離婚する夫婦には前兆があると言われます。夫や妻との関係が良くなく「離婚を考えたほうがいいかもしれない」と考えている人は少なくありません。離婚の危機の兆候や離婚寸前の夫婦に見られる特徴など離婚する夫婦の前兆と、離婚を回避するための対処法などを紹介します。
夫婦仲がうまくいかない!これって離婚の前兆?
夫婦といっても夫と妻はもともと赤の他人ですから、考え方や価値観が違い、すれ違ったり喧嘩したりすることもあります。しかし、日頃から夫婦喧嘩が絶えず、一緒に過ごす時間も減っていくと「もう、夫婦関係も終わりかも」と思うようになってしまいます。離婚のサインが現れているのではないかと感じる人も多いでしょう。
もう疲れました。離婚しかないのかな。
性格が合わなすぎてぶつかってばかり。
ほぼ毎日毎日ケンカです。
ずっと前から離婚は考えましたが、離婚したら終わり、やり直したいと思って頑張ってきました。
旦那は私の言い方がとにかく気にくわず、一方的にキレてケンカになります。私も言い方は悪いと思うので直していく、と言って謝ってきました。私からしたら普通の言い方してるつもりでも旦那はキレます。
というか旦那も言い方キツくても私は我慢してきました。旦那の友達も旦那の私に対する態度はキツいと言ってました。
どちらがいい悪いというより、ここまで毎日ケンカし続けてて幸せを感じることがありません。
子どもの教育方針もずれまくり、金銭感覚も全く違う、両家の両親は仲良くないし、離婚したい理由ばかり出てきます。
養うのが大変、と言うようなことを
夫に何回も言われて腹が立ちました。
そのくらいで腹が立つなんて
心が狭いですよね…
うまく夫を立てられる人じゃないと
結婚生活をうまく回すのは難しいですか?
離婚する夫婦にはどのような前兆が現れるのかを、離婚を回避する方法とともに紹介します。自分たちの関係に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
離婚する夫婦に現れる10の前兆
離婚する夫婦にはいくつかの共通する特徴があり、それが現れると離婚の危機のサインかもしれません。離婚する夫婦に現れる前兆を10個紹介します。夫婦間の言動や関係を振り返って、当てはまるものがないかチェックしてみてください。
1つでも当てはまると、夫婦生活の終わりの兆候の可能性があります。当てはまるものが多いほど、夫婦の間の危機は深刻です。離婚に備えるか、関係修復を図るか、早急に決断する必要があるでしょう。
離婚する夫婦に現れる10の前兆
1.性格が合わないと感じる
2.生活がすれ違う
3.会話が減っている
4.家庭を顧みない
5.相手を支配しようとする
6.相手に依存する
7.浪費癖がある
8.暴力を振るう
9.セックスレスが続いている
10.浮気をしている
性格が合わないと感じる
どんな夫婦でも性格や考え方の違いは現れるものです。しかし、それを「相手はそう考えるんだ」と尊重し受け入れらえる夫婦と、「この人とは性格が合わない」と感じる夫婦では大きく異なります。相手の考えを尊重し受け入れられる夫婦は、多少の危機も2人で協力して乗り越えられます。
しかし「性格が合わない」と感じてしまう夫婦は衝突するたびに溝が広がり、相手に対する不満やストレスもたまっていきます。そして、やがては修復が不可能な状態にまで関係が悪化してしまう恐れがあります。「性格が合わない」の一言で片づけ、相手を理解しようとしない限りは関係改善は難しいでしょう。
生活がすれ違う
共働きなどで生活リズムが異なると、一緒にいる時間が減り、生活ですれ違うことも多くなります。それでも、2人で過ごす時間を大切にしようと努力すれば、夫婦関係を良好に保てるでしょう。しかし、そうしたすれ違いを放置して、互いが自分の都合だけで動いていると、夫婦の仲もしだいに距離が遠くなってしまいます。
すれ違いが増えると、相手の考えも理解しにくくなり、何かトラブルが起きると、激しく衝突してしまうことがあります。そうして互いに不信感を抱き、そのままにしていると、離婚の危機を迎えかねません。
家庭を顧みない
男性の中には、仕事への責任感の重さから、家庭を顧みずに仕事にのめり込んでしまう人がいます。医師や警察官といった生命や安全を守る仕事に就いている人に多く、会社の業績のために仕事に没頭するという人もいます。そうした仕事への姿勢を妻が理解してくれればいいのですが、妻が納得しない場合、夫婦関係が悪化する可能性があります。
これは男性に限らず、女性の中にも仕事にのめり込み、家庭を顧みなくなる人はいます。夫の場合、配偶者の希望を叶えるために支え続けようと思う人は、妻に比べて少ないかもしれません。また、仕事ではなく、趣味に没頭して家庭を顧みなくなる人もいます。この場合、家族の理解を得るのはかなり難しいでしょう。
会話が減っている
会話が多い夫婦ほど、仲が良いと言われます。普段から会話をしていれば、互いの考えが理解できますし、何か問題があっても話し合って解決できます。どちらかが我慢して不満やストレスをためこむということもないでしょう。
逆に言えば、会話が少ない夫婦ほどうまくいっていないケースが多いということになります。会話をしても全く話が噛み合わないため、つまらなく感じ、それどころか、すぐに口論になってしまうこともあります。夫婦間でトラブルが起きれば、話し合いで解決ができないので、夫婦の溝も大きくなってしまうでしょう。
また、離婚する夫婦は会話をしても、いつも相手を攻撃したり、否定したりと同じような会話パターンで相手を傷つけ合うようにもなります。
出典: リコ活MEDIA
相手を支配しようとする
夫や妻を精神的に支配して、自分の思い通りにしようとする人もいます。こうした人は独占欲が強く、自分が信じる正しさを相手に押し付けようとします。夫や妻の行動にいちいち文句を言い、相手の行動を制限しようとする人は、このタイプの典型です。中には、相手を見下したり、無視したりして自分に従わせようとするモラハラに発展するケースもあります。
特にモラハラをする人は「自分が絶対的に正しい」と思い込む傾向があるので、自分から態度を改めることはありません。一方でモラハラを受ける人は「自分が悪い」と思い込む傾向があるので、相手の言うことを受け入れて支配されてしまうことがあります。しかし、こうしたいびつな関係は、多くの場合、いずれ破綻してしまいます。
相手に依存する
結婚して何年経っても相手のことが好きだという人がいますが、相手に依存してしまい、相手がそばにいないと不安でたまらない、いつもそばにいてほしいと思ってしまう、という人がいます。こうした人は、自分の妻や夫に依存している可能性があります。
相手に依存している夫や妻は、相手を束縛し、管理しようとします。しつこく外出先を聞いたり、門限などの細かなルールを決めて守らせようとしたりすることもあり、相手は息苦しさや不自由さを感じて不満を感じます。そうした配偶者の依存に我慢できず、離婚を考える人も少なくありません。
浪費癖がある
夫婦仲を悪化させるものの一つに金銭感覚があります。金銭感覚が違い過ぎると、どうしても日常生活の中で喧嘩が起こりやすくなります。特にどちらかに浪費癖があると、深刻なトラブルになりがちです。
浪費癖のある人は、お金を使うことで不満やストレスを発散しようとします。たまに贅沢をしてストレスを発散するくらいなら問題はありませんが、人はしだいにより強い刺激を求めて、多くのお金を使うようになりがちで、買い物依存症やギャンブル依存症になってしまう人もいます。こうした依存症は家計を崩壊させ、離婚の原因にもなります。
暴力を振るう
夫婦間の暴力などDV(家庭内暴力)は深刻な問題です。暴力を振るわれたほうは体だけでなく心も傷つきますし、暴力を目にした子供も心に傷を負い、脳にも損傷を受けることがあると言われます。暴力を振るう人は、自分の感情をコントロールできず、ストレスを感じると暴力を振るってしまいます。これでは、結婚生活を続けることは困難でしょう。
最初はたまに大声を出したり、暴力を振るったりする程度でも、時間が経つにつれ、暴力がエスカレートしていくことがあります。あまりにひどいときは、離婚するかどうかを考える前に、身の安全を守るため、家を出たほうがよい場合もあります。
セックスレスが続いている
セックスレスも離婚の原因となる可能性があります。加齢や病気によって性欲や生殖機能が衰えることもありますから、一概には言えませんが、互いに健康なのに、どちらか一方がセックスを拒否している場合は、離婚の兆候といえるかもしれません。
セックスを拒否されると、多くの人は傷つき、「もう愛されていないのではないか」と寂しさを感じるようになります。セックスレスの期間が長くなるほど、夫婦の愛情は冷めていき、中には浮気を考えてしまう人も少なくありません。
出典: リコ活MEDIA
浮気をしている
浮気は離婚の大きな原因の一つですし、民法の規定に反する違法行為です。離婚はもちろん、慰謝料を請求されても文句はいえません。浮気が発覚しても、再構築を図る夫婦は少なくありませんが、浮気をされた側の夫や妻には深い心の傷が残ります。浮気から何年経っても、悲しさや悔しさ、怒りが時折フラッシュバックして苦しむ人もいます。
一方、浮気をしたほうも相手に対して後ろめたさが残りますし、何度も浮気を繰り返す人もいます。浮気からの再構築は難しく、2人の協力と努力が欠かせません。元通りの夫婦関係に戻るのは難しく、再構築を一度は決意したものの、結局離婚してしまう例もよく見られます。
離婚の前兆が見られたときの対処法
自分たちの夫婦関係を振り返ってみて、離婚する夫婦の前兆が感じられたとき、どうすればいいのでしょうか。何もせずに放置していると、夫婦関係は悪化し続け、いずれ離婚することになりかねません。
離婚を考える人もいるかもしれませんが、離婚したほうがいいのか、関係を再構築したほうがいいのかは大きな決断で、安易に行動してしまうと後悔することもあります。離婚の前兆が見られたとき、どのように対処し、今後の夫婦生活についてどのように考えていけばいいのかを紹介します。
関係を改善できないか話し合う
夫婦関係に離婚の前兆があると感じたら、まずは互いに現在の状況について話し合ってみましょう。このとき、相手も話し合いに応じてくれるようなら、関係修復に向けて歩み始めることができるかもしれません。逆に話し合いに応じてもらえないようなら、離婚について考え始めたほうがいいでしょう。話し合いができなければ、関係改善は困難です。
話し合いで大切なことは、感情的にならず冷静に相手の話を聞くことです。互いの感情をぶつけあった結果、互いにすっきりして関係修復に向けて協力し合えるようになったという例もありますが、多くの場合は激しい口論になって、話し合いどころではなくなってしまいます。
相手の気持ちを理解し、自分の気持ちを理解してもらったうえで、今後どうすれば夫婦の問題を解決していけるのかを話し合えば、関係修復の道は開けていくでしょう。共通の目標を持ち、2人で実現に取り組むことも大切です。
相手への態度を改める
離婚する夫婦の前兆をチェックしてみて、自分の言動に心当たりがあれば、態度を改めましょう。夫の言動の中にも当てはまるものがあるかもしれませんが、まずは自分から率先して言動を改めることが大切です。
自分が態度を改めれば、相手も変化に気付いてくれるはずです。相手を思いやり穏やかに接していれば、相手も自然と言動が変わってくるでしょう。互いに落ち着いて話し合える環境が整ったら、今後の2人の関係について話し合ってみることも大切です。ただ、自分が変わっても、相手に変わる様子が見られないのなら、離婚を考えたほうがいいかもしれません。
カウンセリングを受けてみる
離婚する夫婦の前兆が現れてきたと感じたら、夫婦でカウンセリングを受けてみるのも一つの方法です。相手が嫌がるようなら、自分一人で受けてみてもいいでしょう。他人と話をすることで、現在の状況を自分なりに整理し、考えをまとめることもできます。
カウンセラーは多くの夫婦から話を聞いた経験があり、さまざまな事例を知っています。関係修復の進め方や気持ちの持ちよう、感情のコントロールの仕方などをアドバイスしてくれるはずです。また、カウンセラーには守秘義務があるので、プライベートなことを相談しても安心です。
夫婦の離婚危機を乗り越える事は可能?【体験談】
実際に離婚の危機に直面したことのある夫婦は、どのように離婚を回避してきたのでしょうか。夫婦生活は夫と妻と2人で築き上げるものですから、やはり2人の協力がなければ危機を乗り越えることは困難です。お互いによく話し合い、ときには我慢することも必要でしょう。危機を乗り越えた妻の体験談を3つ紹介します。
離婚寸前までいったことは何回もあります。理由は舅や小姑からのいじめで、私が病気になった事。抜けだしたのは主人が決断して、アパートに一時別居してくれたことです。
子育てでイライラしている時に私の変わりように主人が怒った時。舅の介護で私が行き詰まった時、など何度か危機はありました。
そのつど、主人の忍耐力で乗り越えてきたのだと思います。忍耐強い主人で良かったです(笑)
今はかなり仲良しで、もうすぐ来る老後も楽しく迎えられそうです。
私の場合
もう一人子供をつくる。
趣味のスポーツカーでは買物すら不便なので、ワゴンタイプに買い換える。
自分の部屋に閉じこもらない。
休日に一人でフラフラと中古CD屋とか、おもちゃ屋めぐりをしない。
変な人形類は自分の部屋から持ち出さない。
お金はすべて私が管理する。
1か月のこずかいは年収の0.5%、ボーナスは1%をこずかいとする。
と提案し、承諾したので家に帰ってきました。
帰った日から、何事もなかったように暮してます。
違和感ありますが、演技でもいいので、普通どおりに接しているうちに、自然と普通になりました。
今まで遠慮して言えなかった事、改めて欲しいこと…何が何でも離婚してやる!と心に決めて主人にぶつけて喧嘩しまくり一週間。
やっと主人が離婚に同意。
やれやれと思ったら、主人が号泣し始めて…。
まぁびっくりしました。
で、現在に至るわけですが、あれ以来誕生日や母の日に無愛想ながらプレゼントをくれます。
長~くなりましたが、やっぱりお互いが本音で話すのが一番の解決法じゃないかと…。
ちゃんと言葉にしないと相手には伝わらないし、こちらもわかりません。
結婚生活が長くなると、お互い慣れ合いになってしまって、口に出さなくても相手はわかっているはず…と勝手に思ってしまっているのも問題です。
とっくに忘れてた、お互いを思いやる気持ちを思いだせるように、しっかり本音で話をしてみてください。
離婚する夫婦の前兆が現れたら専門家に相談を
どんな夫婦でも、結婚生活を長く続けていれば、夫婦仲が悪くなることは何度かあるものです。離婚する夫婦の前兆も1つくらいは現れるものかもしれません。しかし、そうしたときに、しっかり話し合い、2人で協力していければ、危機は容易に克服できるはずです。
話し合いがうまくできず、関係修復の糸口がつかめないときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーに相談してみてもいいでしょう。相手に離婚を切り出されたり、離婚を考えたりしたときは、夫婦問題に詳しい弁護士に相談すると、法的な問題も解決し、落ち着いて対応できます。
森澤 雅代
離婚する夫婦には、何らかの離婚の前兆があり、早期に気づき、対処することで、離婚の危機を克服できることもあります。
離婚する夫婦に現れる10の前兆は、誰でも一つは当てはまることかもしれません。
チェック事項に一つでも当てはまることがあれば、放っておかず、対処することが大切ですが、夫婦間でのコミュニケーションが取れないときは、専門家に相談してみましょう。
修復・離婚・妊活・不妊・浮気・不倫など、夫婦全般のお悩みはもちろん、再婚のお悩みにも寄り添う夫婦カウンセラー。
NPO法人日本家族問題相談連盟認定上級 プロ夫婦問題・離婚カウンセラーの資格取得後、販売サービスにて、夫婦・恋愛・人間関係に関する電話・メール・チャット・対面のカウンセリングの経験をもつ。