モラハラ男が嫌いな女性のタイプは?
モラハラ男はプライドが高く、自分には才能があるとうぬぼれています。そして、いつも誰かに評価してもらいたくてたまりません。自分より立場が低い人に対しては、傲慢な態度を取り、相手の思い通りにしようともします。
そんな男性を「自信に満ち溢れた人だ」と好きになってしまう女性もいますが、他人に影響されやすく、強く言い返せない女性はモラハラの被害者になってしまう恐れがあります。そんなモラハラ男に捕まらないよう、モラハラ男が嫌いな女性のタイプを覚えておきましょう。彼らの苦手な女性になれば、モラハラ男のほうから離れていってくれるかもしれません。
モラハラ男が嫌いな女性の特徴は?
モラハラ男には、好きな女性のタイプと嫌いな女性のタイプがあります。このため、モラハラ被害に遭いやすい女性がいる一方で、モラハラ男性がほとんど近寄らないという女性もいます。モラハラ男が嫌いな女性のタイプを知っておけば、モラハラ男を遠ざけることができるかもしれません。
自分の言いなりにならない女性
モラハラ男は激しい言葉や冷たい態度などを使って、女性を自分の思いどおりにしようとします。このため、自立心が強く他人の意見に左右されない女性は嫌いです。また、彼らは自尊心が高く、自分の意見を否定されると傷つくので、気が強く反論してくる女性も嫌いです。実はモラハラ男は日頃の言動とは裏腹に、繊細で小心者なのです。
モラハラ男が苦手な女性のタイプ7選
モラハラ男が苦手な女性を、7つのタイプに分けて紹介しましょう。モラハラ男が苦手な女性のタイプを知れば、モラハラ被害に遭っている人も、モラハラ男から逃げ出したり、モラハラをやめさせたりするきっかけを作れるかもしれません。
ただし、モラハラが相当進んでいる場合は、無理に逃げたりやめさせようとしたりするのは困難です。さらにモラハラがエスカレートすることがありますので、モラハラ被害がひどい場合は弁護士などの専門家に相談しましょう。
経済的・精神的に自立している女性
モラハラ男の中には、妻に暴言を浴びせたり、十分な生活費を渡さなかったりする夫がいます。これは、妻を精神的、経済的に追い詰め、自分の思い通りにしようと考えているためです。ですから、経済的にも精神的にも自立している女性は苦手です。
妻から「夫と妻は対等なのに、どうして偉そうな態度を取るの」「家計は互いに出して、分担していきましょう」などと正論を言われ、毅然とした態度を取られると、モラハラ夫は途端に「妻に出ていかれたらどうしよう」と弱気になってしまいます。
自分よりスペックの高い女性
モラハラ男が、攻撃対象にするのは自分の妻だけでなく、会社の部下や年下の同僚、店の店員などです。激しい言葉を投げつけ、乱暴な態度を取ることで相手を屈服させようとします。こうして自分のプライドを保とうとしているのですが、実はそうまでしないと自分に自信が持てないコンプレックスの塊なのです。
そんな中身を伴わないプライドを大事にするモラハラ男は、自分より地位が高い人や実力のある人が苦手です。美人が好きなモラハラ男もいますが、多くは自分より知識があり能力も高い女性が苦手で、モラハラに対して「あなたはそんなことしかできないの」などと見下されると何も言えなくなってしまいます。せいぜい、陰口を言うのが関の山でしょう。
言い返してくる気が強い女性
モラハラ男が好きなのは、自分に自信がなく、他人の意見に流されやすい女性です。こうした女性は夫に従順で、自分で物事を決められないことが多いので、夫はモラハラによって完全に妻を支配しようとします。
逆に気が強い女性は苦手で、「あなたが言っていることは間違っている」「あなたはそう思うかもしれないけれど、私はこう思う」などと反論されると言い返せなくなってしまいます。論破され、自尊心が傷つけられることを恐れて、言いがかりや無理な要求を言ってくることもなくなるでしょう。
冷静でスルースキルのある女性
モラハラ男は威圧的な言動で相手の女性に恐怖心を抱かせ、自分の思い通りにしようともします。このため、相手の言う事にいちいち反応し、あれこれ気に病む女性はモラハラ男にとって都合が良い人ということになります。
逆に、ぶれない自分なりの軸を持ち、冷静で動じない女性は、モラハラ男にとって苦手なタイプです。こうした女性は、モラハラの言動を軽くスルーするスキルも持っています。モラハラ夫が何を言っても「へえ、そう」「あなたの好きにしたら」と受け流して相手にしなければ、諦めて何も言わなくなるでしょう。
友達が多い女性
社交的ではなく人間関係もあまり広くない女性も、モラハラ男の目標にされやすい人です。モラハラ男は嫉妬深いのも特徴で、相手の女性を束縛しようとします。中には、妻の交友関係にまで口を出し、自由に外出させないようにする夫までいます。
このため、モラハラ男は社交的で友達の多い女性は苦手です。友達が多いと女性を家庭に縛り付けておくことはあまりできません。それに、女性に自分の考えを吹き込もうとしても、友人に相談してあっさり打ち消されてしまうかもしれません。相手を支配できないと分かると、モラハラ男のほうから勝手に離れていくこともあります。
頑張りすぎないマイペースな女性
モラハラ男に好かれる女性は、まじめで頑張り屋なのかもしれません。相手の男性のために尽くして、支えていきたいと考えれば考えるほど、モラハラ男は女性の優しさやまじめさに付け込んで、モラハラをエスカレートさせます。
ですから、モラハラ男に付け込まれないためには、自然体で頑張り過ぎず、マイペースで過ごすことも大切です。たまには夫に尽くさないのもいいでしょう。夫が何か言っても、あくまでもマイペースでスルーすれば「何を言っても無駄だ」と諦めてくれるかもしれません。
自己肯定感の高い女性
自分に自信がなく、自己肯定感の低い女性もモラハラ被害に遭いやすいタイプです。もともと、モラハラ男も自己肯定感が低く、自尊心を保つために他人を攻撃します。誰かをおとしめることで、自分の能力を確認したい、周囲に認めさせたいと思っているのです。それだけに、自信のない女性をすぐに見抜けるのかもしれません。
このため、自信に満ち溢れ、自己肯定感の高い女性はモラハラ男にとって近寄りがたい存在です。モラハラ男に対しても「心配していただかなくても私は大丈夫です」「貴重なアドバイスをありがとうございます」などと堂々と振る舞う女性の姿に、モラハラ男は劣等感にさいなまれるはずです。
モラハラ男にモラハラされない女性になるには?
モラハラ男の魔の手から逃れるには、モラハラ男の嫌いな女性になることが一番です。しかし、人の性格は簡単に変えられないもの。明日から、気が強く自立した女性になって、モラハラ男の言動を軽く受け流すといっても、間単にはできません。
しかし、モラハラ男が嫌いなタイプの女性にまではなれなくても、モラハラされにくい態度や行動をとることでも、効果が期待できます。モラハラされにくい女性になることを目指して、少しずつ行動を変えていきましょう。
自分の時間を大事にする
モラハラ男から被害を受ける女性の多くは、男性に尽くしがちです。モラハラ男は女性がどれくらい従順なのかを試している部分もありますから、尽くしすぎないことも大切です。
男性からあれこれ言われても、自分の時間を大切にし、ときには自分の交友関係や趣味にまで口をはさむのをきっぱりと拒絶する。こうすることでモラハラを和らげたり、モラハラ男を遠ざけたりできる可能性があります。
嫌だと感じたらすぐNOを言う
モラハラ男は、少しずつ相手に対する要求を高め、だんだん「NO」と言いにくい関係性を築いていきます。相手に「NO」と言いにくく、要求に従わなければと思わされるようになっていたら、すでにモラハラ男の術中にはまっています。
まずは、嫌なことには「NO」と言いましょう。モラハラ男はプライドが高く「NO」と言われると傷つき、逆上するかもしれません。しかし、それは男性の依存心の裏返しです。「モラハラを受けるのは嫌だ」と突き付けることで、モラハラについて話し合うきっかけになることもあります。
自分を傷付ける人と距離を置く
モラハラ男は相手を傷つけることで相手を屈服させ、支配しようとします。そもそも、自分を傷つけるような人を近づけるべきではありません。
最初は自信にあふれ、しっかりとしたアドバイスをくれる頼もしい人だったのかもしれません。だからと言って、相手を傷つけるような言動をして平気な人のそばにいると、精神的に疲弊し、自分を見失っていくばかりです。相手が自分を傷つける人だと気づいたら、距離を置きましょう。
経済的に自立する
モラハラ男は経済的DVをすることがあります。それは妻を経済的に支配して、逃げられないようにするためです。こうした男から離れるには、経済的に自立するのが一番の近道です。
それまで会社勤めなどをしたことがなく、特段の資格やスキルもないなど事情もあるでしょうが、そうした女性を支援する団体もありますし、別居や離婚まで考えているのであれば、弁護士に相談するのも一つの方法です。周囲の支援も借りながら一歩踏み出すことも大切です。
モラハラ男が苦手な女性の共通点は「従順ではない人」
モラハラ男が嫌いな女性には気が強い人や自分より能力が高い人などがいて、性格や資質による部分が大きいのも確かです。しかし、モラハラ男が苦手な女性には共通点があります。それは「自分に従順ではない」ということです。
モラハラ男の目的は相手を精神的に支配し、自分の自尊心を満足させること。相手が自分に従順でなくては目的を果たせません。モラハラ男を遠ざけたいと考えている方は、まず嫌なことに「嫌だ」と言うことから始めてみてはいかがでしょうか。
渡辺里佳
カウンセラー
モラハラやDVをする人は、じつは相手をしっかりと選んでいます。モラハラ夫に苦しめられている女性は、モラハラ夫を引き寄せている側面があるので、自分にモラハラの対象となりやすい特徴があるかどうかを見極めることが大切です。性格や習慣、言動など、自分のことは把握できているようで、案外わからないものです。
モラハラを受けないためにも、自立した女性になるためにも第三者の専門家を味方に付け、自身と向き合うことをお勧めします。
渡辺里佳30代半ばで離婚を経験し、子どもたちが成人する頃に「夫婦関係や離婚に悩む人の助けになりたい」「人の役に立ちたい」という想いが膨らみ、2011年、夫婦問題研究家・岡野あつこ先生主宰の「離婚カウンセラー養成スクール」に通学。
夫婦問題に特化したカウンセリングを学び、同年9月「離婚カウンセラー」資格を取得、52歳でカウンセラーになりました。心理を深く学ぶため、日本プロカウンセリング協会認定「心理カウンセラー2級」資格を取得。現在、法務省認証の民間調停機関「家族のためのADRセンター」主催の「パパとママの離婚講座」の講師を担当。ライター、エディターとしても活動中 (ルポ、インタビューなど)