モラハラ夫・妻は知らぬ間に洗脳してくる?
日常的にモラハラに遭うと、被害者は自己主張することを諦め、加害者の指示に逆らえない洗脳状態になることがあります。夫婦間でもよく見られる状態で、お互いの距離が近いため、加害者・被害者ともに洗脳状態に気付きにくいのが特徴です。モラハラ夫・妻に洗脳されていないかチェックし、洗脳から脱する方法も確認しておきましょう。
モラハラ夫・妻に洗脳されている?チェックリスト
モラハラ夫・妻に長年悩まされている人は、自分が洗脳状態になっていないか一度チェックしましょう。下記の項目にいくつ当てはまるか数えてみてください。
・パートナーと一緒にいると抑圧的な気分になる
・自分の希望よりもパートナーの機嫌を優先する
・パートナーの間違いを指摘できない
・パートナーと会話するときに緊張する
・パートナーからの暴言には反抗せず自分を責める
・外出や商品の購入にはパートナーの許可が必要
・食事や睡眠時間はパートナーの行動次第で決める
・自分が無理してでもパートナーを怒らせたくない
・友人に会ったり趣味を楽しんだりするのに罪悪感がある
・自分は嫌でもパートナーの性交渉を拒否できない
・慢性的な頭痛や不眠など原因不明の不調がある
いくつか当てはまる項目がある場合、パートナーのモラハラによって洗脳されかけている可能性があります。完全な洗脳状態になる前に、今すぐパートナーとの関係を見直しましょう。
当てはまる項目がいくつもある場合、すでにモラハラの洗脳が進んでいる可能性があります。モラハラ夫・妻による洗脳から脱するため対策をとりましょう。
モラハラ夫・妻の洗脳の解き方
すでにモラハラ夫・妻からの洗脳が進んでいる場合、どのように対処すればよいのでしょうか。モラハラが日常になってしまった状態を変えるのは簡単ではありません。モラハラ夫・妻からの洗脳を解く方法を段階ごとに解説します。
①マインドコントロールを自覚する
モラハラ夫・妻からの洗脳状態を脱するには、まずマインドコントロールを自覚することから始めます。すぐに取り組める方法として、モラハラ被害の記録をつけるのがおすすめです。モラハラ夫・妻の発言を録音したり、日記形式でモラハラの内容を記録したりするとよいでしょう。
継続的なモラハラの記録は、モラハラ被害を客観的に認識でき、モラハラの洗脳状態に気付くきっかけとして役立ちます。今後、モラハラ夫・妻にモラハラ加害者としての自覚を促す際にも有効な証拠になります。
記録を継続するうちにモラハラによって洗脳されつつあるのではないかと疑いを持った場合は、第三者に相談してモラハラの記録内容をチェックしてもらいましょう。カウンセラーや弁護士など専門家に相談すると、洗脳状態改善のための具体的な方法や、モラハラに関する法律的なアドバイスが得られます。
②交友関係を広げる
モラハラの洗脳に陥りやすい人は、家庭と職場のみで生活が完結している場合が多いようです。モラハラ夫・妻と過ごす時間が長く、洗脳が進む恐れがあります。趣味や子育てサークルなど交友関係を広げることで、モラハラ夫・妻から距離をおける居場所が確保できます。
さまざまな年齢・職業の人と会話する中で視野が広がり、モラハラ夫・妻の洗脳に気付くきっかけが得られることもあります。狭い人間関係では得られなかった新しい視点は、現在の洗脳状態を見直すのに役立つでしょう。
③距離を取る
モラハラの洗脳を解くには、現在の環境から抜け出し、モラハラ夫・妻と物理的に距離を取るのが最も有効です。ただ、モラハラの洗脳から脱出するためとはいえ、すぐに離婚や別居を行うのは難しい人が多いでしょう。
しかし、同居したままだと多くの場合、モラハラ夫・妻への恐怖心から適切な対応ができないのが実情です。また、モラハラ夫・妻がたまに見せる愛情に触れると、モラハラ被害を忘れて洗脳状態に逆戻りする人もいます。いったん距離を取って冷静になることが、モラハラの洗脳から脱する第一歩です。
④専門家に相談する
宗教的な洗脳と同様、モラハラ夫・妻の洗脳により身についてしまった思考の癖は、簡単には変えられません。モラハラの洗脳を自覚したら、早めにカウンセラーや心療内科を受診して、自分のメンタル状況をチェックしておきましょう。
モラハラ夫・妻からの洗脳は、モラハラ夫・妻がいない場面でも影響を及ぼすことがあります。他人との会話にも恐怖を感じる、常に自分を責めてしまうなど、モラハラの洗脳が日常生活に支障をきたす前に、専門家に相談することが大切です。
⑤今後のプランを考える
モラハラ夫・妻からの洗脳が解けたと感じたら、次は夫婦関係について今後のプランを考える段階です。モラハラ夫・妻は洗脳が解けて様子が変わったパートナーに対し、謝罪して関係修復を求めてくるかもしれません。
しかし、洗脳状態と同じく、モラハラの習慣はなかなか抜け出せず、再びモラハラ夫・妻に逆戻りするケースは少なくありません。洗脳状態から苦労して取り戻した穏やかな日常を維持するために、最適な選択肢は何なのかよく考えましょう。
モラハラ夫・妻の洗脳が実際に解けた人の体験談
モラハラ夫・妻からの洗脳が解けた人はどのような対策を行ったのでしょうか。モラハラ夫・妻の洗脳から実際に脱出成功した人の体験談を3つ紹介します。
違和感を覚えて周囲の人に相談した
モラハラ夫・妻はモラハラ被害者の友人や実家の家族を遠ざけて、被害者を独占しようとします。モラハラ夫・妻の洗脳下では、被害者を思う友人の言葉と、モラハラ夫・妻の厳格な指示のどちらを受け入れるべきか、一人で苦悩しなければなりません。
友人関係にまで介入するパートナーに違和感を覚えた被害者がとった対策は、職場の人に現状を相談することです。モラハラの洗脳が解けた瞬間に、自分にとって大切なのは誰なのか気付き、実家や友人との関係を再構築できました。
モラハラによる洗脳は自分ではなかなか気付きにくいです。モラハラ夫は結婚後、私の両親を「おかしい」と言って私を洗脳し、両親と会える機会はほぼなくなりました。その後は私の友人関係にも口を出すようになり、徐々に友人とも疎遠に。
そこから違和感を感じて、職場の人に相談してみたところ、私がモラハラで洗脳されているんだと自覚しました。洗脳が解けてからは両親や友人との関係も良好になりました。
冷静になるために一定期間別居した
人格を否定されるようなモラハラに長年晒され続けていると、常に罪悪感がつきまとい、現状を冷静に見られなくなります。「相手の機嫌を損ねないようにしなければ」という焦りが邪魔して、マインドコントロールに気付くことができません。
一度気持ちを整理したいと考えたモラハラ被害者は、一定期間の別居を選択しました。物理的・精神的にモラハラ夫・妻から離れると、問題を客観視できるようになり、洗脳状態の自覚につながります。被害者は冷静さを取り戻し、今後のパートナーとの関係について、自分の気持ちを優先して考えられるようになりました。
妻からモラハラを受けている時は、冷静に物事を判断することが難しく、今思うと洗脳されていたのでしょう。一度、自分の立場を客観的にみる、気持ちを整理することが大切だと考えたので、一定の期間、別居をしました。
妻と距離を取ることで、自分の気持ちや今後のことをしっかりと考えられることができました。
モラハラの記録を第三者にチェックしてもらった
パートナーにモラハラ疑惑を抱きつつ、確信が持てなかった被害者は、モラハラ発言の録音を始めます。一定期間の録音を友人に聞かせると、明らかなモラハラを指摘され、モラハラの洗脳から脱出できました。
モラハラの洗脳下にあるときは「普段は優しいパートナーがモラハラなんてするわけない」と現状をうまく認識できません。しかし、録音や日記などの証拠を家族以外の第三者にチェックしてもらうと、現実を直視せざるを得なくなり、洗脳脱出のきっかけとして役立ちました。
夫との関係に悩んでいることを友人に相談したところ、日々の様子を録音した方がいいとアドバイスを受けました。友人にその録音データを送ったところ、私が受けているのはモラハラだと言われたのです。
第三者に夫とのやりとりを確認してもらうことで、自分がモラハラの洗脳状態であることに気付くことができました。
モラハラの洗脳から脱出するには交友関係を広げることがおすすめ
モラハラの洗脳から脱出するには、交友関係を広げて別の居場所を作り、加害者から離れる時間を確保するのが有効です。モラハラ夫・妻が交友関係にまで介入してくる場合は、カウンセラーなど専門家に相談し、早めに洗脳状態から脱しましょう。