妻が旦那に心を閉ざす・無感情になるときとは
長く結婚生活を送っていると、互いの性格や考え方の違いによってすれ違いも生まれます。話し合いをしたり、本音をぶつけ合ったりして歩み寄れればいいのですが、どうしても折り合えずに互いに不満やストレスが募ることもあります。
こんなとき、旦那に心を閉ざす妻もいます。長く心を閉ざしたままだと、旦那に対して無感情となり、やがて旦那は居ても居なくても、どうでもいい存在になってしまいます。離婚を考えるようにもなるでしょう。どうして妻はこのような気持ちになるのでしょうか。そして、旦那と関係を修復することはできるのでしょうか。
旦那に心を閉ざすきっかけとは?
妻が旦那に心を閉ざすきっかけにはいくつかあります。周囲や夫にとってはささいな出来事でも、本人にとっては心にわだかまりとなって残ることがありますし、小さな不満や不平の積み重ねが原因となることもあるでしょう。旦那に心を閉ざすきっかけとなりやすい出来事を4つ紹介します。
・裏切り行為をされた
・許せない一言を言われた
・すぐ不機嫌になる
・話し合いが成立しない
裏切り行為をされた
旦那の不倫や浮気は妻にとって最大の裏切り行為で、心の傷は長く残ります。離婚には至らず関係修復を図っても、心から旦那を許すことができず、最後は夫のことを考えるのはやめようと決意する妻もいます。
また、約束を破ったり隠れて借金をしたりすることも妻には裏切り行為と映ります。深酒はやめると約束したのに、その後も泥酔を繰り返すといったケースや、ギャンブルで散財するだけでなく借金までしてお金を注ぎ込んでいた場合などです。このようなとき、信頼関係が失われたと感じ、妻は旦那に心を閉ざすのです。
許せない一言を言われた
旦那に許せない一言を言われたとき、妻は強い反感を抱き、旦那に心を閉ざすことがあります。許せない一言とはさまざまです。旦那にとっては何気ない一言でも、妻の心に突き刺さり、長くわだかまりとして残ることがあります。例えば、次のような一言です。
・夫婦喧嘩のとき 「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ」
・体調が悪いとき 「ご飯はまだ?」
・風邪をひいたとき「俺にうつさないでくれよ」
・妊娠中に 「寝てばかりいないで、たまには動いたらどう?」
・子供の世話を頼んだとき 「子育てはお前の仕事だろ」
ほかにもさまざまな一言があるはずです。夫にとっては、売り言葉に買い言葉ということもあるでしょうし、軽口のつもりだったということもあるでしょう。しかし、そんな一言でも妻の心を傷つけ、旦那に心を閉ざすきっかけとなることがあります。
すぐ不機嫌になる
旦那がすぐに不機嫌になり、暴言や高圧的な態度を取っていると、妻が旦那に心を閉ざすかもしれません。特に旦那にモラハラ気質がある場合、妻は旦那の言動におびえ、旦那の顔色をうかがいながら生活するようになる可能性があります。
モラハラとまではいかなくても、不機嫌になると怒り出す旦那を刺激しないように生活していると、妻は身を守るため、旦那を気にしないで生活しようと考えることもあります。すると、やがて旦那への愛情も失われ、心を閉ざすようになるのです。
話し合いが成立しない
妻が旦那に心を閉ざすまでには、さまざまな出来事があったはずです。妻も、最初は愛情を保とうと旦那に頼みごとをしたり、本音で話し合いをしようとしたりしたことでしょう。しかし、旦那が真剣に耳を傾けず、本気で応えてくれないと、妻は旦那に失望していきます。
夫婦は互いに理解しあうものですから、話し合いにならず、相手も自分を理解する気がないと気づくと、妻の旦那への愛情も急速に冷めていきます。相手が自分を理解する気がない以上、自分も相手を理解する必要はないと考え、妻が旦那に心を閉ざすことになっていくのです。
旦那に心を閉ざす妻の心理とは
旦那に心を閉ざすようになった妻は日々、どのような思いで過ごしているのでしょうか。旦那に心を閉ざす妻の心理について、体験談とともに紹介します。
表面上は笑顔でも心は冷めている
旦那の一言や言動が妻を深く傷つけたことに、旦那自身が気付いていない場合、妻は表面上は笑顔で接しながら、心の中は冷え切っていることがあります。こうしたケースの妻は自分の気持ちに気付かない旦那に対して不満を募らせることが多いようです。一方、心のどこかで、自分の気持ちに気付いてほしいという思いもあります。
夫は私の作る料理が楽しみらしく家で過ごすのが一番だ、家族の時間が欲しいと言
っています。
私は、表面では笑顔ですが、心はとても冷めた感情で聞いています。
2年程前、お互いの不満がぶつかった時、夫が『成長しない人とずっと一緒にいるつもりはない』と言われたのが、深く心に突き刺さったのだと思います。
(その時、私の性格上の癖で前と成長を感じられなかったのだと思います)
ずっと一緒にいるつもりはない。ってすごく突き放されてしまった気がしたんです。
旦那には何も期待しない
旦那に期待して、あれこれ働きかけてきた妻ほど、「旦那は期待に応えてくれない」と気付いたときの失望感は大きくなります。失望感はやがて、裏切られたという気持ちに変わり、旦那には何も期待しなくなってしまいます。
旦那に期待しなくなったら感情が無になりました。
いつも期待して裏切られて、疲れはてたので完全に諦めたら無になりました。
期待しない愛って存在するのでしょうか?
旦那が怖くて何も言えない
旦那がモラハラ気質で、暴言や高圧的な態度、乱暴な振る舞いによって妻を抑圧しようとすると、妻は旦那に恐怖心を抱きます。そして、旦那の顔色をうかがいながら生活するようになるのです。
旦那に何も言えなくなった妻は、自分を守り、旦那に抵抗するため、できるだけ夫には関わらないようにしようとするでしょう。やがて、旦那に心を閉ざすようになります。
夫と話し合うと、怒りの形相で感情的に畳み掛けてきたり、大きなため息つかれたり、バンと大きな音を立てて物を置かれたり、殴られはしないけれど怖い。
だからこうして、何も言えなくなってく。
私にできる唯一の対抗手段は心を閉ざす事。
心を閉ざすとは、どんどんどんどん嫌いになる事。
旦那にはもう心を開けない?対処法は
旦那に心を閉ざしている妻の中には、「なぜ、自分は心を閉ざしているのだろう」と悩む人や、「こんな生活から抜け出したい」と思っている人がいます。もし、そうした状況を変えたいと思ったとき、どうすればいいのでしょうか。
根本的な原因と向き合う
旦那に心を閉ざしている状況を変えたいと思ったら、根本的な原因は何かを考えてみましょう。モラハラやDVなどで自分が被害者になっているのか、それとも考え方や性格の違いによる行き違いが原因なのか。
互いの行き違いが原因の場合、本当に責任は旦那側にしかないのでしょうか。相手に自分の価値観や考えを押し付けていなかったか、夫の気持ちを聞いたことがあるのかなど、根本的な原因は何かと過去の自分や夫婦関係に向き合ってみると、きっと見えてくるものがあるはずです。そこに関係修復の鍵が隠されているかもしれません。
趣味など新しいことを始める
旦那に心を閉ざしている、旦那に関心がない、などと自覚しているということは、裏を返せば、旦那のことを気にしているということです。本当に旦那に関心がないのであれば、旦那のことをすっかり忘れて打ち込める趣味やサークル活動、地域活動に取り組んでみましょう。
好きなことができれば、旦那への不満からくるストレスも解消し、すっきりします。たまには子供の世話を旦那に任せて、自分の好きなことを楽しむのも大切なことです。そんなふうに気分転換しながら、旦那のことをすっかり忘れる時間をつくれば、旦那への気持ちも少しは変わるかもしれません。
旦那に心を閉ざす妻は離婚したほうがいい?
旦那に心を閉ざした理由がモラハラやDVだった場合や、努力しても夫への不信感をぬぐえず、愛情も湧いてこないというケースでは、旦那との距離を取るのが最も良い方法でしょう。妻だけが我慢し続けても、事態は好転しません。子育て中などで今、離婚するのは難しいという場合も、家庭内別居や別居という方法があります。
別居や離婚を切りだすと修復のきっかけになることも?
家庭内別居や別居の場合、一度距離を取ることで互いが関係を見つめ直し、関係修復のきっかけとなることがあります。離婚を切り出すことで、相手が態度を改める可能性もあるでしょう。しかし、そういった良い効果ばかりだけでなく、離婚が決定的になることも考えておかなければなりません。
別居や離婚を切り出すときは、相手がどのように受け止めるのかを見極めたうえで、慎重に準備を進めましょう。
心を閉ざす妻が離婚するにはどうする?
旦那に心を閉ざす妻が離婚をするとき、まずは双方の合意による協議離婚を目指すことになります。協議離婚は夫婦の話し合いによる離婚で、双方が納得できれば離婚の理由は問われません。話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
調停では、家庭裁判所の調停員を交えて話し合いをしますが、それでも合意できないときは離婚裁判に進みます。しかし、ここで注意しておきたいのは「旦那に心を閉ざしている」という理由では、離婚裁判を起こせないということです。離婚裁判を起こすには、夫婦関係が破綻しているという明確な理由が必要です。
心を閉ざしているのは、離婚の理由になる?
旦那が暴力を振るったり、生活を渡さなかったりしているのであれば、DVやモラハラとして裁判を起こす理由になり得ます。浮気や不倫の証拠がある場合も同様です。しかし、「心を閉ざしている」というだけでは、夫婦関係が破綻しているとまでは言えませんし、逆に心を閉ざしていることで妻側が離婚の原因を作っていると見なされることもあります。
「心を閉ざしている」というだけでは離婚の理由にならないので、裁判を起こすには、これとは別に夫婦関係が破綻していることを妻が証明しなければなりません。自分の置かれた状況が、離婚の理由になるかどうかわからないときは弁護士に相談しましょう。
旦那に心を閉ざすのは妻なりに努力した結果
妻が旦那に心を閉ざすようになるのは、旦那に対していろいろな働きかけをしたのに状況が改善せず、失望した結果です。妻も自分なりに努力したことでしょう。八方ふさがりで、どうしたらよいのか、わからない状態だとも言えます。
そんなときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーや弁護士など専門家に相談してみましょう。多くの夫婦を見てきた専門家ならではのアドバイスが受けられるかもしれません。
遠藤 裕子
心を閉ざすのは、これ以上傷付きたくないという思いや不安、恐怖から自分を守る自己防衛本能なんです。しかし、問題の解決には相互理解が不可欠であり、夫と関わらずして成すことは出来ません。カウンセラーにご相談下さい。先ず、話すことで悲しい感情を手放しましょう。傷付いた気持ちを癒しながら、自分を、そして、相手を理解する、効果的なやり方やコミュニケーションスキルを身に着けて、もう一度、問題解決の為に頑張ってみませんか?
遠藤 裕子
これまで2,000人以上の相談実績を持つ離婚カウンセラー。
過去に年間1,600件の調査を担う探偵事務所にいた経験から、多角的な現状分析、効果的な問題解決方法の提案に定評がある。
自身でも夫の浮気を経験し、夫婦関係を修復したことから、夫婦問題の解決まできめ細かいサポートに注力している。
【保有資格】
日本家族問題相談連盟 離婚カウンセラー
NLPマスタープラクティショナー
LABプロファイルプラクティショナー
ホームカウンセラー