
結婚生活が長くなると、気持ちのすれ違いから「夫婦仲がよくない」と感じることがあるかもしれません。実際、3割以上の既婚者が夫婦仲の悪化を経験しているというデータもあります。本記事では、夫婦仲が悪くなる具体的な原因から、夫婦仲の改善方法、専門家への相談まで、円満な関係を取り戻すための方法を詳しく解説します。
この記事でわかること
・夫婦仲が悪化する5つの主な原因
・夫婦仲改善のきっかけづくりの方法
・専門家のサポートを活用した夫婦関係修復の事例
森澤 雅代
修復・離婚・妊活・不妊・浮気・不倫など、夫婦全般のお悩みはもちろん、再婚のお悩みにも寄り添う夫婦カウンセラー。
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NPO法人日本家族問題相談連盟認定上級 プロ夫婦問題・離婚カウンセラーの資格取得後、販売サービスにて、夫婦・恋愛・人間関係に関する電話・メール・チャット・対面のカウンセリングの経験をもつ。

夫婦仲が悪化する原因とは?改善への第一歩
どんなに仲のよい夫婦でも、一度や二度の夫婦喧嘩は経験するものです。もともとは他人同士ですから、考えや価値観の違いもあるでしょう。中には仲直りできないまま、夫婦仲が悪くなり、最後は離婚してしまうというケースも少なくありません。
リコ活が2023年7月に実施した既婚者1,001人へのアンケート調査によると、「現在、夫婦の仲はいいですか」という問いに対し「まったくよくない」と答えた人は9.4%、「あまりよくない」と答えた人は23.3%となりました。3割以上の人が「夫婦仲がよくない」と感じているようです。
同調査で「どのような悩みを抱えていますか?」と質問したところ、金銭感覚の違い(36.7%)、些細なことで喧嘩になる(35.7%)、相手からの愛情を感じられなくなった(30.2%)という回答が上位を占めました。
夫婦仲改善の第一歩は、現在の夫婦関係の状態を正しく認識することです。問題を一人で抱え込まず、まずは自分たち夫婦がどのような問題を抱えているのかを整理し、改善に向けて行動を起こすことが大切です。
<調査概要>
【調査期間】2023年7月13日(木)~2023年7月14日(金)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
【調査人数】1,001人

夫婦仲が悪くなる5つの原因
夫婦仲が悪くなる理由は夫婦それぞれです。浮気や暴力、借金の発覚、義父母との関係などがきっかけとなることもありますが、多くの場合、日頃の生活の中に潜んでいる不満が爆発することで夫婦仲が悪化します。

金銭感覚の違い
金銭感覚は育った環境や過去の経験に影響されるため、夫婦で異なるのは当然です。しかし、片方が節約家で片方が浪費家など、大きく金銭感覚が異なると日頃から喧嘩が絶えなくなってしまいます。趣味にお金をかけるか、食事にこだわるかなど、生活のどの部分にお金をかけるかで意見がぶつかることもあるでしょう。

教育方針の違い
子供の教育方針も夫婦の間でよく揉め事になる問題です。「好きなことを存分にやればいい」という考え方と、「良いと思ったことを熱心に勧める」という考え方では大きな差があります。教育のどの部分にお金をかけるかで夫婦の意見が対立することは珍しくありません。

家事や育児の分担
家事や育児の負担がどちらかに偏っていると、「どうして自分だけが大変な思いをしないといけないのか」と不満を抱くようになります。特に共働き夫婦でワンオペ状態になっている場合は要注意です。肉体的にも精神的にも疲労し、感情的になりやすく、家庭の中が険悪なムードになってしまいます。
些細なことで喧嘩になる
ささいなことで喧嘩を繰り返し、仲直りをしないまま不満ばかり溜まっていくと、互いへの不信感が募り、夫婦間の信頼関係が損なわれていきます。小さな喧嘩でもその都度きちんと話し合って解決する習慣をつけることが大切です。
相手からの愛情を感じられなくなる
仕事や育児が忙しく、2人で過ごす時間は新婚時代に比べると減っていきます。これは自然な変化ですが、それを寂しく感じ「相手からの愛情が感じられなくなった」と嘆く人も少なくありません。また、セックスレスになり「相手の愛情が薄れたのでは」と感じる人もいます。

夫婦仲を改善する方法は?
悪化した夫婦仲を放置していると、しだいに夫婦の溝は広がり、愛情を取り戻すことが難しくなってしまいます。夫婦仲を改善しようと思ったら、早めに手を打つことが大切です。関係修復に効果が期待できる方法を紹介します。

夫婦でよく話し合う
夫婦仲を円満に保つ秘訣は、夫婦の会話を欠かさないことだと言われます。夫婦仲を改善したいと思ったときも、話し合いから始めてみましょう。しっかり話し合うことで、互いの気持ちを知り、問題解決に向けて前向きになれるかもしれません。
話し合いのときのポイントは、相手の話を最後まで聞き、決して否定しないことです。相手の話を遮り、頭から相手の意見を否定してしまうと、相手も反発するだけで話し合いになりません。冷静を保ち謙虚な姿勢で相手の話に耳を傾けましょう。
お互いの考えを認めて受け入れる
互いに価値観が違うと感じているときは、いったん相手の考えを受け入れましょう。相手の価値観には、成育環境やこれまでの経験が大きく影響しています。「どのような経験が相手の価値観のもとになっているのだろう」と考えることで、少しは相手を理解できるようになるかもしれません。
どんなに相容れない考え方でも、相手の立場になれば理解できる部分もあるものです。そのうえで、自分の考えと折り合いをつけるにはどうすれば良いのかを考えましょう。夫婦といっても、もともとは赤の他人です。時には、妥協したり、自分から折れたりすることも必要でしょう。
感謝やお詫びの気持ちを言葉で伝える
夫婦になると、いつの間にか「家族だから」とつい相手に甘えてしまったり、傲慢な態度をとったりしてしまうことがあります。最初のうちは「少しのわがままくらい大目にみようか」と思っていた相手も、そうしたことが度重なると、しだいに我慢がならなくなってしまいます。
親しい間で甘えたり、わがままを言ったりするのは、決して悪いことではありません。しかし、忘れてはならないのは「ありがとう」と「ごめんなさい」の言葉です。相手に甘えて何かやってもらったときは「ありがとう」、わがままを言って迷惑をかけてしまったときは「ごめんなさい」。感謝と謝罪の気持ちは常に言葉にして、相手に伝えましょう。
相手を信頼する
夫婦仲が悪化していくと、相手への不信感も募っていきます。「浮気をしているのではないか」「自分のことしか考えていないのではないか」と相手のことを疑い始めると、しだいに本音で話す機会が減っていき、互いに心を閉ざしてしまうようになってしまいます。
互いに信頼できなければ、夫婦仲が円満になることもありません。まずは、自分から相手を信頼し、困ったことや悩みを相談してみましょう。それがきっかけで、互いに本音で話し合えるようになるかもしれません。

夫婦仲を改善するきっかけづくり4つの方法
夫婦仲を改善するには、きっかけも必要です。どのようなきっかけをつくれば夫婦仲を改善できるのか、効果が期待できる方法を紹介します。

手紙を書く
夫婦で話し合いをしようと思っても、なかなか面と向かって本音を言えないこともあります。仲がぎくしゃくして、しばらくほとんど口を利いていなかったときなどはそうでしょう。そんなときは、手紙を書いてみるといいでしょう。手紙なら、自分の考えを素直に伝えられるかもしれません。
自分の気持ちを文章にまとめてみると、自分の考えが整理され、冷静に物事を考えられるようになります。相手も落ち着いて読むことができるので、自分の気持ちもよく理解してもらえるかもしれません。
プレゼントをする
誰でもプレゼントをもらうとうれしいものです。プレゼントを夫婦仲を改善するきっかけにしてもいいでしょう。プレゼントは、日頃の感謝や迷惑をかけたことへのお詫びなど、自分の思いを込めて贈るものです。なかなか素直に言えない気持ちを、形にして相手に渡しましょう。
もちろん、渡すときは「いつもありがとう」「迷惑をかけてごめんね」などと一言声をかけたり、メッセージカードを添えたりすると効果的です。
スキンシップやマッサージで相手に触れる
円満な夫婦はスキンシップを大切にしているともいわれます。若い頃のように頻繁にスキンシップをする必要はありませんが、たまには手をつないだり、ハグしたりするのもいいでしょう。スキンシップをすると、オキシトシンというホルモンが分泌され、幸福感や信頼感、愛情が高まるとされます。
また、相手が少し疲れているようなら、肩を叩いたり、腰をもんだり、脚をさすったりとマッサージをしてもいいでしょう。人の手によるマッサージは、温もりも感じられて気持ちがいいものです。心も温まり、夫婦仲を改善するきっかけになるかもしれません。
一緒に出掛ける
たまには2人で出かけるのも、夫婦仲を改善するのに良い方法です。夫婦仲がうまくいかなくなったのは、2人で過ごす時間が減ってしまったのが原因かもしれません。2人で過ごす時間を作るには、デートが一番でしょう。
「忙しくて2人で出かける時間なんてない」という人もいますが、若い頃はなんとか時間を作って2人で会っていたはずです。2人の時間は「できる」ものではなく「作る」もの。2人で相談して時間を合わせるところから始めてみましょう。
夫婦仲改善に成功した事例
実際に夫婦仲の危機を乗り越え、関係を改善できた事例を紹介します。どのような状況から、どのように改善に至ったのか参考にしてみてください。
【事例】離婚危機から同居再開へ カウンセリングで関係修復に成功
Gさん(20代女性)・Hさん(30代男性)の場合
改善前の状況
- 夫が弁護士を立てて協議離婚を申し立て
- 妻の帰省中に夫が突然家を出て別居開始
- 家事の分担や金銭面での対立があり、話し合いができない状態
- 夫の実家も離婚を強く推していた
改善のきっかけ
妻が複数の弁護士に相談したところ、離婚の意思がないなら第三者を交えた話し合いを推奨され、リコ活の夫婦カウンセリングを見つけました。夫も「変わった妻」を見て、夫婦関係を終わらせてよいのか悩み、カウンセリングを受けることに同意しました。
カウンセリングで学んだこと
<妻の変化>
- 「怒り」として表現していた感情の本質が「悲しい」「寂しい」だったと気づいた
- 感情をぶつけるのではなく、まず自分で考えてから素直に伝えられるようになった
- 自己価値観の回復により、相手への執着が薄れ冷静になれた
<夫の変化>
- 理詰めで考えるタイプだったが、柔軟なアプローチを学んだ
- 物事を白黒はっきりさせず、曖昧さを残すことの大切さを理解
- カウンセラーが間に入ることで、2人だけでは掘り下げられなかった課題に向き合えた
改善後の状況
現在は同居を再開し、お互いの気持ちを落ち着いて伝え合えるようになりました。以前と比べてコミュニケーションが改善し、より安定した関係を築けています。

この事例から、深刻な離婚危機でも専門家のサポートがあれば改善できる可能性があることがわかります。特に、感情表現の方法を変えることでコミュニケーションが改善し、第三者の介入により2人だけでは解決できなかった問題に向き合えるようになります。
夫婦仲の改善には時間がかかることもありますが、適切なサポートと双方の努力で関係を修復できた事例は多くあります。一人で悩まず、専門家に相談してみることも選択肢の一つです。
夫婦仲がどうしても改善しない場合の対処法
いろいろ取り組んでみたけれど、どうしても夫婦仲を改善できないということもあるでしょう。どちらか一方が一生懸命、仲の良さを取り戻そうとしているのに、相手があまり関心を示さないということもあります。妻や夫だけの力では、夫婦仲の改善がうまく進まないときの対処法について説明します。

カウンセリングを受ける
夫婦だけで話すと、どうしても感情的になってしまい、最後は喧嘩別れになってしまう夫婦がいます。話し合いのときは、落ち着いて相手の話を聞くのが大切なのですが、それまでの経緯もあり、冷静ではいられないということもあるでしょう。
そうした時は、夫婦問題に詳しいカウンセラーに相談するのも一つの方法です。2人でカウンセリングを受けてみてもいいでしょう。カウンセラーは多くの夫婦を見てきており、夫婦の気持ちも理解してくれるはずです。そのうえで、第三者の目から、専門的なアドバイスをしてくれるでしょう。
夫婦カウンセラー森澤 雅代夫婦仲が悪化する理由は、浮気・暴力・借金といった大きな問題だけではなく、相手への不満から些細な喧嘩が積み上がって爆発し、悪化させてしまうケースも少なくありません。
夫婦仲を改善したいと思ったときは、不仲になった理由を見極め、対処することが必要ですが、夫婦仲を取り戻そうとしても相手が関心を示さないときは、心が折れそうになることもあると思います。
うまく進まないときは、一人で抱えず、専門家に相談してみましょう。


ADRを検討する
ADR(裁判外紛争解決手続)は、裁判所を利用せずに専門家の仲介で夫婦の問題を解決する方法です。調停よりも柔軟な日程調整が可能で、オンラインでの実施もできるため、忙しい夫婦でも利用しやすいのが特徴です。
ADRでは、認証を受けた専門家が中立的な立場で話し合いをサポートします。離婚を前提としない関係修復の話し合いも可能で、養育費や財産分与などの具体的な取り決めについても、法的効力のある合意書を作成できます。夫婦間での話し合いが行き詰まったときの選択肢として、検討してみる価値があるでしょう。
別居を考える
離婚は考えていないけれど、どうしても2人の距離が縮まらないというときは、一度別居してみるという方法もあります。離れて暮らしてみて、本当に2人で暮らし続けたいのか、自分を見つめ直してみましょう。距離を取ることで、相手を客観的に見られるようになり、相手の良い所を再発見できるかもしれません。
ただし、別居をするのは、夫婦修復に向けた最後の手段です。もし離れて暮らしてみて、寂しさも不便さも感じなければ、そのまま別居期間が長引いてしまう可能性もあります。そのまま、いずれ離婚してしまうこともあるでしょう。相手から離婚を求められるリスクもあります。


弁護士に相談する
夫婦関係が修復できず「もう、別居か離婚しかない」と悩んだら、とりあえず弁護士に相談するのも一つの手です。別居する前には、万が一、離婚話に発展したときにも不利にならないよう考えてもらえますし、代理人として相手と話をしてもらうこともできます。離婚の話になったときも、法律に基づいて手続きを進めてくれます。
もちろん、別れたくないときは、法律的な視点から解決策を一緒に考えてくれます。ただし、弁護士にも、それぞれ専門分野があります。夫婦の問題について相談するときは、夫婦に関する法的な問題を専門的に扱っている弁護士を選んでください。


【Q&A】夫婦仲改善についてのよくある質問
Q. 夫婦仲の改善にはどのくらい時間がかかりますか?
夫婦仲の改善にかかる時間は、問題の深刻さや夫婦の状況によって大きく異なります。軽度のすれ違いであれば数週間から数ヶ月、深刻な信頼関係の崩壊がある場合は半年から1年以上かかることもあります。焦らず、小さな変化を積み重ねていくことが大切です。
Q. 相手が夫婦仲の改善に協力的でない場合はどうすればいいですか?
まずは自分から変わる姿勢を見せることが重要です。相手に変化を求めるのではなく、自分のコミュニケーション方法や態度を改善することで、相手も徐々に心を開いてくれる可能性があります。それでも難しい場合は、カウンセラーなど第三者の介入を検討しましょう。
Q. カウンセリングは本当に効果がありますか?
カウンセリングは、夫婦だけでは気づけなかった問題点を客観的に指摘してもらえる有効な手段です。実際に、専門家のサポートを受けることで感情表現の方法が改善し、コミュニケーションが劇的に変化した事例は多くあります。ただし、効果を得るには夫婦双方が前向きに取り組む姿勢が必要です。


Q. 子供がいる場合、夫婦仲の悪さは子供にどう影響しますか?
夫婦の不仲は子供の情緒面に大きな影響を与えます。両親の喧嘩を目撃することで、子供は不安や恐怖を感じ、情緒不安定になったり学業に支障が出たりすることもあります。子供のためにも、夫婦関係の改善に早めに取り組むことが重要です。


Q. 一度冷めた愛情は取り戻せますか?
冷めた愛情を完全に元通りにすることは難しいかもしれませんが、新しい形の信頼関係や愛情を築くことは可能です。2人で過ごす時間を増やし、感謝を伝え合うことで、違った形の深い絆が生まれることもあります。新婚時代とは異なる、成熟した夫婦関係を目指すという視点も大切です。
夫婦仲を改善できなくて悩んだときは専門家に相談を
夫婦仲を改善するには、話し合いやスキンシップなどで距離を縮めることが大切です。そして、相手を理解し、信頼することから始めましょう。
夫婦仲が悪化する理由は、浮気・暴力・借金といった大きな問題だけではなく、相手への不満から些細な喧嘩が積み上がって爆発し、悪化させてしまうケースも少なくありません。
夫婦仲を改善したいと思ったときは、不仲になった理由を見極め、対処することが必要です。しかし、夫婦仲を取り戻そうとしても相手が関心を示さないときは、心が折れそうになることもあると思います。うまく進まないときは、一人で抱えず、専門家に相談してみましょう。
「夫婦仲がうまくいかない」と悩んだときは、夫婦の問題に詳しいリコ活のカウンセラーに相談してみましょう。きっと、良いアドバイスが受けられるはずです。

