多くの人に祝福されたのに1、2年で離婚する人がいます。離婚には、それぞれ事情があるものですが、「スピード離婚は恥ずかしい」という声もあり、世間体を気にして離婚をためらう人もいるのではないでしょうか。本当に恥ずかしいのか、スピード離婚をめぐる諸事情を解説します。
スピード離婚は恥ずかしい?別れてもいい?
恋人時代はとても仲が良かったのに、結婚したとたん、互いの考え方や価値観が大きく異なることがわかったり、隠し事が発覚したりして、関係が壊れてしまう夫婦は少なくありません。「離婚したいけれど、あまりに早くて世間体が悪く、恥ずかしい」と離婚するかどうか、悩む人も多いようです。
この人だと思える人と結婚して1年半。
職場の後輩(28歳)なのですが、誰からも慕われていてみんなと仲良く、信頼でき、尊敬していました。
2年間の交際期間では、とっても優しくて、世界一優しい人と結婚したと思っていました。
それが、結婚したら徐々にモラハラの頭角を表し、今や家庭内では別人です。
結婚してから週に1度は怒られ、泣いて謝るを繰り返すこと1年半、最近やっと、モラハラであることに気がつきました。
言い返したり、話し合って解決しようとしても、負けてしまい、どうにもなりませんでした。
自分が離婚するとは夢にも思っていませんでした。
結婚式からまだ半年、祝ってくれた友人親戚に申し訳なくて何より両親を悲しませていることが申し訳ない。
小さい会社ですから社内でも広まるでしょうし、情けないの一言に尽きます。
子供がまだだったことが唯一の救いでしょうか。
元カレにもモラハラ気質の人がいたので、絶対にモラハラとの結婚は避けたいと思っていたのに、バツイチになる結果に落ち込む日々です。
結婚してまだ数ヶ月です。夫の嘘が発覚し(賭け事に数十万使っていた)、信用できなくなってしまいました。私が知った事は、まだ彼には伝えていません。
結婚する為に引っ越し、家族友人と離れ知らない土地で必死に過ごしていました。
しかし、嘘をつかれていると知り、何をするにも気力がなくなってしまいました。涙がこぼれることばかりで、夜は深く眠れません。
この先何をしても嘘をつかれているのかな、と思ってしまいそうです。
今は冷静に考えようと切り出していませんが、何食わぬ顔で食事を作り会話をしていると頭がおかしくなりそうです。涙がこぼれても、ちょっと体調が悪い、引っ越しブルーで情緒がまだ安定してないとごまかしています。
今年で30になります。もし離婚したら地元に戻り、仕事を探すところからのスタートになります。戸籍はバツがつき、新しい会社では離婚して地元に戻ってきたとあっさり広がるでしょう。新しい出逢いも望めないですよね。また人を信用できるか不安です。
子供を産めず、この先生きていくかもしれない。もう結婚はできないかもしれない。
でも今のまま過ごしていたら精神的におかしくなりますよね。こんな気持ちで彼を支えたいと思えないし、まして子供を産み育てていくなんて、できないと思っています。
どちらも地獄だなと思います。結婚して浮き足立つ時期に、なんでこんなに悲しい思いをしているのだろうという思いと、見抜けなかった自分、結婚に浮かれた自分を責める毎日です。
結婚してから、すぐに離婚してしまうことを「スピード離婚」と言いますが、中には結婚から数カ月で離婚してしまう人もいます。
果たしてスピード離婚は恥ずかしいことなのでしょうか。スピード離婚が恥ずかしいと言われる理由や、「離婚するのは早すぎるかも」と悩んだときの、決断のポイントなどを解説します。
スピード離婚とは
スピード離婚とは、どのような離婚のことを言うのでしょうか。スピード離婚に定義はあるのか、どれくらい珍しいことなのか、といったあたりを解説します。
スピード離婚とされる明確な期間はない
「スピード離婚」といっても、決められた定義があるわけではありません。人によってイメージはさまざまで、離婚問題を扱う弁護士の間では「結婚から2年以内」というイメージの人が多いようです。中には「3年以内」としている人もいます。しかし、一般の人はもう少し短いイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
芸能人で「スピード離婚」として話題になった人の中には、1カ月半、3カ月という短い結婚期間が話題になったことがあります。結婚期間に決まりはありませんから、一般の人の中には最短で入籍当日に離婚したという話もあるようです。こうしたスピード離婚も増え、最近は1年を超えると、スピード離婚とは言わない風潮になってきているかもしれません。
スピード離婚する人の割合
厚生労働省が発表した2022年人口動態統計によると、1年間で離婚した17万9096組の夫婦のうち、同居から2年未満に離婚した夫婦は2万249組で全体の11%でした。また、1年未満で離婚した夫婦は8971組で5%となっています。2年以内に離婚する夫婦の割合は、過去20年を見てもあまり変わっておらず、スピード離婚は珍しいことではありません。
このほか、最高裁判所が発表している司法統計によると、1年間に離婚調停を申し立てた人5万7062人のうち、結婚期間が6カ月未満だったのは428人で0.8%でした。このことから、半年以内で離婚する人も一定数いることがわかります。
スピード離婚によくある理由は?
スピード離婚をする人は、どのような理由から離婚をするのでしょうか。よくある理由を5つ紹介します。
価値観や考え方が違い過ぎた
スピード離婚をする夫婦は、結婚後にお互いの価値観や考え方が違いすぎ、とても相容れないことに気づく、というケースが多いようです。結婚するまでは、相手の良い所ばかりを見てしまうため、相手の欠点や自分と会わない所には目をつぶってしまうのかもしれません。
特に金銭感覚や善悪の基準などがすれ違うと、「どうしてこんな人と結婚してしまったのだろう」と後悔することがあります。また、子供が生まれた後、家事や育児の分担に対する考え方や、育児の方針などをめぐって口論することが増え、夫婦の仲が悪化する人もいます。
思っていた性格と違った
好きな人の前では、誰でも相手に嫌われないように、優しさや思いやりをもって接するものです。しかし、結婚して、相手に気を許してしまうと、隠していたもともとの性格がでてしまいます。結婚したとたん、自分勝手でわがままになってしまう夫や妻も少なくありません。
また、恋愛感情から相手を必要以上に美化してしまう人もいます。こうした人は、結婚後しばらくして落ち着いてくると、相手の嫌な部分や受け入れられない部分が見えてきて、「こんな人だったのか」と失望してしまいます。このため「思っていたような結婚生活と違う」と言い出し、離婚してしまうのです。
隠し事があった
大抵の人は、結婚する前に「自分の良い所も、悪い所も知ったうえで結婚を決めてほしい」と思うものですが、相手に隠し事をしたまま結婚する人もいます。結婚後、相手の隠し事が発覚し、「隠し事をする人は信用できない」と言って離婚を決断する人も少なくありません。
隠し事といっても「カツラをしていた」「変わった趣味にお金を注ぎ込んでいた」などと、人によっては許せる程度のものから「多額の借金があった」「離婚歴があり、養育費を払っている」など深刻なものまでさまざまです。もちろん、隠していた内容も問題ですが、隠し事をしていたこと自体を怒る人が多いようです。
結婚への理想が高かった
結婚に対する理想が高い人も、スピード離婚をしてしまうことがあります。理想の結婚生活にこだわりを持っている人は、理想に向かって頑張る一方で、自分の理想を相手にも押し付けてしまうことがあります。相手が素直に受け入れてくれればいいのですが、相手にもこだわりがある場合、口論が増え、夫婦仲が悪化することも少なくありません。
普通はお互いの考えを尊重し、妥協しながら夫婦生活のスタイルを作り上げていくものですが、自分の理想ばかりを押し付けてしまうと、双方が結婚生活に失望し、「もう、この人とはやっていけない」と思ってしまいます。
浮気が発覚した
結婚したばかりなのに、浮気してしまう人もいます。中には結婚前から浮気していて、入籍直後に発覚してしまうというケースもあります。もちろん、浮気は「不貞行為」と言って、民法上の不法行為にあたりますから、離婚されても文句は言えません。スピード離婚の中には、浮気が原因のことも少なくありません。
結婚後、ある程度の期間が過ぎていれば、相手への情も湧きますし、子供が生まれていれば「子供のために、今回だけは浮気を許そうか」と悩むこともあるでしょう。しかし、結婚したばかりで子なし夫婦であれば、「早めに別れたほうが傷は浅い」と考えやすくなります。「さっさと慰謝料をもらって離婚しよう」と決断する人が多いのではないでしょうか。
スピード離婚が恥ずかしいと言われるのはなぜ?
「スピード離婚は恥ずかしい」とよく言われますが、本人や周囲はどういった点を「恥ずかしい」と感じるのでしょうか。スピード離婚について、恥ずかしいと感じてしまう点について紹介します。
周囲に祝福されたばかりだから
結婚してから、1年以内、さらには半年以内という短い期間で離婚してしまうと、周囲の知人や友人、親族らは結婚式のことや結婚報告のはがきのことなどをまだ覚えています。結婚式に参列した人などは「せっかくお祝いを渡したのに」と思うはずです。結婚当初の幸せそうな姿の記憶が鮮明なほど、「もう離婚だなんて早過ぎない?」と感じてしまうでしょう。
友人の中には「お祝いを返してよ」と冗談半分で冷やかす人もいるでしょうし、親の反応も気になります。友人に冷やかされ、親が悲しそうな顔をするたびに、本人は「申し訳ない」「ごめんなさい」と謝るしかありません。結婚式が盛大で、多くの人に参列してもらった人ほど、「恥ずかしい」という気持ちになるのではないでしょうか。
我慢が足りないと思われるから
長く結婚生活を続けている夫婦の多くは、さまざまなトラブルや夫婦喧嘩を経験してきています。ときは我慢を強いられ、「離婚しようか」と悩みながら踏みとどまったこともあるはずです。そうした夫婦の中には「スピード離婚するなんて、我慢が足りない」と思う人もいます。「おままごとのような結婚」と見る人もいるでしょう。
親や親類をのぞいて「我慢が足りない」と面と向かって言う人は、あまりいないでしょう。しかし、周囲の冷ややかな視線を感じて、「恥ずかしい」と感じてしまうことがあるかもしれません。「我慢が足りないから離婚した」と引け目を感じてばかりいると、精神的に落ち込んでしまうこともあるので、注意が必要です。
離婚するのではないかと周りに思われていたから
結婚する前から、結婚後の生活を真剣に考えているように見えず、「結婚しても、長く持たないのでは」と周囲に見られていた夫婦もいます。こうした夫婦がスピード離婚すると、「やっぱり」「思っていた通り」などと思われ、恥ずかしい思いをします。
本人同士はいたって真面目だったのかもしれませんが、周囲には甘い考えに見え、危うさを感じることがあるものです。そうした周囲の目を見返してやろうと頑張る夫婦もありますが、うまくいかないからとすぐに結婚生活を投げだしてしまうと、やはり周囲からは「恥ずかしい夫婦」と思われてしまいます。
世間体を気にしてスピード離婚するか迷ったら
スピード離婚で、やはり気になるのは周囲の目、世間体です。「こんなに早く離婚したら世間体が悪い」と知人や友人、親の反応を気にする人もいるでしょう。世間体が気になり、離婚するかどうか迷ったときの考え方や判断基準を紹介します。
相手との将来を想像してみる
結婚後すぐに離婚の危機が訪れたら、まず、5年後、10年後の2人の生活を思い描けるかどうか、考えてみましょう。関係を修復して幸せな2人の生活をイメージできたら、夫婦関係の再構築が可能かもしれません。
しかし、どうしても2人の将来がイメージできないのなら、既に相手を信頼できなくなっている状態です。将来に向かって、どのような夫婦を目指して歩んでいけばよいのかもわかりません。自分が幸せになるには、どうすればいいのかをしっかり考えましょう。
関係を修復できるかどうか考えてみる
自分一人で将来の夫婦像を思い描き、頑張ってみようと思っても、相手にその気がなければうまくいきません。相手の協力を得て、関係修復ができるかどうかを考えてみましょう。相手と協力して、直面している問題を解決できそうなら、この先長く、よい夫婦関係を築ける可能性があります。
しかし、浮気や多額の借金を隠していたなど、裏切り行為がある場合は、そのまま結婚生活を続けても、関係がよくなることはないかもしれません。最初から裏切られるようでは、この先、相手を信じることはできないでしょう。相手が理想の夫婦像を押し付けてくる場合も、信頼関係を築くのは難しい可能性があります。
相手と話し合ってみる
離婚をするにしても関係修復を図るにしても、一度、相手と話し合いをしてみましょう。話し合うことで相手の気持ちを知ることができ、問題解決の糸口もつかめるかもしれません。離婚を考えている夫や妻の中には、きちんと相手と話をしていない人も少なくありません。
話し合いをするときは、自分の意見や考えを押し付けず、相手の話もよく聞くことが大切です。相手の話を途中で遮ったり、頭から否定してしまうと口論になりやすく、話し合いになりません。相手の考えを理解するつもりで、話し合いに臨むことが肝心です。
信頼できる人に相談してみる
結婚して間もない夫婦は、結婚生活の長い知人や友人に悩みを相談してもいいでしょう。もしかすると、同じような問題を乗り越えてきた経験があり、良いアドバイスがもらえるかもしれません。悩み事を話すことで自分の考えを整理できますし、不満を打ち明ければ、ストレスの解消にもつながります。
相談できる知人や友人がいないときは、夫婦問題に詳しい専門のカウンセラーに相談するのも一つの手です。離婚すべきなのか、再構築を進めるのなら、どのように進めたらよいのかなど、さまざまな相談にのってくれるはずです。可能であれば、夫婦2人でカウンセリングを受けてみてもいいでしょう。
スピード離婚をして良かった人の【体験談】
「スピード離婚をして良かった」と思っている人はどのようなケースで離婚しているのでしょうか。相手が結婚を機に隠していた本性を表したり、義父母の非常識さがわかったり、とんでもない秘密を隠していたりと、相手が非常識だったケースが多いようです。将来の展望が見えないときは、たとえ「スピード離婚」と言われようが、早く決断したほうがいいのでしょう。
結婚、同居して数日後、義実家で夕飯をご馳走になっていたとき義母が
「本当に息子くんが結婚できてよかった!本当に息子と結婚してくれてありがとう!息子は前科もいくつもあるし、数年前は横断歩道わたってる小学生を車でひいちゃって大変だった!こんな息子が結婚できると思ってなかったから本当に感謝してる」と言いだした。何一つ聞いてなかったし、きっとまだ出てくると思い身辺チェックしたら結婚してすぐだったのにさっそく不倫もしてた。即離婚。
5か月で、離婚しました。
1か月で別居してました。
価値観の違い、経済観念の違い、モラハラ、束縛、義親絡み、プライバシーの侵害・・・
何度話し合いしても、言った言わないで過去の終わった話をまた1から引き合いに出され、話は堂々巡りの繰り返し。
問題解決に前向きな目標と具体策を提案しても、考えてくれないので、大切な人生の時間がムダになるので早く決断しました。
スピード離婚は恥ずかしいと悩んだら専門家に相談を
「スピード離婚は恥ずかしい」と悩む人もいますが、恥ずかしさから、不幸な結婚生活から抜け出すチャンスを逃しては大変です。誰でも間違うことはあるもの。このまま結婚生活を続けても幸せにはなれないと思ったら、決断することも大切です。
もちろん、一時の感情で離婚してしまい、後悔する人もいます。それだけに、離婚する前には、冷静になってよく考えることが重要です。なかなか冷静になって考えられないときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーに相談してみるのも一つの手です。多くの夫婦を見てきた経験に基づいたアドバイスが受けられるでしょう。