モラハラ旦那が嫌い!この思いをどうすれば?
モラハラ旦那に暴言や高圧的な態度を取り続けられると、自信を失い旦那に従順になってしまうことがあると言われますが、全員がそうなるわけではありません。中には猛然と反発する妻もいれば、従順な振りをして心の中に不満を溜めこんでいる妻もいます。
不満を溜めこむ妻は、しだいに愛情も冷めていき、やがて顔を見るのも嫌になるほど旦那が嫌いになります。しかし、そうした不満を長く溜め込んでおくのは精神的に良くありません。モラハラ旦那へのイライラを解消する方法を紹介します。また、離婚する際のポイントも説明しますので、参考にしてください。
モラハラ旦那の特徴とは
モラハラ旦那がよく口にする言葉
モラハラ旦那には共通点がいくつかあります。口にする攻撃的な言葉がよく似ているのも特徴です。モラハラ旦那は常に妻を見下すので「誰のおかげで生活できると思っているんだ」「俺の家から出ていけ」などと、自分が上の立場であることを強調することが多く、妻を抑圧します。
また、妻の家事や仕事をけなすことも多く、「どうせ家で楽にしているんだろ」「家事くらい簡単にできるだろ」などと主婦をバカにするような言葉も口にします。妻だけでなく、妻の家族や友人も批判するほか、自分の機嫌が悪いと、それを妻のせいにするのもモラハラ旦那にはよくあることです。
モラハラ旦那をよくある言葉からチェック
モラハラ旦那がよく口にする言葉を10個紹介しますので、次のような言葉に心当たりがないか、チェックしてみましょう。旦那がよく口にする言葉が多いほど、モラハラ旦那の可能性が高くなります。
モラハラ旦那によくある言葉
・誰のおかげで飯が食えていると思っているんだ
・子供の面倒ぐらいしっかり見ろ
・家にいるんだから、家事ぐらいちゃんとしろ
・主婦は気楽でいいよな
・俺ぐらい稼いでみろ
・大した仕事もしていないのに偉そうに言うな
・よくそんなみっともない格好ができるな
・嫌なら家を出ていけ
・お前の親のようにはなりたくない
・俺をイラつかせるな
こうした言葉を使わずに、態度で妻への不満や怒りを表現するモラハラもあります。妻に対し舌打ちをしたり、にらみつけたり、大きな物音を立てたりして、妻を威嚇するのはモラハラの特徴です。妻を無視したり、冷笑したりすることもあり、こうした言葉を使わないモラハラをサイレントモラハラとも言います。
嫌いすぎるモラハラ旦那へのイライラを解消するには
モラハラ旦那の心無い言葉や、人を見下す態度にイライラしたときはどうすればいいのでしょうか。同じようなことをすればいいと考える妻もいますが、妻が旦那に同じことをすると、かえって関係がこじれて「どちらも悪い」という話になりかねません。被害者だったはずなのに、加害者にされてはつまらないので、やめましょう。
モラハラを受け、「旦那が嫌い」とイライラが募ったときの対処法や気分転換の方法を紹介します。モラハラを受けて感情的になることもあるかもしれませんが、まともに相手をするとモラハラ旦那の思う壺。うまくやり過ごしておきましょう。
できるだけ距離を取る
モラハラ旦那の攻撃的な言葉や態度から身を守るには、とりあえず距離を取ることが大切です。できるだけ顔を合わせずに、違う部屋で過ごしたり、休日には外出したりします。趣味を見つけたり、資格取得のための勉強を始めたりして、旦那のことを忘れて集中できる時間を作るのもいいでしょう。
第三者に相談する
モラハラ旦那は、外面が良いことが多く、外では「妻思いの良い旦那」で通っていることもあります。このため、妻はモラハラ被害を周囲に理解してもらえず、孤立してストレスを抱えることがあります。
旦那への不満が限界に達し、我慢できなくなったら、信頼できる知人など第三者に相談して、旦那の言動がモラハラなのかどうかを判断してもらうといいでしょう。現在の状況を客観的に判断してもらえますし、誰かに話すことでストレスも解消されます。友人や知人でなく、自治体や弁護士事務所の相談窓口に相談するのも一つの手です。
子供扱いして相手にしない
モラハラ旦那は、自分が常に相手より正しいと思い、気に入らないと暴言を吐いたり、すねて冷たい態度を取ったりします。自分が失敗したのに、それを妻のせいにすることもあります。よく考えれば、これは非常に子供っぽい態度です。
そんなモラハラ旦那はいっそのこと、子供扱いしてしまいましょう。モラハラ旦那の小言や暴言が始まったら、「はい、はい」と何も答えずに聞き流す。不機嫌そうな態度をとっても気づかぬふり。子供なら機嫌を取る必要もありますが、大の大人にそんなことは必要ありません。
心の中で「子供じみてバカみたい」と思いながら聞き流せば、腹も立ちません。そして、いつか必要となる日のために、そっとレコーダーやスマホの録音アプリを起動させておきましょう。
モラハラ旦那を後悔させられる?
旦那が嫌いになるほどモラハラを受け続けていると、なんとかして旦那に仕返しできないか、モラハラを後悔させられないかと考えるようになるものです。モラハラ旦那を後悔させるには、どのような方法があるのでしょうか。
仕返しや復讐などは考えない
モラハラ旦那を後悔させる方法として、仕返しや復讐を考える妻も多いでしょう。仕返しや復讐が上手くいって、相手が窮地に追い込まれると、一時的にスカっとするかもしれません。しかし、相手を困らせるというのは、どこかしら後味の悪さも残るものです。モラハラ旦那に合わせて、自分も嫌がらせをするのは止めたほうがいいでしょう。
それに、仕返しや復讐をしようとすると、相手から思わぬ反撃を受ける可能性もあります。下手をすると、自分のほうが加害者となりかねません。いくらモラハラで嫌な思いをしていても、決して感情的にならず、「自分は間違ったことはしていない」と胸を張れるよう行動することが大切です。
離婚して相手を忘れること
モラハラ旦那は執着心が強いうえ、承認欲求が強い面もあるので、心の中では「妻をずっとそばに置いておきたい」「妻に認められたい」と思っています。ですから、モラハラ夫に最も効果的な仕返しは、旦那の価値を一切認めず、旦那の元を離れ、さっさと相手のことを忘れることです。
モラハラをする旦那が嫌いで、仕返しをしたい、後悔させたいと思ったら、まずは別居や離婚を考えましょう。突然、離婚を切り出され、「あなたには何の価値もない」と言われたら、旦那は精神的にダメージを受けるはずです。
幸せになることが最大の仕返し
晴れてモラハラ夫と離婚できたら、次にすることは幸せになることです。モラハラ夫と別れることで、自由に生き生きと生きることができ、毎日、充実した日々を送っていることを見せつけてやりましょう。
「自分の言う事を聞いていれば間違いない」「俺のおかげでお前は生活できている」などと妻を束縛しようとしていた旦那に、離婚することで幸せになれたという姿を見せることが、最大の仕返しで、相手を後悔させることになるのです。
モラハラ旦那が嫌いすぎる!離婚できる?
モラハラ夫と離婚するためには具体的にどうすればいいのでしょうか。モラハラ夫は執着心が強いうえ、自分は絶対に正しいと思っているため、多くの場合、自分が原因で離婚するという事態を受け入れることができません。このため、事前の準備が大切です。離婚のための手順や準備についてまとめました。
協議離婚を目指す
離婚を検討するときに、まず押さえておかなければならないポイントは「旦那が嫌い」という理由では離婚できないということです。モラハラや浮気、DVなど、嫌いになった理由が夫婦関係を破綻させるものでなくてはなりません。
このため、最初は協議離婚を持ちかけます。協議離婚とは、話し合いによって互いが離婚に合意することです。条件さえあえば離婚できるので、離婚原因を明確にする必要もありません。ただ、プライドが高いモラハラ旦那が離婚に応じることは少ないようです。相手が応じないようであれば、長々と話し合うのはやめ、すぐに離婚調停に進みましょう。
話し合いが無理なら離婚調停
相手と折り合いがつかず、協議離婚が難しい場合は、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てます。離婚調停は中立的な第三者である調停委員を交えて合意を目指す場です。調停委員に離婚もやむを得ないと認めてもらう必要があるため、離婚理由を説明し、客観的な証拠を示す必要があります。「旦那が嫌い」というだけでは、十分な理由とは認められません。
モラハラでの離婚が難しいのは、証拠が残りにくいことです。たとえ、一度や二度の会話を録音していても、調停委員に「ただの夫婦喧嘩ではないか」と受け止められるかもしれません。妻側も仕返しをしていれば「一方的な被害者」とは見てもらえない可能性さえあります。それだけに、離婚を考えたら、事前の準備や行動が大切になるのです。
調停が整わなければ離婚裁判
モラハラ旦那は世間体を気にする傾向があるので、離婚調停でも合意できる可能性はあまり高くありません。自分の行為がモラハラと認定されることには耐えられないでしょう。離婚調停が不調に終われば、離婚裁判に進むことになります。
離婚裁判で離婚が認められれば、旦那の意思にかかわらず離婚ができます。しかし、裁判のハードルは決して低くありません。離婚裁判が起こせるのは、民法が定める離婚の原因があるときだけです。その離婚の原因とは次の5つです。
(裁判上の離婚)
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
裁判では離婚を求める側の主張が離婚の原因として認められるか、その理由によって夫婦関係が破綻しているとまで言えるかどうか、などが争われます。このため、相手の反論に備えて、十分な証拠を用意しておくことが重要です。
モラハラ旦那との離婚準備に必要なこと
モラハラ旦那との離婚を決意したら、離婚裁判までいくことを覚悟する必要があります。裁判で離婚が認められるよう、しっかり準備しておきましょう。離婚に向けて必要な準備を紹介します。
証拠を準備する
離婚調停や離婚裁判になったら、モラハラなど結婚生活を続けられない理由があることを証明しなければなりません。そのために次のような証拠が必要です。
・自分に向けられた暴言や理不尽な要求の録音音声
・一方的な要求や命令が書かれた手紙やメール、SNSのメッセージ
・高圧的な言動を撮影した録画や画像
・日常的にモラハラを受けたことを記録した日記やメモ
モラハラ行為があったことを第三者に納得させることは、思った以上に難しいことです。証拠が少なかった場合、ただの夫婦喧嘩と判断されてしまうことがあります。つらくて難しい作業ですが、できるだけ多くの証拠を集めておきましょう。
モラハラに詳しい弁護士に相談する
不倫や浮気、DVなどと違って証拠が残りにくいモラハラによる離婚裁判は、相手の抵抗もあって難航することがあります。できれば、離婚に詳しい弁護士に早くから相談し、アドバイスを受けながら万全の準備を進めましょう。
モラハラ旦那が嫌いすぎるのなら、離婚の検討を
旦那のモラハラがひどく我慢できないのなら、仕返しなどは考えず、早く離婚することを考えましょう。下手に仕返しや復讐を考えると、「喧嘩両成敗」という結果になるかもしれません。ただし、「旦那が嫌い」という理由だけでは離婚は困難です。モラハラに詳しい弁護士に相談して準備をしましょう。
高草木 陽光
冷静に話し合いを求めても話にならない相手なら、これ以上何をしても無駄なのかもしません。現実、同居しながら離婚調停を申し立てたり、離婚訴訟を提起したりするのは難しいので、「離婚調停を申し立てる前に別居する」というのが一般的です。
なので、感情的に勢いで別居することはせずに、これまでの証拠や資産が把握できる書類や通帳のコピーなども持って別居する準備を整えましょう。