「旦那は休日、寝てばかり。何も手伝ってくれない」と嘆く妻がいます。夫が家にいる分、家事は増えますし、どこにも連れて行ってもらえずつまらないので、「こんな旦那とは離婚したい」という妻もいます。夫が休日に寝てばかりいる理由や悩んだときの対処法などを紹介します。
休日に寝てばかりの旦那に腹立つ…
せっかくの休日なのに、朝からずっと寝てばかりの夫がいます。妻は朝から家事や洗濯をしているのに、夫は布団に入ったままで、買い物にも連れて行ってくれません。共働き夫婦の場合、妻も「私だって休みたいのに、旦那は寝てばかりでずるい」と腹立つこともあるでしょう。
寝てばかりいる夫に殺意さえ覚えます。
土日は寝てばかり。起こしても平気で夜7、8時まで寝ているし、すぐに具合が悪いと言うし、
「寝過ぎて一日何も出来なかった」と私のせいにするし。もちろん家のことは一切やりません。そのくせ、自分が甘えたいときはすごく甘えてきます。
今日は、一瞬目が覚めて「ごめんね、11時までに起きるね」といいながら、全く起きてこず、そうやって平気で嘘をつかれることにも飽きました。
「ああ、もう12時かぁ」って…。しかも、「12時になったら起こして」って…。まだ、寝てます。
フルタイム共働きです、今朝は貴重な晴れで洗濯2回、クリーニング、ごはん、片付け。私だって休みたいのに。
まだ夫婦ふたりの生活なのに、こんなイライラ、虚しさ。私は、心が狭いのでしょうか………
寝すぎる夫が不満です。
休日はかならず昼頃まで起きません。
今日は午後3時にやっと起きました。そしてまた、今も寝ています。
どうやったらそんなに寝られるのか、不思議です。
平日は朝早く夜遅いので、疲れているのはわかります。
でも、子供や私にとっても、まちにまった休日です。
やっと夫と過ごせると楽しみにしているのに、いつも実質半日くらいしか起きていないので、出かけるのも遅くなるし、あっという間に休日は過ぎてしまいます。
土曜出勤の日も多いので、子供たちは1週間に半日しか父親と過ごしていないようなものです。
何度も本人に訴えていますが、たいてい逆切れされて終わりです。
こんな状況がつらくてたまりません。
休日に何もしない夫はなぜ寝てばかりいるのか、その理由と、「寝てばかりいる旦那にうんざり」と感じたときの対処法、寝てばかりいる夫と離婚できるのかについて解説します。
旦那が寝てばかりなのはなぜ?
休みの日に夫が寝てばかりで、何もしてくれないと、だらしない夫の姿にイライラする妻もいるでしょう。子なし夫婦の場合は「せっかくの休みなのにつまらない」と妻が寂しい思いをするかもしれません。「子供が生まれても、旦那はこの調子なのだろうか」と不安になる妻もいるはずです。
夫はなぜ休みの日に寝てばかりなのか。よくある理由を紹介します。
仕事で疲れている
休みの日に寝てばかりいる夫は、単に仕事で疲れているだけでなく、精神的な疲れやストレスが蓄積している可能性があります。特に異動したばかりの時期や新規プロジェクトに参加したときなどは、新たな仕事を覚えなければならないうえ、気苦労も増えます。
また、仕事でトラブルを抱えてよく眠れない日々が続いているということもあります。人間関係で悩んでいるのに、家族に心配をかけないよう黙っているのかもしれません。ストレスがたまり、寝不足が続くとうつ病など精神的な疾患を引き起こすことがあるので注意が必要です。
休みの日は何もしなくていいと思っている
普段、家事や育児に非協力的な夫は、「休みの日は何もしなくてもいい」と思っている可能性があります。このため、特に予定がないと「今日は一日暇だ」などと言って、いつまでも寝ていたり、ぼんやり過ごしたりします。妻が家事や育児で忙しそうにしていても、当たり前の光景にしか見えないので、何か手伝わなければならないとは考えません。
また、休みの日は「自分の自由にできる日」だと思っているので、妻の都合を考えずに、自分の予定を入れますし、出かけるときは疲れた様子も見せずに生き生きとしていたりもします。せっかくの休みの日なのにどこにも連れて行ってもらえず、寂しい思いをしている妻や子供も多いでしょう。
睡眠不足が続いている
休みの日に寝てばかりいるのは、単に疲れているだけではなく、睡眠の質が悪く慢性的に寝不足の状態になっているのかもしれません。毎日、寝ているように見えても、眠りが浅かったり、夜中に何度も目が覚めたりして、よく眠れていないことがあります。
寝る前にお酒を飲む習慣がある人はアルコールで眠りが浅くなっている可能性がありますし、ストレスで夜中に目が覚めてしまうという人もいます。枕の高さやマットレスの硬さが合わない、寝室が明るい、夜中に近所で物音がするといった睡眠時の環境が理由で、よく眠れないという人も少なくありません。
何らかの病気を抱えている
家にいるときはいつも眠そうにしていたり、ぼんやりしていたりするときは何らかの病気を抱えている可能性があります。風邪を引いているとき、鼻づまりや咳でよく眠れないときがありますし、皮膚炎で体がかゆく頻繁に目が覚めてしまうこともあります。いびきがひどい人も、熟睡できないためなかなか疲れがとれません。
見た目は元気そうでも、メンタルヘルスの不調や重大な病気が隠れていることもありますから、十分に注意しましょう。
寝てばかりの旦那は病気の可能性も
「うちの旦那は寝てばかりの怠け者」と嘆く妻も少なくありませんが、単に怠けているのでなく、病気が原因で常に睡魔に襲われているというケースもあります。妻が腹立つのも止むを得ませんが、原因をしっかり確認することも大切です。
夫が寝てばかりの生活を送る原因となる可能性のある病気を紹介します。心当たりがある場合は、睡眠専門の診療科や心療内科、精神科などで専門医の診察を受けてみましょう。
うつ病
ストレスがたまったり、不安が強かったりすると、なかなか熟睡できません。寝ているだけでなく、どことなく元気がなかったり、表情が乏しかったりしたときは、うつ病などの精神疾患を疑ったほうがいいかもしれません。精神疾患の特徴的な症状の一つに不眠があります。
精神疾患といっても、うつ病以外でも神経症や不安障害などいくつか不眠の症状が現れる病気があります。また、今は病気とは言えない状態でも、眠れない状態が続くと、症状が悪化し病気を発症してしまうかもしれません。
甲状腺の病気
喉ぼとけの下あたりに「甲状腺」という組織があり、甲状腺ホルモンを分泌しています。その甲状腺の異常によってホルモンの分泌量が増えたり減ったりすることがあり、それが不眠の原因かもしれません。病名としては、ホルモンが大量に分泌されるバセドウ病がよく知られていますが、甲状腺に腫瘍ができることもあり、専門医による診断が必要です。
こうした病気によって、ホルモンの分泌量が変化すると、倦怠感やイライラなどとともに不眠の症状が現れます。実際、家で寝てばかりいる夫を病院に連れていくと、甲状腺の病気が分かったという例もあります。
睡眠障害
睡眠に影響を与える病気や症状のことをまとめて「睡眠障害」と言います。休みの日に寝てばかりいるのに、疲れが取れたようには見えないときは、睡眠障害を疑ったほうがいいでしょう。長時間布団に入っていても、眠りが浅かったり、何度も目が覚めるようでは疲れは取れません。
睡眠障害で代表的な病気は不眠症ですが、寝ている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」も熟睡できないため疲れが残り、昼間でも眠たくなります。また、夜寝ているのにもかかわらず、日中に強い眠気が生じる「過眠症」という病気もあります。
発達障害
一般的に発達障害がある人は、子供の頃から日中でも強い眠気を感じる人が多いと言われます。原因は分かっていませんが、覚醒状態を維持するために必要な脳内の神経伝達物質の分泌量が不十分なのが原因だと考えられています。
また、発達障害の人はこだわりが強いため、興味のあることに熱中しすぎて生活リズムが狂ってしまうこともあります。そうしたことに加え、興味や関心のないことには退屈するため眠くなってしまうとも言われます。
寝てばかりの旦那の対処法は?
休みの日に寝てばかりいる夫に、家事や育児の手伝いや家族サービスなどをしてもらうにはどうすればいいのでしょうか。効果が期待できる方法を紹介します。
優しく起こす
遅くまで寝ている夫にイライラしていても、「早く起きて!」などと強い口調で言ってはいけません。反発して、ふて寝を決め込むかもしれません。できるだけ優しく声をかけて起こしてみましょう。妻に優しく接してもらって、機嫌を損ねる夫はいないでしょう。よほど体調が悪くない限りは、起きてくれるはずです。
子供に声をかけさせる
子あり夫婦なら、子供に声をかけてもらうのも一つの手です。妻がいくら起こしても反応がない夫でも、子供が起こしに来てくれたら起きてくれるかもしれません。かわいい子供に「遊んで」「どこかに連れて行って」と言われれば、さすがの夫も目を覚まして起き上がってくれるでしょう。
家事を手伝ってほしいとはっきり伝える
ただ、起こすだけでなく「手伝ってほしい家事がある」とはっきりと伝えれば、起きてくれるかもしれません。普段、家事をしていない夫は「何か手伝って」などと抽象的に言われても、何をしていいのかわかりません。具体的にしてほしいことを伝えれば、明確な目的ができるので、起きてくれることもあります。
妻は「何も言わなくても自分で考えてやってくれるはず」と考えがちですが、家事をしない多くの夫は「何も言われないから、手伝わなくても大丈夫」と考えています。やってほしいことは、しっかり伝えましょう。
前日に予定を立てる
「旦那が寝てばかりで、休みの日にどこへも連れて行ってくれず寂しい」という人は、早めに休日の予定を立てておきましょう。レジャーや食事だけでなく、買い物でも予定を立てておけば、夫も起きてくれるはずです。一緒に休みの日の計画を立てることで会話する機会も増え、夫の体調についても話ができるかもしれません。
病院の診察を受ける
休日には寝てばかりで、起きてもぼんやりしている場合は、かなり疲れているのかもしれません。笑顔も少なく、表情が乏しいのなら、精神的な疲労が蓄積している可能性もあります。そうしたときは、あまり無理をさせず、眠れているのか聞いてみましょう。あまり眠れていないようなら、病院に行ったほうがいいかもしれません。
本人が病院を嫌がるようなら、とりあえずゆっくり休ませ、良質な睡眠をとれるような対策をとりましょう。もちろん「体が心配だから、診察を受けてほしい」と伝えて、病院に行くよう促してみてください。
寝てばかりで育児や家事をしない旦那と離婚できる?
「寝てばかりで育児や家事をしない旦那とは離婚したい」と考えている妻もいるでしょう。イライラや不満ばかりがたまっていく結婚生活を送り続けることに、耐え切れなくなる妻もいるはずです。「寝てばかりで何もしない」という理由で離婚できるのでしょうか。
寝てばかりで何もしない夫と離婚できるケースや、離婚を検討する際のポイントなどについて解説します
寝てばかりいることを理由に離婚できる?
休日は寝てばかりで何もしてくれない夫と離婚したいと思ったとき、話し合いの結果、夫も離婚に同意してくれれば離婚は可能です。このように話し合いで離婚することを協議離婚といいます。離婚で最も多いのが協議離婚で、離婚の理由を問われることもありません。
ただ、夫が「離婚はしたくない。休みの日に寝ているのは仕事で疲れているからだ」などと言った場合は、すぐには離婚できません。また、夫が離婚には応じたものの、財産分与などの条件をめぐって話し合いがつかないこともあります。そのときは離婚を求めて話し合いを続けるか、法的な手続きに基づいて離婚を求めていくしかありません。
離婚の合意を得られないときは調停という手も
夫が離婚に反対したり、離婚には同意してもらえても条件で折り合えなかったりした場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることができます。調停とは裁判所の調停委員を介した話し合いで、調停委員が双方の意見を聞き、言い分を整理して合意を目指します。しかし、合意できる見込みがないときは調停不調として打ち切られてしまいます。
調停が打ち切られると、再び夫との間で協議離婚を目指して話し合うか、離婚裁判を起こして裁判所に離婚を求めることになります。裁判で認められれば、相手の合意がなくても離婚が可能です。
夫婦の間の事情によっては離婚できることも
離婚裁判を起こすには条件があり、離婚調停の後にしか起こせません。また、民法で定められた「離婚事由」がなければ、裁判を起こすことができないことになっています。離婚事由とは、次の5つの事情です。
・配偶者が浮気や不倫(不貞行為)をした
・一方的な別居や生活費の未払いなど配偶者の悪意で遺棄された(悪意の遺棄)
・配偶者の生死が不明で3年以上経つ
・配偶者が重症の精神病で治る見込みがない
・婚姻を継続しがたい重大な事由がある
ただ、「旦那が休日に寝てばかりで何もしてくれない」という理由では、離婚事由には当てはまりません。ほかに浮気やDV、生活費を全く家に入れないなどの理由がなければ、多くの場合、裁判で離婚事由があるとまでは認められないでしょう。
もちろん、寝てばかりいる夫を妻が起こそうとすると暴力をふるったり、不機嫌になって生活費を渡さないなどの嫌がらせをしたりするような悪質なケースであれば、「悪意の遺棄」や「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」に当てはまる可能性があります。それによって夫婦関係が修復困難だと判断されれば離婚も認められるでしょう。
寝てばかりの旦那に悩んだら専門家に相談を
休みの日にゴロゴロして、寝てばかりいる夫は少なくありません。普段の仕事に疲れ、「休みの日くらいはのんびりしたい」と思っている夫も多いことでしょう。しかし、中には何らかの病気で、本当に起きられない人もいます。夫の様子を見ながら、専門医の受診を勧めることも必要です。
夫が病院に行きたがらないときや、病気かどうかわからないというときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーに相談してみるのも一つの方法です。多くの夫婦を見てきた経験から、良いアドバイスをしてくれるはずです。