共働きを理由に料理をしない妻にうんざり|料理をしてもらうには?離婚は可能?

共働き夫婦の間では、よく家事の負担でもめることがあります。「妻が料理をしない」と嘆く夫も多いのではないでしょうか。しかし、妻も「なぜ私だけが料理をしないといけないの」と思っている可能性があります。こうした共働き夫婦の料理をめぐるトラブルの解決法を紹介します。

目次

  1. 共働きを理由に料理しない妻にうんざり…
  2. 共働きで料理をしない妻の心理とは?
  3. 自分ばかり料理をするのはおかしいと思っている
  4. 料理はもともと苦手でやりたくない
  5. 忙しくて料理まで手が回らない
  6. どうしても共働きの妻が料理をしない場合は?
  7. 一緒に料理を作る
  8. 完璧を求めない
  9. 代行サービスや宅配サービスを利用する
  10. 共働きの妻が料理をしないことを理由に離婚できる?
  11. 妻との合意があれば離婚が可能
  12. 離婚の合意を得られないときは調停という手も
  13. 家事をしないという理由で離婚は難しい

共働きを理由に料理しない妻にうんざり…

最近は共働き夫婦が増えてきています。政府が発行している2022年版「男女共同参画白書」によると、2021年の共働きの夫婦は1177万世帯と夫婦全体の72%を占めました。妻がフルタイムで働いている世帯も486万世帯と、専業主婦の夫婦の458万世帯を上回っています。

そうしたなか、共働き夫婦からは、家事の分担をめぐる不満が聞こえてきます。中には「妻が食事を作ってくれない」という夫の嘆きもあります。

夫婦2人暮らし、共働き。
妻は料理をしません。料理すると後片付けできない人なので台所がめちゃくちゃ汚くなってイライラするからすぐ片付けられないなら料理しなくていいと伝えて以降、全く料理しません。

朝食買ってきたパン、昼食、スーパー弁当、夕食、スーパー弁当の毎日。

こんな夫婦生活は自分が望んでいた未来とかけ離れています。

離婚は避けたいのですが妻がどんどん嫌いになります。

妻が料理を作りません。作らない割に、私が仕事で遅くなってヘトヘトで帰った時にコンビニ弁当を買って帰ったら、「金がもったいないから、自炊しろ!」と言われました。こんな妻、どう思いますか?
私は正社員で残業で帰りが日付が変わることも多々あります。一方妻は派遣で毎日午後5時の定時退社です。料理が嫌いということを前提にして結婚したので、少々のことは我慢していますが、疲れて帰った時に「自炊しろ!」と言われるのは正直辛いです。妻の主張は共働きだから、家事は平等にやるべきだと言っています。しかし、夕方の5時に帰るのと、日付が変ってから帰るのと、平等に家事をやれというのは難しいと思います。

妻が料理を作ってくれないことに不満を持っている夫は多いようで、「離婚を考えている」という夫もいるようです。どうして妻は料理を作ってくれないのでしょうか。共働きで料理を作ってくれない妻の心理や対処法、離婚を考えたときのポイントなどを解説します。

共働きで料理をしない妻の心理とは?

共働き夫婦で料理をしない妻は、どのような理由から料理を作らなくなるのでしょうか。よくある妻の心理や考え方を紹介します。

自分ばかり料理をするのはおかしいと思っている

共働き夫婦が増えているといっても、「夫は外で働き、妻は家事をする」という家族観はあまり変わっていません。内閣府が2009年、少子化対策の立案のために行ったアンケートによると、夫婦の家事の負担割合で最も多かったのが「夫1割妻9割」で31.6%、ついで「夫2割妻8割」の24.0%、「妻10割」も9.6%という結果でした。

共働きの場合は、やや夫の分担割合も増えますが、「夫婦ともに正社員」という女性の回答をみても、最も多いのは「夫1割妻9割」で25.0%、ついで「夫2割妻8割」の20.7%、「妻10割」も5.9%。「夫5割妻5割」は9.9%にとどまるという結果で、全体的な傾向はそれほど変わっていません。

妻が料理を作らないのはこうした風潮や、「共働きでも料理は妻が作るべきだ」という夫の考えに反発している可能性があります。「妻の手料理を食べたい」と夫が思っていても、妻は「どうして私ばかりがご飯をつくらなければならないの」と考えているのかもしれません。妻もフルタイムで働いている場合、そうした思いは一層強くなるでしょう。

第2章 4.(4)夫婦の家事・育児の分担割合: 子ども・子育て本部 - 内閣府

料理はもともと苦手でやりたくない

もともと料理が苦手な女性もいます。それでも新婚時代は、努力して夫のご飯を作っていたかもしれませんが、毎日作り続けるのは大変です。そのうえ、仕事が忙しくなり、夫が「妻の手料理を食べられるのは当たり前」という顔をしていると「もう料理を作るのはやめたい」という気持ちになっていきます。

誰でも得手不得手はあるものです。苦手なことを懸命にやっていても、夫に感謝もされないようでは、妻もやる気を失っていくでしょう。「仕事をしながら、料理をするのがどんなに大変か、自分でやってみるといいのに」と考えるようになるのも仕方がありません。

忙しくて料理まで手が回らない

妻がどんな仕事をしているのかで、事情は変わりますが、妻も仕事で忙しくて、くたくたになることもあります。仕事のトラブルで落ち込んでしまうこともあるでしょう。そのうえ、子供もいると、子育てをしながらの仕事と家事の両立は大変です。

疲れがたまったときは、専業主婦でも「今日は料理をつくるのをやめたい」と思うことがあります。ましてや、働いている妻はなおさらでしょう。そんな気分のときに「俺のご飯はまだ?」などと夫に言われると、夫への反発から「もう料理なんて作りたくない」と思うことがあります。

どうしても共働きの妻が料理をしない場合は?

共働き夫婦といっても、妻もフルタイムで働いている場合と、妻が週3回程度のパートの場合では、事情は異なります。妻もフルタイムで働いている場合は、「毎日妻の手料理が食べたい」というのは、夫のわがままですが、妻が夕方には帰宅するのであれば「料理を作ってほしい」と思うこともあるでしょう。

ほとんど料理をしない共働きの妻に対して、無理をしない程度に料理を作ってほしいと思ったとき、夫はどうすればいいのでしょうか。妻に料理作りに前向きになってもらえそうな対処法を紹介します。

一緒に料理を作る

妻が料理を作ってくれないときは、「一緒に料理を作らない?」と誘ってみてはどうでしょうか。たとえ料理が苦手といっても、台所に立つ時間が多い分、妻のほうが料理は上手でしょう。妻に教わるつもりで、料理を手伝えば、妻が疲れたときは代わりに妻の食事をつくれるようになります。レシピを見ながら、2人で初めての料理に挑戦してみてもいいでしょう。

一緒に料理を作ることで、「決して妻任せにしているわけではない」という態度を見せれば、妻の不満も少しは解消するはず。一緒に台所に立つことで、夫婦の仲も深まることでしょう。

完璧を求めない

妻が料理をしないのは、夫が妻に完璧な家事、理想の妻像を求めているからかもしれません。男性の中には「家事は軽作業」と思っている人もいますが、決してそうではありません。段取りよくこなしていかないとスムーズに進みませんし、子供の世話や来客などでしばしば、手を止めなくてはならなくなります。仕事との両立は並大抵ではありません。

妻に完璧を求めるのはやめましょう。多少の手抜きくらい、大したことではありませんし、たまには息抜きのために家事をサボることも必要です。どうしても気に入らないことがあるのなら、自分でやりましょう。料理にしても「妻が作りたくないときは自分で作ればいい」くらいの割り切りが必要。心にゆとりができれば、妻も料理を作ってくれるようになるでしょう。

代行サービスや宅配サービスを利用する

共働きなら、少しの金銭的余裕はあるはずです。家事をすべて妻に任せるのではなく、便利サービスやプロの手を借りましょう。食事作りが苦手なら、最初から食材がカットしてあり、後は焼いたり、煮たりするだけの食材セットを使うと手間をかけずに料理ができます。定期的に食材セットを宅配してくれるサービスもあり、それなら献立に悩むこともありません。

家事代行サービスも、最近は手ごろな料金で利用できるようになりました。プロの手を借りれば、掃除も料理の作り置きも完璧です。こうして有料サービスを利用しながら快適に生活をしていくのも、共働き夫婦の生活スタイルの一つではないでしょうか。

共働きの妻が料理をしないことを理由に離婚できる?

「共働きとはいえ、料理をしない妻とは離婚したい」と考える夫もいるでしょう。「妻の手料理を食べられないのなら、何のために結婚したのか分からない」と嘆く夫もいるかもしれません。

しかし、「共働きの妻が料理をしてくれない」という理由で離婚はできるのでしょうか。料理をしてくれない妻と離婚できるケースや、離婚を検討する際、考えなければならないポイントなどについて解説します。

妻との合意があれば離婚が可能

料理を作ってくれない離婚したいと思ったとき、話し合いの結果、妻も離婚に同意してくれれば離婚は可能です。妻も、夫への不満から料理をやめた場合などは、既に離婚も仕方がないと諦めているかもしれません。このように話し合いで離婚することを協議離婚といいます。離婚で最も多いのが協議離婚で、離婚の理由を問われることもありません。

ただ、妻が「離婚はしたくない。共働きなのだから、妻だけ料理を作るというのはおかしい」などと言って離婚を拒否した場合は、すぐに離婚できません。また、離婚には応じるものの、財産分与などの条件をめぐって話し合いがつかないこともあります。そのときは離婚を求めて話し合いを続けるか、法的な手続きに基づいて離婚を求めていくしかありません。

離婚の合意を得られないときは調停という手も

妻が離婚に反対したり、離婚には同意してもらえても条件で折り合えなかったりした場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることができます。調停とは裁判所の調停委員を介した話し合いで、調停委員が双方の意見を聞き、言い分を整理して合意を目指します。しかし、合意できる見込みがないときは調停不調として打ち切られてしまいます。

調停が打ち切られると、再び妻との間で協議離婚を目指して話し合うか、離婚裁判を起こして裁判所に離婚を求めることになります。裁判で認められれば、相手の合意がなくても離婚が可能です。

家事をしないという理由で離婚は難しい

離婚裁判を起こすには、民法で定められた「離婚事由」が必要になります。離婚事由とは、次の5つの事情です。

・配偶者が浮気や不倫(不貞行為)をした
・一方的な別居や生活費の未払いなど配偶者の悪意で遺棄された(悪意の遺棄)
・配偶者の生死が不明で3年以上経つ
・配偶者が重症の精神病で治る見込みがない
・婚姻を継続しがたい重大な事由がある

「料理を作ってくれない」という理由は、残念ながら、それだけでは離婚事由には当てはまりません。料理を作らない理由が、たとえば「浮気相手がいて、既に夫への愛情がなくなった」といったものであれば、不貞行為で離婚できる可能性があります。そうした事情がなければ、「料理を作らない」という理由だけでは離婚は難しいでしょう。

共働きで料理を作らない妻とは家事の分担についてよく話し合おう

共働きで料理をしない妻には、何か理由や言い分があるはずです。それは、もしかすると夫への不満で、結局、妻が料理を作らない理由は、夫自身の姿勢や態度、考え方にあるのかもしれません。「妻が料理を作らない」と不満を漏らす前に、妻とのかかわり方を見直す必要があるでしょう。

どうしても、妻が料理を作らない理由が分からないときや、離婚しか考えられないときは、夫婦問題に詳しいカウンセラーや弁護士に相談しましょう。専門的な立場から、良いアドバイスが受けられるかもしれません。

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