【コラム#18】離婚をするベストなタイミングと離婚の報告をするベストな順番は?
更新日: 2023年10月04日

これまで3万8千件の相談に答えてきた離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんの「リコ活相談室」。今回は、離婚を決意したものの周囲の人々への伝え方に悩む女性からの相談です。
ーお悩み相談ー 周囲に離婚をどう伝えればいいですか
2歳年上の夫と、結婚して9年。私は39歳で子どもはいません。よく、まわりからも「仲良し夫婦だよね」と冷やかされていましたが、私自身もずっとそう信じていました。
ところが先月、夫の浮気が発覚。ある晩、突然「別れてほしい」と夫から切り出されたのです。理由を問い詰めたところ、2年前から浮気していた、私より10歳も年下の女性がいるとのこと。
さらにショックだったのは、「じつは彼女は今、妊娠しているんだ。申し訳ないけれど、別れてくれないか」という夫の残酷な言葉でした。
そんな夫に対し、怒りとショックで頭のなかが真っ白になり、しばらく混乱したまま「そんなの納得できない。絶対に離婚しないから」と叫んで、そのまま家を出て実家に帰りました。
それから約1ヵ月。少しずつ冷静になって現状を考えてみると、この先、私がどんなに離婚に反対しても夫婦関係の修復は不可能だし、浮気相手との子どもも生まれてくると決まっている、と。
だとしたら、私は気持ちを切り替えてこれからの自分の幸せに向かって新しい道を歩んでいくしかないのではないか、と考えるようになったのです。
夫と離婚をすることが現実的になった今、まわりへの離婚の報告をどう切り出すかで悩んでいます。親や親戚はもちろん、結婚式に参列してくれた友人や会社の人に、どんなふうにどんな報告をするのがベストなのでしょうか。
ー岡野さんの回答ー 「親→親戚→職場の人→友人」の順番で報告しましょう
まず、考えるべきは「本当に、今が離婚のベストなタイミングかどうか?」ということです。
というのも、夫婦には苦楽を共にした歳月という武器があります。その武器を使うことなく、夫と浮気相手の女性の関係を認めて退散することは、はたして最良の選択といえるでしょうか。
子どもができたことで、「浮気相手に負けた」と思うかもしれませんが、子どもが誕生しても夫と浮気相手が必ずうまくいくとは限らないもの。子どもができたことに慢心し、ようやく手に入れたはずの夫に優しくできなくなるというケースも少なくないのです。
別れる覚悟があるなら「ダメ元」で離婚を拒み、夫婦関係の修復を望みながら時間を稼ぎ、浮気相手をイライラさせる方法だってあります。イライラした浮気相手が、挙句の果てに夫に愛想を尽かし、別れてくれればまた別の道が開けてくるでしょう。
つまり、たとえ離婚を切り出したのが夫であっても、最終的に決めるのはあなた自身。自分の人生は、自分で主導権を握っていいのです。
本当に離婚をするのは、「私の人生をともに歩む価値のない夫だわ」と心から判断した時こそ、離婚のベストなタイミングだといえるのです。
離婚をすることを決めたら、1.もっとも心配してくれた両親、2. 迷惑をかけた親戚、3.職場の人、4.これからも応援してくれる友人、の順番に、対面や電話、お手紙などで、自分自身の再出発を誓う明るい報告をしましょう。
あなたから前向きな報告をすることで、まわりを安心させることができるでしょう。
次回は、離婚について子どもへの伝え方について悩む男性からの相談です。
【コラム#19】離婚を決めた私たち、幼い子どもへの伝え方とは
リコ活の夫婦カウンセラーは、あなたの悩みにぴったりのアドバイスを提供します。
その他の記事