「旦那の実家に行きたくない」と悩む妻は少なくありません。義実家への遠慮もありますし、義父母と気が合わない人もいます。正月やお盆の帰省が恒例になっていて、「行きたくない」と言うと夫がキレるというケースもあるでしょう。義実家に行きたくないときの対処法を紹介します。
義実家がストレス…行きたくない!
結婚した後、多くの夫婦の悩みの種となるのが、義実家との付き合いです。帰省などで義実家に行くと、いつも家事のやり方や夫への接し方について小言を言われ、挙句の果てに「孫はまだか」と言われるのが嫌でたまらないという人もいるでしょう。また、義父母は決して悪い人ではないけれど、どうも性格が合わず、気疲れしてしまうというケースもあります。
旦那の実家が本当にうざくってストレスです!
ことあることに食事会だと言って呼ばれて酒飲みになるし、親戚が来た、かえるから、誰の誕生日だ週末だからと食事に呼ばれて本当にうざくってたまりません。私も働いてるし、本当にいや。
旦那となんか結婚するんじゃなかったとすら思います。
実家がうざすぎて実家から逃れたい、離婚したいとすら思います。
義実家は去年まで車で15分の近場 。ですが、今年からは引っ越したため、車で2時間の距離になりました。日帰りも全然可能なのですが‥。
義母はとてもいい方。会いたくないとかじゃないんですが、子供を産んでから旅行嫌いになりました。夜泣き持ちの2歳児と、まだ夜中も授乳中の0歳児を連れてなので、準備から、宿泊中、後片付けなど、ざっと思い浮かべただけでげんなりします。
顔見せは宿泊じゃないと 常識的にNGなのですか?
義実家に行きたくない場合、どうすればうまく断ることができるのでしょうか。義実家に行きたくないときの、角の立たない言い訳や上手に断る方法などを紹介します。
義実家に行きたくない人はどれくらい?
実際、結婚している女性の中で、義実家に行きたくない人はどのくらいの割合いるのでしょうか。アンケートの結果などをもとに、「旦那の実家には帰りたくない」という妻の割合や、義実家への帰省に対する妻の気持ちなどを紹介します。
義実家への帰省の頻度は?
住宅情報サイトを運営する「オウチーノ」の調査部門「オウチーノ総研」が2015年、首都圏在住の20~50代の既婚男女862人を対象に行ったアンケートによると、配偶者の実家への帰省頻度で最も多かったのは「半年に1回程度」の17.9%、次いで「年に1回程度」の15.9%でした。やはり、お正月やお盆の頃に帰省する人が多いのでしょう。
一方で、「2~3年に1回程度」と「2~3年に一回以下」がともに6.6%、「全く帰省しない」も7.1%ありました。あまり義実家には顔を出さない、全く行かないという人も2割程度いるようです。
義実家への帰省に気が重いのは約7割
家事に関する情報サイト「カジナビ」が2020年に行った主婦234人へのアンケートでは、「義実家への帰省にネガティブな嫁は全体の約7割」という結果も出ています。調査では「義実家に行くときの気持ち」を質問。一番多かったのは「気疲れする」の37%で、「行きたくない」32%と合わせると、69%に達しました。
一方で「楽しみ」と答えたのは10%、「ゆっくりできる」は4%でした。また「義実家との関係は良好」という問いに「はい」と答えた人は55%で、義実家との関係が良好でも「旦那の実家への帰省は気が重い」という人が多いようです。
出典: リコ活MEDIA
義実家に行きたくない理由
妻は義実家に行きたくない理由として、どのようなことを挙げているのでしょうか。各種アンケートなどの結果から、多いものを紹介します。
妻が夫の義実家に行きたくない理由
1.せっかくの休みを自宅でのんびり過ごしたい
2.義実家が遠く、費用がかかり疲れる
3.義実家での家事の手伝いと気遣いが大変
4.会話が続かないのネタがない
5.義実家の習慣やルールになじめない
6.夫が両親に頭が上がらない
7.義両親から小言や嫌味を言われる
8.孫の比較を比較される
9.マナーや作法、子供のしつけを注意される
10. 持ちきれないお土産を持たされる
義実家が遠く、費用がかかり疲れる
夫の実家が遠く離れている場合、交通費やお土産代で結構な出費になるうえ、移動も大変です。お正月やお盆は空港も駅も混雑するので、子供連れの場合、大きな荷物を抱えて大変な思いをすることになります。
そんな大変な思いをしてまで実家へ行き、それから慣れない場所で、義両親に気を遣いながら過ごさなければならないかと思うと、妻がうんざりするのも当然でしょう。
義実家での家事の手伝いと気遣いが大変
義実家に帰省すると、夫は大抵、母親に甘えてゴロゴロしていますが、妻はそういう訳にはいきません。「何もしなくていいのよ」と言われて、その言葉を真に受けて何もせずにいると、後から何を言われるかわかりません。お正月に親類が集まったときなど、家にいるときより家事の手伝いで忙しくなってしまうこともあります。
「旦那も少しは気遣ってくれればいいのに」と思っても、夫が気を遣うのは両親に対してばかりで、何も言ってくれません。一方で、お客さん扱いされて、何もすることがないうえ、義父母との会話も続かない場合も、妻は気まずい思いをして気疲れしてしまいます。「これなら家でのんびりしていたほうがよかった」と思うこともあるでしょう。
義実家の習慣やルールになじめない
地域や家によって生活習慣は異なるものです。義実家の独特のルールや、その地域の習慣にいつまでたってもなじめないという妻も少なくありません。家のルール以前に、家の中が汚い、家族の生活態度がだらしないという点に嫌悪感を覚え、「二度と行きたくない」という妻もいます。
義両親から小言や嫌味を言われる
義両親の中には、自分のやり方が常に正しいと思い込んでいて、息子の妻のやり方にいちいち小言を言い、自分のやり方を押し付けようとする人もいます。また、共働きの妻に「まだ、仕事を続けるの」「孫はいつ生まれるの」「不妊症なら病院に行きなさい」などと無神経なことを言う義両親もいます
もし、不妊治療をしている妻だったら、一番気にしていることを突かれ、傷ついてしまうかもしれません。「わざわざ義実家へ来て、神経を逆なでされるくらいなら来ないほうがまし」と妻が考えても仕方がないでしょう。
持ちきれないお土産を持たされる
義父母が非常に良い人で、妻が退屈しないよう気遣ってくれる場合もありますが、それでも、どうも性格が合わないという場合もあります。なにかと世話好きな義両親が苦手だという妻もいるでしょう。
世話好きな人は、相手にいろいろなお土産をもたせようとする傾向があります。親切から「これを持って帰りなさい」「実家の両親に渡してね」と数多くのお土産を渡されると、なかなか断れません。来たときより、さらに多くなった荷物を抱えて帰宅することになり、ぐったり疲れてしまうこともあります。
旦那にキレられずに義実家に行かない方法は?
義実家に帰省するのが嫌なことを、夫にそれとなく伝えると「俺の両親とは付き合えないと言うのか」などと夫がキレることがあり、それで夫婦喧嘩になってしまう可能性もあります。どうすれば、波風を立てずに義実家へ行くのを回避できるでしょうか。効果がありそうな方法を3つ紹介します。
正直に行きたくない理由を説明する
義両親とはどうしても性格が合わない、義実家で過ごすのがつらい、というときは、自分の正直な気持ちや理由を夫に伝えてみましょう。もしかすると、夫も気持ちを汲んでくれて、帰省を取りやめたり、妻が過ごしやすいようフォローしてくれたりするかもしれません。互いに正直に話し合えば、問題が解決することもあります。
ただし、夫の両親の悪口になってしまうようなことを言うのだけは避ける必要があります。夫が反発して喧嘩になってしまう恐れがありますし、単なるわがままと受け止められてしまうかもしれません。できるだけ冷静に、つらい気持ちや気まずさなどを伝えましょう。
家族で過ごしたいと伝える
義実家が遠い場合は「たまには帰省せずに、家族だけで過ごしたい」と夫に提案してみるのも一つの方法です。高い交通費をかけて義実家に行くくらいなら、家族旅行のほうが楽しく過ごせるかもしれません。「交通費が家計のかなりの負担になっているから、たまには家で過ごしたい」と言ってみてもいいでしょう。
意外と夫も実家への帰省を負担に感じていて、あっさり提案にのってくれるかもしれません。「子供がおじいちゃん、おばあちゃんに懐いている」「帰省するのが恒例になっている」という理由だけで、帰省をやめることができなかったということもあります。
旦那と子供だけで帰省してもらう
夫が「両親に孫の顔を見せたい」と言い、子供たちも祖父母に会うのを楽しみにしているのであれば、夫と子供だけで帰省してもらうという方法もあります。自分だけ行けないことについては「忙しいから」「体調を崩している」「自分の実家に行かなければならないから」などと適当に理由を付けてもらいましょう。
「日頃、家事や育児で疲れているから、お正月やお盆くらい、1人でのんびり過ごさせて」とお願いすれば、夫も快く協力してくれるかもしれません。
義実家に行きたくないときに使える言い訳は?
義実家への帰省を取りやめたり、夫と子供だけ行ってもらったりする場合、上手に言い訳をしないと、義両親や親類から「旦那の実家に行きたくないなんて、わがままな嫁だ」と陰口を言われてしまうかもしれません。義実家との関係を悪化させないためにも、上手な言い訳を用意しておくことも大切です。次のような言い訳をするといいでしょう。
義実家に行きたくないときに使える言い訳
・「仕事が忙しいから」
・「何回もお邪魔すると悪いから」
・「体調が悪いから」
・「費用がかかり、家計的に厳しいから」
・「家族旅行をするから」
・「子供が疲れるから」
・「子供の用事があるから」
・「自分の実家に行かなければならないから」
・「自分の親の体調が悪いから」
・「ペットの体調が悪いから」
言い訳も、義実家との距離や家庭の事情によって、上手に使い分けることが大切です。言い訳をするときのポイントを紹介します。
義実家が近所にあるときは
義実家が比較的近い場所にあるときは、断るのも大変です。小さな子供がいて、子供も祖父母に懐いているときは、「孫に会わせて」と声がかかることも多くなります。できるだけ用事を作り「忙しくていけない」と言い訳するのがいいでしょう。義父母は孫や息子に会えればいいのですから、夫と子供だけで行ってもらうといいでしょう。
最近は、インターネットを使って在宅でもできる仕事がありますから、余裕のある時間を使ってそうした仕事を始めれば、「仕事が入ったから」と言い訳しやすくなるかもしれません。在宅勤務やリモートワークに詳しくない義父母には効果があるでしょう。
義実家が遠方にあるときは
義実家が遠方にあるときは、比較的言い訳は容易です。「体調が悪い」と言っても、本当かどうか確認のしようがありませんし、「子供が習い事を始めて忙しくなった」「子供にお金がかかるようになったので、これまでのように頻繁には帰省できない」と言えば、義父母も納得をせざるを得ないでしょう。子供がいなければ、ペットの体調を理由にしてもいいでしょう。
今はパソコンやスマホ、タブレットなどを使えば簡単にテレビ電話もできます。帰省できなくても、テレビ電話で孫と話ができれば、満足してくれるかもしれません。義実家に行きたくないときも、そうしたフォローは忘れないようにしましょう。
子供を言い訳に使う
子供を言い訳に使うのは、実家が近くても遠くても効果的です。「遠距離の移動は子供が疲れるから」「子供の体調がすぐれないから」「子供のクラブ活動で試合がある」などと言えば、「あまり、無理をさせないでね」と言って言い訳を受け入れてくれるでしょう。
ただし、義実家が近くにあるのに安易な嘘をついてしまうと、嘘が発覚してトラブルになってしまうかもしれません。義実家が近い場合は、下手な言い訳をしてしまわないよう気を付けてください。
ほかの用事をいれる
帰省の時期に合わせて、別の用事を入れるのも、義実家への帰省を回避する良い方法です。一番いいのは家族旅行でしょう。「仕事の都合で、どうしてもこの時期にしか取れなかった」「子供がどうしても旅行に行きたいと言っている」と言えば、義両親も帰省を無理強いはできないでしょう。
自分の両親の体調がすぐれないときは、「申し訳ありませんが、両親の体が心配で」と帰省を断ることもできます。「子供のサッカーの試合がある」「ピアノの発表会が近い」といった理由も使えます。そうしたときは、試合や発表会のビデオを送ってあげましょう。
義実家への帰省は義務じゃない!行きたくないときは適度な距離を
義実家に帰省することは、妻の義務ではありません。気を遣ってしんどい思いをするくらいなら、夫にも協力してもらって、なんとか行かずに済む方法を考えましょう。夫にも納得してもらえるよう、よく話し合うことが大切です。
しかし、妻に「あなたの実家には行きたくない」と言われた夫が、自分の家族を悪く言われたような気がして、夫婦仲がぎくしゃくしてしまうこともあります。義実家との付き合いをめぐって夫婦仲が壊れてしまわないよう、夫婦問題に詳しいカウンセラーによい対処法を相談してみてもいいでしょう。