「旦那の寝ぼけがひどくて眠れない」と嘆く妻がいます。いびき、歯ぎしりなどは珍しくないものの、中には暴れたり、家の中を歩き回ったりする人もいます。これでは妻もゆっくり寝られません。「旦那のひどい寝ぼけが心配」というときの対処法や寝ぼけの原因について解説します。
旦那の寝ぼけがひどい…
世の中には寝ぼけて変なことを言う人や奇声を発する人がいます。さらには、寝ながら暴れたり、歩き回ったりして、怪我をしてしまう人までいます。多くの場合、夢と現実を混同してしまって起こると言われますが、「旦那の寝ぼけがひどくて、毎日がつらい」と悩む妻も少なくありません。
冬の夜、二人で同じ布団で寝ていると急に夫が起き上がって掛け布団をはがしました。
私はビックリして『何してるの?寒いからかえして!』と言うと『早く準備しないと引っ越し屋さんが来る!』と言い、布団を片付け始めました。
確かにその時引っ越しは控えてましたが、それにしても寝ぼけるという限度を超えてハッキリと発言、行動をするのです。
『 なに?寝ぼけてるの?引っ越しはまだ先だよ?』と私が話すと、自分の行動が急に恥ずかしくなったのか、『もういい!』とふてくされて寝てしまいました。
その後も、夫の夢で私が浮気をする夢を見たらしく、起床してからも気持ちの切り替えがうまくできないみたいで、しばらく私に文句を言い不機嫌になる始末。
そのうち寝惚けて殺されるんじゃないかと心配しております。
もうすぐで新婚生活半年になる夫婦です。
旦那は昔から、起こされると寝ぼけていい加減なことを言うそうです。(本人と義母がそう言ってます)
そしてお決まりの、本人は全く覚えていないパターンです……。
先にお風呂に入るのを嫌がるので、私がいつも先に入るのですが、お風呂から出ると70%の確率で旦那は寝ています。(眠いから先に入りたくないのですね)
で、私が起こすと、「あーーもう、わかったよ!!!!!チッ!!!」っと舌打ちされます。まだ1度目の声かけなのに(笑)もちろん起きません。もう殺意MAXです(笑)
何度目かの声かけでようやくダルそうに起き、お風呂に入って出てくると、寝ぼけていない通常の状態に戻っています。
何か話しかけてくるのですが、こちらは腹が立っているので、いつも睨みつけて無視します。
旦那は、私のその態度で「もしかしてまた寝ぼけてた?ごめん」と一応察して謝ってはくれるのですが……
いくら謝ってもらっても結局改善されないし、起こすたびに舌打ちされたり暴言吐かれたりするのは嫌です。
あまりにひどい寝ぼけは、別の病気が隠れている可能性があり、注意が必要です。ひどい寝ぼけの原因や、結婚生活にも支障がでる場合の対処法について解説します。
寝ぼけた旦那のイライラする行動例
寝ぼけて困った行動をする夫に対し、妻はどのような点でイライラするのでしょうか。よくあるケースを紹介します。
寝起きが悪い
寝ている間に寝ぼけると、本人は寝ているつもりでも、実際にはぐっすり眠ることができず、疲れも残ります。このため、朝になってもなかなか起きてこなかったり、疲れが取れず不機嫌になったりと、寝起きの悪い夫に妻はイライラさせられることになります。
忙しい朝に、寝坊しそうな夫を起こし、体が重そうだったり不機嫌だったりする夫の相手をするのは大変です。妻も、寝ぼけた夫の言動で寝不足のときは最悪の気分でしょう。
寝ながら暴れる旦那に起こされる
寝ぼけがひどいと、夜中に大きな声を上げたり、いきなり暴れ出したりすることがあります。このため、一緒に寝ている妻も、何度も起こされて、熟睡できずにイライラすることになります。大きな寝言も迷惑ですが、中には暴力を振るわれている夢を見ているのか、激しく暴れて、横に寝ている妻が殴られたり蹴られたりすることもあるので注意が必要です。
ひどい場合は、寝ぼけた夫に羽交い絞めにされる妻もいるそうです。しかし、夫は目覚めた後、寝ている間の行動については全く覚えていません。「さんざん暴力を振るっておきながら、本人は何にも覚えていないなんて」と妻はイライラが募り、ストレスもたまります。
夜中に何をするかわからない
ベッドの上で暴れるどころか、ベッドを抜け出して家の中をさまよう人もいます。よく「夢遊病」と言われますが、厳密には寝ぼけと夢遊病は異なります。夢遊病の場合は、ほとんど意識はなく、寝ている間の記憶は全くありません。寝ぼけの場合は、ぼんやりとしているものの、意識があります。
ただ、家の中をうろつくだけならいいのですが、何かにつまずいたり、階段から落ちてけがをすることもあります。また、寝ている間に、冷蔵庫を開けて物を食べてしまう、無意識のうちに性的な行動をしてしまうといった症状が現れる人もいます。
旦那の寝ぼけの原因は?
誰でも、眠気から寝ぼけてしまったり、寝言を言ってしまったりすることは誰にでもあります。しかし、奇声を発したり、暴れたりといったことを繰り返し、本人にはその間の記憶がない場合は病気の可能性もあり、注意が必要です。
寝ている間の異様な行動の原因となる病気や、寝ぼけたような行動を促す要因などについて解説します。
レム睡眠行動障害
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるのをご存知の方は多いでしょう。レム睡眠中は、脳が活動している一方、体は弛緩して動きません。いわゆる「金縛り」で、意識があるのに体が動かないのはこのためです。しかし「レム睡眠行動障害」という病気になると、体が動くようになり、夢の中の出来事に合わせて体を動かし、奇声を上げ、変なことを言うようになります。
原因が明らかでない場合も多いのですが、パーキンソン病、レビー小体型認知症などと関連していることが多いとされます。また、脳炎などの病気やお酒の飲みすぎ、薬の副作用、ストレスなどで症状が現れることもあります。寝ぼける頻度が多い場合は、専門医の診察を受けたほうがいいでしょう。
夢遊病(睡眠時遊行症)
寝ているのにいきなり立ち上がって、徘徊するいわゆる「夢遊病」は「夢中遊行症」とも言います。脳が休んでいて、体は動かせるノンレム睡眠中に起こる症状で、脳は深い眠りに入っているため、声を掛けてもなかなか目覚めません。動いている間のことも覚えていません。
子供に多い病気ですが、大人にも症状が現れることがあります。大人の場合、無意識に物を食べてしまったり、性的な行動をしてしまったりするほか、トイレと間違えて部屋の中で用を足してしまったり、窓から外に出ようとするなど、重大なトラブルを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
夜驚症
寝ている最中に、大声をあげて、驚いた表情を見せるときは、夜驚症(やきょうしょう)の可能性があります。脳が部分的に覚醒しているときや、ノンレム睡眠の最も深い段階から目覚めたときに起こることが多く、子供によく見られる症状です。普通は成長するに従い、症状が見られなくなりますが、大人になってから発症する人もいます。
夜驚症は夢遊病をともなうことがあります。また、大人の場合はほかの精神的疾患や薬の副作用、アルコールの影響も考えられ、高齢者の場合は認知症の初期症状の可能性もあるので、気になるときは専門医の視察を受けたほうがいいでしょう。
ストレスが引き起こすことも
レム睡眠行動障害や夢遊病、夜驚症のほか、寝ぼけ、悪夢、歯ぎしりなど睡眠中の望ましくない症状を総称して「睡眠時随伴症」と呼びます。主に子供に見られることが多い病気ですが、大人にも現れるのは紹介した通りです。
大人になって発症する原因として、高齢者の場合は認知症が疑われます。また、ストレスによって睡眠の質やリズムが悪化すると発症することもあります。
お酒を飲みすぎる場合は要注意
お酒を飲みすぎたときに、寝ぼけた行動をする人もいます。睡眠時随伴症はアルコールが原因となっていることもあるため、注意が必要です。「寝つきを良くするため」と言って、お酒を飲む人もいますが、お酒を飲んで寝ると眠りが浅くなり熟睡できません。また、しだいにお酒を飲んでも眠れなくなり、お酒の量がしだいに増えていきます。
深酒をしては、寝ぼけておかしな行動を繰り返すときは、アルコール依存症の恐れもあります。お酒を飲んだときに問題行動が見られるのなら、お酒の量を減らしたり、断酒したりする必要があります。可能なら、専門医の診察を受けましょう。
旦那の寝ぼけがひどいときの対処法は?
夫の寝ぼけがひどいときは、どのように対処すればいいのでしょう。寝ぼけの治し方は簡単ではありませんが、有効な対策を紹介します。
専門医に相談
ひどい寝ぼけには、重大な病気が隠れていることがあります。「旦那の寝ぼけがひどい」と悩んでいるのなら、睡眠を専門にする心療内科や精神科で診察を受けることも大切です。診察では、睡眠の状況や習慣などの問診でだいたいの診断はつきます。
検査が必要なときは、脳波や心電図、眼球運動、筋電図、呼吸、いびきなどを同時に調べる睡眠ポリグラム検査がよく行われます。体に小さいセンサーをいくつかつけ、眠っている間に測定するため1泊2日の入院が必要です。治療としては、原因を把握したうえで、睡眠衛生指導を行います。このほか、必要に応じて薬物療法や認知行動療法を行うこともあります。
睡眠の質を良くする
本人が病院を嫌がる場合は、まず睡眠の質を良くすることから取り組んでみましょう。寝ぼけがひどいということは、熟睡できていないということです。ぐっすり寝られるようにして、ストレスや疲れを解消すれば、寝ぼけも改善していくかもしれません。家にいるときも、できるだけストレスを感じない生活を送れるよう心がけましょう。
夫は仕事で相当なストレスをためて、疲れ切っているのかもしれません。休みの日もあまり家事や育児の協力を求めず、好きなようにのんびりと過ごしてもらうことも必要です。その分、妻の負担が増えるかもしれませんが、自分もうまくストレスを発散しながら、上手に切り抜けましょう。カウンセリングを受けて、対処法を相談するのも一つの方法です。
お酒をやめる
お酒と睡眠の質は大きな関係があります。過剰なアルコールは眠りを浅くして、眠りの質を低下させます。よく「寝酒」と言って、寝る前にお酒を飲む人がいますが、寝つきが良くなるのは、日本酒で1合、ビールなら中ビン1本、ワインなら2杯までとされています。それ以上飲むと、かえって眠りを妨げ、アルコール依存症のリスクも高まります。
眠りをよくするには、お酒の量を減らすか、きっぱりお酒をやめたほうがいいでしょう。アルコール依存の人はお酒を減らそうと思っても、一杯飲んでしまうと、もう一杯飲みたくなり、結局飲みすぎてしまいます。どうしてもお酒をやめられない人は医療機関などに相談してください。
出典: リコ活MEDIA
旦那のひどい寝ぼけに悩んだら専門家に相談しよう
「旦那の寝ぼけがひどい」と悩んだら、精神的な病気やアルコール依存が関わっている可能性があります。夫の様子を見て熟睡できるようにサポートするとともに、睡眠専門の診療科や心療内科、精神科などの受診を勧めてみましょう。
夫が寝ぼけを深刻に受け止めず、病院にも行きたがらないときは、夫婦の問題に詳しいカウンセラーに相談してみると良いアドバイスを受けられる可能性があります。