいのに、私を気遣ってくれてうれしい」という気持ちになるはずです。お互いが相手に感謝する気持ちを持てば、産後クライシスも容易に克服できるでしょう。
自分たち夫婦の関係や事情に合う方法がわからない場合は、リコ活カウンセラーと一緒に自分たち夫婦に効果的な対処法を考えませんか。まずはお気軽にオンラインでご相談ください。
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産後クライシスの原因は妻の変化を理解しない夫の側にも
出産後の妻がわがままな振る舞いをしたり、一方的なひどい言葉を吐いたりして、夫もムカつくことがあります。そうしてできた溝を修復せずに放置していると、産後クライシスに陥ってしまいます。夫から見れば、原因は妻の側にあるように感じるかもしれません。しかし、出産後の妻の変化を理解せず、妻に寄り添わない夫にも原因があるのです。
子供は夫婦で育て、温かな家庭は夫婦2人で築くものです。夫として妻の気持ちや不安、悩みに寄り添い、2人で産後クライシスを乗り越えていきましょう。
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