旦那から離婚を切り出されたら返す言葉に困ったら
何の前触れもなく旦那から離婚を切り出されたらどうしますか。どんな事情があろうと、離婚を切り出すというのは大変なことです。特に仕事をしている旦那は毎日忙しいはずなのに、それでもあえて生活環境を変えようとするのですから、よほど意思が固いと見たほうがいいでしょう。
突然の事とはいえ、妻は感情的にならず、冷静に対応する必要があります。売り言葉に買い言葉で「いいわよ、離婚してやる!」などと口にすれば、入念に準備を続けてきたであろう旦那のペースで物事が進んでしまうかもしれません。慎重に対応するため、旦那から離婚を切り出されたら返す言葉を覚えておきましょう。
旦那から離婚を切り出された時に返す言葉とは?NGの言葉はある?
旦那に離婚を切り出されたら返す言葉は、できるだけ落ち着いて発しましょう。もちろん、口にしてはいけないNGの言葉もあります。まだ、相手の本心も手の内も分かっていないのですから、冷静に相手の出方を見ることが大切です。感情的になって自分からあれこれ言うのは絶対にNG。もしかして旦那は会話を録音して、失言を待っているのかもしれません。
「今は答えられない」
たとえ、自分にも離婚の意思があっても「今は答えられない」「今すぐ返事はできない」と応えるのがベストです。なぜなら、相手がどういう理由で離婚を要求しているのかわからないからです。ひょっとすると旦那は「妻に離婚の責任がある」と主張するつもりかもしれません。返事は相手の主張を聞いてからでも遅くありません。
離婚するには、基本的に夫婦双方の同意が必要です。妻が同意しなければ、旦那が一方的に離婚手続きを進めることはできません。離婚の話し合いが進まなければ、離婚調停を経て離婚裁判を起こす手もありますが、裁判を起こすまでには時間がかかります。
そもそも、民法で定められた理由(法定離婚事由)がなければ裁判をしても離婚は認められません。妻が離婚に同意しない限り、夫はすぐに離婚はできないのですから、あわてて返事をしないようにしましょう。
「話を聞かせて」
離婚を切り出したとき、相手が興奮していたり、感情的になっていないときは「離婚したい理由を説明して」「まずはあなたの話を聞かせて」などと相手の言い分を聞きましょう。相手が感情的なときは、時間をおいて冷静になってから話し合うことを提案するのが得策です。
話を聞くときは相手の言い分や主張を否定せずに、最後まで聞くことが大事です。話しを遮ったり、反論したりすると、冷静な話し合いができなくなってしまいます。相手の言い分や主張に事実と異なる点や誤解があるときは、その場で説明しても構いませんが、決して感情的になってはいけません。話を聞いた後は、即答するのは控えましょう。「突然の話なのですぐには答えられない」と言って、時間をかけて考えることを告げることが大切です。
ただし、相手が会話を録音している可能性があるので、返答には気を付けましょう。決して、相手の一方的な言い分や主張を安易に肯定してはいけません。裁判で不利な証拠として利用されてしまう可能性もあります。「あなたは、そう考えているのね」などと言って、自分は同意していないことをはっきりさせておくことも大切です。
「慰謝料を払ってもらうわよ」はNG
売り言葉に買い言葉で「慰謝料を払ってもらうわよ」「今すぐ家から出て行って」などと言うのはNGです。相手に離婚の条件を示されたと受け止められ、離婚を前提として話が進む可能性があります。事態は旦那のペースで進み、妻にとって不利な状況になるかもしれません。
離婚を切り出してきた旦那は、事前に準備をしているはずです。妻も冷静になって準備をしたうえで旦那と向き合うことが大切です。
「離婚なんて言わないで」はNG
突然離婚を切り出されて感情的になり「離婚なんて言わないで」「あなたがいないと、私はどうなるのよ」などと、旦那にすがるのもNGです。相手に「泣き落としのつもりか」と冷ややかに見られる可能性がありますし、その時点で、妻は旦那より弱い立場に置かれてしまいます。
話し合いの結果がどうなるかわかりませんが、自分に落ち度がない限り、夫婦対等の立場で話し合うことが大切です。相手の離婚の意思が固い場合、感情に訴えても意味がありません。あくまでも冷静に対応しましょう。
旦那から離婚を切り出されたけど別れたくない時は
旦那から一方的に離婚を切り出されたものの、別れたくないないときはどうすればいいのでしょうか。夫婦関係の修復を視野にいれた対応について4つ紹介します。
・話し合う
・離婚しないと告げる
・少し距離を置く
・専門家に相談する
話し合う
まずは相手と話し合うことが大切です。話し合いを拒否されるかもしれませんが、「あなたの言い分を聞かないと、こちらも答えようがない」と言って、旦那の主張や、どの程度本気なのかを聞き出しましょう。最初の話し合いでは、たとえ一方的な主張であっても黙って最後まで聞く姿勢が大事です。途中で遮ったり、反論してはいけません。言いたいことは、いったん話を聞いてからにしましょう。
話を聞けば、旦那の本心が見えてきます。価値観の違いに嫌気がさしているのか、妻の言動に耐えられないと思っているのか、旦那の言い分によっては妻の努力で解決できる可能性もあります。様子がおかしかったり、はっきり理由を言わなかったりしたときは、旦那が浮気や不倫をしているかもしれません。そのあたりは十分見極めましょう。
旦那に離婚を迫られています。結婚生活は15年になりますが、旦那からは愛情がないの一点張りで話し合いをすること自体避けられています。私は夫婦の修復を望んでいるので、夫婦二人での話し合いができないようならカウンセラーを通そうと考えています。
離婚しないと告げる
離婚する気がないときは、はっきりと「離婚はしない」と告げましょう。もし、旦那が勝手に離婚届を提出しそうなときは、役所に「離婚届不受理申出」をしておくと安心です。この申し出をしておくと、旦那が勝手に離婚届を提出しても、届は受理されません。
離婚しないと告げたうえで、相手の言い分をもとに夫婦関係を振り返ってみましょう。旦那の気持ちを理解していたか、本当に旦那のことを考えて行動していたか。妻が態度を改めれば関係修復も可能かもしれません。
もちろん、よく考えた末、やはり旦那とは価値観を共有できない、結婚生活を続けて行くことは難しいという判断に達するかもしれませんし、旦那の浮気が発覚するかもしれません。そのときは、離婚に向けて話し合うことになりますが、最初はとりあえず「離婚はしない」と告げて、自分なりに考え、旦那の本心を探る時間を作ることが得策です。
夫と喧嘩になり、離婚の話をされました。夫が感情に任せて今にも離婚届を出しそうなので、離婚届不受理申出をしておきました。その後、お互い冷静になって話し合いを行いました。
少し距離を置く
喧嘩などをした後に「離婚したい」と切り出されたときは、旦那も一時の感情で離婚を口にした可能性があります。そんなときは、旦那が冷静になるまで少し距離を置くのも一つの方法です。旦那が少し歩み寄ってきたら、2人で話し合う時間を作ってみましょう。
一時的な感情とはいえ、旦那が離婚を口にしたということは頭の片隅に離婚する考えがあるということです。夫婦の間の亀裂が決定的になる前に、話し合いによって修復しておきましょう。雨降って地固まるという結果になれば、いずれは離婚騒動も笑い話になるでしょう。
ただし、距離を置いた後、お互いに歩み寄りの姿勢を見せないままでいると、家庭内別居のような状態に陥ってしまうことがあります。互いに冷静になったら、できるだけ早く話し合うことが大切です。
別居することで関係が修復できるケースもあります。しかし、別居期間が長くなると、相手に離婚裁判を起こされたときに、裁判所に夫婦関係が破綻していると判断され、離婚が認められてしまう危険性があります。離婚をしたくないときは、安易に別居してしまわないよう慎重に行動してください。どうしても別居せざるをえないときは、弁護士の意見も聞くといいでしょう。
今までのストレスが爆発してしまったのか、夫から離婚を切り出されました。私にも心当たりはあります..でもどうしても離婚はしたくなかったので、一度距離を置きたいと私から別居を提案しました。
そして距離を置いた間に私は変わる努力をすることを約束したんです。そし1年の別居を経てまた同居することができました。別居期間でもこまめに近況報告を行ない、夫婦関係を修復したいと伝え続けたこともよかったのかもしれませんね。
専門家に相談してみる
旦那から一方的に離婚を切り出されて、現状を冷静に判断し、その先を見通せる人はあまりいません。事態に的確に対応するには専門家のアドバイスも必要です。弁護士に相談すれば法的な観点からアドバイスをもらえますし、夫婦関係に詳しいカウンセラーなら、多くのケースを見てきているので、効果的なアドバイスをもらえるでしょう。
もしかすると妻側の問題点を指摘されるかもしれませんが、離婚しないと決めたときは、第三者の忠告にも耳を傾けて、夫婦関係の修復を目指しましょう。
夫から離婚を切り出されていますが拒み、別居をしている状態です。離婚を切り出された一番の理由は夫婦喧嘩があまりにも多かったことです。これ以上夫婦として仲良くできないと旦那が実家へ戻って別居になりました。
お互い感情的になっているところがあるので、どちらかだけに偏ることの無い中立の第三者が入った方が上手く話ができると思い、夫婦カウンセリングを受けました。まだ1回しか通っていませんが、その時はお互い冷静に話し合いができていると思います。
旦那から離婚を切り出されたら、もう修復できない?
旦那から離婚を切り出されたら返す言葉にいくら気を付けても、旦那の離婚の意思が固いときはどうすればいいのでしょうか。関係を修復できずに離婚に至ってしまうと、もう復縁は無理なのでしょうか。
理由によっては修復できることも
旦那から離婚を切り出されても、理由や状況によっては関係を修復することは不可能ではありません。もちろん、旦那が浮気をしていて、浮気相手との再婚を望んでいるような場合は、修復は困難です。妻は慰謝料を受け取って、新しい生活を始めたほうがいいでしょう。妻の言動がモラハラ的で、旦那の心を傷つけていた場合も修復は難しいかもしれません。
しかし、価値観の違いや意見の相違、コミュニケーション不足の場合は話し合いによって関係を修復できることがあります。話し合えば、問題が解決するわけではありませんが、双方が本音で話し、折り合える点が見つかれば修復への道のりが見えてくるでしょう。
夫婦関係を見直し、自分から変わる努力を
離婚に傾いている旦那の心を動かし、夫婦関係を修復していくには、妻自身が変わる必要があります。旦那に変わってもらおうと思っても、旦那の気持ちは妻から離れています。旦那の気持ちを取り戻すには、これまでの夫婦関係を見直し、2人のコミュニケーションや旦那への接し方を変えるしかありません。
もし、旦那が応じてくれるのなら、2人でカウンセリングを受けてみてもいいでしょう。カウンセリングを受けて気持ちを整理したら、旦那の考えも変わるかもしれません。一度離婚したら、復縁はさらに困難です。離婚しないと決めたら、夫婦関係の再構築に全力を尽くしましょう。
夫から離婚を切り出されたら、まずは冷静に対応を
予期せぬ出来事が起きたら、まず状況を把握するのが鉄則。突然、旦那から離婚を切り出されたときも慌てて反応せず、落ち着いて理由や旦那の言い分を理解することが大切です。旦那から離婚を切り出されたら返す言葉も慎重に選びましょう。互いに落ち着いて話せるような言葉を選べれば、離婚の危機を回避できるかもしれません。
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