夫婦関係を修復する時に絶対にやってはいけないことは?修復不可能に?
気持ちのすれ違いや喧嘩が増えたり、相手から「離婚したい」「別居したい」など言われて、悪くなってしまった夫婦仲を修復したいと悩んでいませんか。
夫婦関係を修復するために焦って行動をすると、結果的にその行動は夫婦仲をさらに悪化させ、修復不可能にもなり得ます。
相手を変えようとする
夫婦関係を修復する時に絶対にやってはいけないことは「相手を変えようとする」ことです。夫婦仲を修復したいとき「夫や妻のせいで夫婦仲が悪くなったから、相手が変われば夫婦仲は修復できる」などという考えになりがちだからです。
夫婦関係を修復するためには、「自分はどうだっただろう」と振り返りましょう。夫婦仲を修復するためにあなたが変わろうと行動すれば、相手も変わってくれずはずです。
夫婦関係を修復する時にやってはいけないことは?
夫婦関係を修復したい時にやってはいけないことは、相手の気持ちや立場を考えずに、自分の意見や要求を押し付けるような話し合いです。自分本位な話し合いは、相手を傷つけたり、反発を招いたりすることがあるからです。
相手に対して理解を示さず、自分の主張だけを通そうとする姿勢は、修復を目指す夫婦関係にはマイナスに作用します。その他にも、夫婦関係を修復する時にやってはいけないことがあります。
相手を責める
夫婦関係の修復を望む場合、相手ばかりを責める行為はやってはいけないことです。夫婦関係を修復する上で過去の出来事を遡って何年も前のことを蒸し返したり、相手を脅したりすることは避けるべきです。たとえば「子育てに参加してほしかった」「私ばかりを責めてくるのが嫌だった」などのセリフです。
これらの行動は、相手を攻撃し、傷つけることにつながります。夫婦関係が悪化した原因は相手にあるとしても、関係の修復を望むなら、自分にも原因はなかっただろうかなどと振り返ることが大切です。
関係修復を焦る
「早く別居を解消したい」「離婚要求を撤回してほしい」などの気持ちから、夫婦関係を修復しようと焦りすぎることは、問題を悪化させる可能性があります。夫婦関係を修復するためには、時間をかけてゆっくりと話し合い、お互いの気持ちを理解することが重要です。
2人だけの時間を持つことも大切です。「子供のことが手一杯で時間がない」など子どもの誕生とともに、夫婦の時間が減ってしまったという人も少なくないからです。2人で過ごす時間を作ることでお互いの気持ちを再確認し、夫婦関係のを修復できます。
一方的に自分の要求を通そうとする
一方的に自分の要求を通そうとすることは、夫婦関係を修復する時にやってはいけないことです。夫婦関係を修復するためには、まずは相手が何をしてほしいのかを理解することが大切です。相手の要求に共感・理解を示して協力することで、悪化した夫婦関係を修復できます。
相手の行動を制限する
不倫や浮気をしたからといって「必ず夕飯の時間までに帰ってきてほしい」「休日は外出しないでほしい」「隠し事はしない」などと一方的に相手を束縛することは、夫婦関係をさらに悪化させる可能性があります。一方的にルールを設けても、相手が納得しなければ、夫婦関係を修復することはできないからです。
夫婦といっても別の人間です。過去に不倫や浮気をして心配だという気持ちもあるかもしれませんが、自分の思い通りにしようとは思わないでおきましょう。
自分の気持ちを理解させようとする
自分の気持ちを理解させようとすることは、夫婦関係を修復したい時にはやってはいけないことです。相手にプレッシャーをかけ、夫婦関係を悪化させる可能性があるからです。
夫婦関係を修復するためには、2人で話し合いを行い、相手の気持ちを理解・尊重することが不可欠です。
子供を言い訳にする
「子供のために」など言い訳にして、夫婦間の問題を無視することはやってはいけないことです。子供への愛情を示す姿勢は大切ですが、夫婦関係を修復するためには、夫婦問題に直面し、解決策を見つけることが重要だからです。
冷静になる為に別居する
冷静になるためにと、長期間にわたって別居や家出を続けることは、夫婦関係の修復のためにはやってはいけないことです。
冷静になるために距離を置くことは良いかもしれません。「顔を合わせるとどうしても喧嘩をしてしまう」「相手がいることでストレスを感じる」などというときは、距離を置くことで気持ちを整理できることが多いでしょう。しかし、長期間にわたって別居や家出を続けることは、夫婦問題をさらに悪化させて離婚へとつながる可能性も少なくありません。
加藤 惇
離婚紛争では、長期間にわたり別居していること自体を理由として、夫婦関係が破綻していると評価されることがあります。別居することは仕方がないとしても、再構築を考えるのであれば、ある程度期間を決めて対応することが考えられます。
夫婦関係を修復する時のポイントは?
夫婦関係を修復するためにはマイナスの行動をなくして、プラスの行動をとることが大切です。具体的なポイントを以下で解説します。
相手の要求を理解しようとする
夫婦関係を修復するためには「自分ばかりつらい思いをしている」「自分の思い通りにしたい」などとは思わないことです。
相手の気持ちや立場を理解し、相手に対して共感や思いやりを示すことが大切です。そして相手の意見に耳を傾け、双方が妥協しやすい解決策を見つけましょう。
居心地の良い家庭を作る努力をする
夫婦関係を修復するためには、居心地の良い家庭にする努力をしましょう。夫婦喧嘩やすれ違いなど関係がうまくいっていない時はストレスが溜まり、相手への不満や愚痴を言いたくなるかもしれません。しかしそれでは、お互いに居心地が悪くなる一方です。
居心地の良い家庭を作るため、まずはお互いが話しかけやすい雰囲気を作りましょう。
第三者を交えて話し合いをする
夫婦だけで関係を修復するのは難しいと感じた場合は、第三者を交えて話し合いをするのもいいでしょう。身近な人に相談をすると一方に肩入れをされてしまうケースがあるため、夫婦関係専門のカウンセラーに相談するのをおすすめします。
プロのカウンセラーであれば夫婦のことを客観的に見ることができますし、これまでの事例も交えた的確なアドバイスも期待できるからです。
夫婦関係修復のためには焦らず行動しよう
夫婦関係を修復しようという気持ちがあれば、解決の方法は十分にあります。しかし、関係修復を焦ったり、相手が悪いと決めつけたり、自分の要求を一方的に押し付けたりしてはいけません。夫婦関係を修復するためには決して焦って行動はせず、まずは自分の意識を変えて相手に歩み寄りましょう。
加藤 惇/CSP法律会計事務所(第一東京弁護士会所属)
弁護士として、婚姻費用・財産分与・養育費・慰謝料・不貞・親権・面会交流など、離婚にかかわる事件を特に重点的に取り扱う。依頼者の意向を丁寧にくみ取り、常に依頼者の利益を最大化することを目標に活動している。離婚事件のほか、いじめなどの学校事件も多く扱っており、子供に関する問題にも詳しい。CSP法律会計事務所所属。