喋らない夫にストレスを感じる妻は多い?
家にいるのに家族とも殆ど喋らず、押し黙ったままの夫がいます。「どうして何も話してくれないのだろう」「もう愛情もなくなったのだろうか」「いつも楽しそうに会話している夫婦がうらやましい」と不満や不安を抱き、ストレスを感じている妻も多いのではないでしょうか。
話し好きの妻なら喋らない夫に我慢ができなくなるかもしれませんし、そうでなくも、家族との会話が弾まないのは味気ないものです。「夫が喋らない」と悩む妻は、具体的にどのような場面でストレスを感じるのでしょうか。体験談とともに紹介します。
会話にならない
一緒に生活していれば、喜びや悲しみを共有したいと思うこともあります。それなのに、何を話しかけても夫は相槌を打つばかりで会話が続かない。これでは、妻も日々の生活がつまらなくなっていきます。
もともと口数が少ない性格なのかもしれませんが、会話にならない夫には妻も話しかける気を失っていくかもしれません。会話がなく、ストレスが溜まる一方の妻はそっけない夫への愛情が薄れていくこともあります。
結婚前は無口な夫がかっこよく見えてたんです…今は相槌しか打たない急にとの会話に疲れてしまっています。私は急にと会話をしたくて話かけているのに、相槌だけで返されると….「私との会話はつまらないの?!」ってイラっとしますね。
話しかけないと話さない
妻から話しかけると応じるものの、自分からは決して話しかけようとしない夫もいます。そんな夫に対し、妻は「自分に心を開いていないのではないか」と感じ、「何でも話してくれたらいいのに」と物足りなさを覚えるようになります。
自分の感情や考えを口にしない人もいますが、妻はそんな夫の態度をよそよそしいと感じ、「何か隠し事があるのではないか」と考えることもあります。もしかすると、妻が夫への不信感を募らせるきっかけとなるかもしれません。
夫から話しかけてくることはほぼなく、いつも私主導の会話です。夫から話しかけるまで私が黙ればいいのか、用事があるなら話してそれ以上は話さない方がいいのか、どうしたらいいのかわかりません!
急に喋らなくなった
ある時期を境に、急に夫が雑談にも応じず喋らなくなると、妻は「夫に何かあったのではないか」と心配します。「誰にも言えないトラブルを抱えているのではないか」「体調が悪いのでないか」と考えることもありますし、「離婚を考えているのではないか」と不安になることもあります。
喧嘩をした後ならともかく、何も心当たりがないのに夫が急に喋らなくなると、不安や疑念ばかりが募ります。それがきっかけで夫婦関係が不安定になることもあるでしょう。
急に夫がしゃべらなくなってもう半月ほどたちました。「私、何かした?このままだと辛いんだけど」と夫に自分の気持ちを打ち明けました。そしたら、「怒っているわけではないし、普段と変わらないと思うけど」と言われたんです。 でも明らかに今までと態度が違います。
夫が喋らない理由は?
夫が家で喋らない場合、どのような理由が考えられるのでしょうか。よくある理由を4つ紹介します。
もともと無口で話すのが苦手
もともと内向的な性格の人の中には、他人と話すことが苦手で、会話自体がストレスになる人がいます。そうした夫は、結婚前は努力して話をしていたのかもしれません。また、仕事で頑張って会話をしている分、家でくつろいでいるときくらい、何も話さずにいたいと思っている可能性もあります。
こうした夫が家で喋らないということは、家庭に安らぎを感じているのかもしれません。夫が満足げに家でくつろいでいるのなら、そっとしておいてあげることも大切でしょう。
仕事で疲れている
家で喋らない夫は、仕事で疲れていて、家では話す気力を失っているのかもしれません。男性の中には切り替えが苦手で、家に帰っても仕事のことで頭がいっぱいの人もいます。そのような夫は、仕事が忙しいと妻や家のことにも関心を失い、そっけない態度を取りがちです。
夫が疲れている表情をして、あまり喋らないときは家でゆっくり休ませ、疲れを癒してもらいましょう。そんな気遣いはきっと夫にも届き、仕事が落ち着いたら、再び話をしてくれるようになるかもしれません。
他のことに熱中している
男性は何かに熱中すると、ほかのことに関心を払わなくなることがあります。趣味や読書のこともあれば、スマホのゲームや動画サイトのこともあります。妻からすれば「そんなことより私の話を聞いてほしい」と思うかもしれませんが、一度熱中すると、なかなかそこから抜け出せなくなる人がいます。
こうした夫は気持ちの切り替えが苦手で、一つのことを同時にできない不器用なタイプです。熱中している間は会話もめんどくさいと感じることが多いので、しばらくそっとしておきましょう。
妻との会話がストレス
夫が喋らなくなったのは、もしかすると妻が原因かもしれません。妻が自分のことばかりを話し、夫の言うことに耳を傾けなかったり、夫の言い分を最初から否定したりしていると「妻と話しても仕方がない」と感じるようになります。
特に妻の口調がきつかったり、夫を小ばかにするような態度をとったりしていると、夫もしだいにストレスが溜まります。そのため、自分からは話しかけなくなり、話しかけられても適当に聞き流すようになるのです。夫が喋らないようになったら、一度、自分の言動に問題がなかったか、念のため振り返ってみましょう。
夫が急に喋らなくなった時の対処法は?
夫が急に喋らなくなることがあります。そのとき、妻はどのように対処すればいいのでしょうか。効果がありそうな対処法を5つ紹介します。
少しずつ会話を増やしていく
喧嘩などで気まずい関係になったのが原因で夫が喋らなくなったときは、少しずつ会話を増やして、関係を修復していきましょう。最初は「今日は忙しかった?」「次の休みに用事はある?」などとイエスかノーかで答えられるような問い掛けがいいでしょう。そうして会話を増やしていけば、雑談にも応じ自分の事も話してくれるようになるかもしれません。
夫が自分のことを話してくれるようになったら、耳を傾ける姿勢をみせることが大切。夫の話を遮って、自分の言いたい事ばかりを言ってはいけません。喧嘩などの原因が自分にもある場合は、言動を改めることも必要です。
夫の興味のありそうな話題を探す
夫がもともと無口だったり、物事に熱中しやすい性格だったりする場合は、夫が関心を持ちそうな話題を出してみましょう。会話が苦手な夫でも、自分の好きな事は喜んで話してくれるかもしれません。
もし、趣味があるのなら一緒にやってみるのもいいでしょう。「ねえ、もっと詳しく教えて」と教わっているうちに共通の話題になれば、夫も妻との会話が楽しくなるはずです。
プレゼントなどで会話のきっかけをつくる
夫との会話の糸口が見つからない人は、夫にプレゼントをしてみてはどうでしょうか。誕生日や結婚記念日に、日頃の感謝をこめてプレゼントをするのもいいですし、外出したついでに夫が好きそうな食べ物をお土産として買って帰ってもいいでしょう。
プレゼントをもらえば、普段はあまり喋らない夫もきっとうれしくなるはず。「どう、気に入ってくれた?」という問いかけをきっかけに、さまざまな話ができるかもしれません。
買い物や外食で2人の時間を作る
子供ができると、育児が忙しく2人の時間をなかなか持てなくなります。たまには、子供を実家や保育園、ベビーシッターに預けて2人で買い物や外食に出かけてはどうでしょうか。最近は育児の息抜きに保育園の一時預かりやベビーシッターを利用する人も増え、自治体によっては利用料金の補助制度もあります。
2人で過ごす時間ができれば、雑談など会話も増えるはず。夫にとっても気分転換になるかもしれません。
そっとしておき、様子を見る
夫が何かに熱中していたり、疲れていていたりしているときは、会話もあきらめてしばらくそっとしておきましょう。何かに熱中しているときは、そのことで頭がいっぱいでしょうし、疲れているときは妻に配慮する余裕がないのかもしれません。ときには、距離を置いて1人にしてあげることも必要です。
ただし、距離をとったまま夫を放置していると、夫婦関係が冷え切ってしまう恐れもあります。SNSやメールなどでメッセージを送り、夫にいつも気にかけていることを伝えましょう。
喋らない夫と離婚したほうがいい?【体験談】
喋らない夫の生活に我慢できなくなって、離婚したいと考えている人もいるでしょう。しかし、夫の同意が得られなければ、「喋らない夫との生活が耐えられない」という理由だけでは離婚はできません。夫も離婚を考えていて喋らなくなったというケース以外は、時間も手間もかかると思っていたほうがいいでしょう。
離婚する場合は、双方の合意があれば「協議離婚」という形で離婚できます。しかし、どちらかが離婚を拒否したり、条件に同意しなかったりした場合は「離婚調停」を家庭裁判所に申し立てる必要があります。調停では、裁判所を介して離婚の合意を目指しますが、それでも合意できなければ、離婚訴訟を起こします。
離婚訴訟で離婚が認められれば、夫の合意がなくても離婚できますが、裁判で結婚生活を継続できない理由があることを立証する必要があります。そこまでして離婚すべきなのか。夫婦によって事情はさまざまですが、離婚に至ったケースと離婚しなかったケースを体験談をもとに紹介します。
喋らない夫と離婚した人の体験談
何を話してもそっけない態度で、雑談にも応じてくれない夫との生活はつらいものです。特に仕事や子供の教育、将来設計などの話を持ち掛けても、何も喋らない夫では将来が不安です。離婚もやむを得ないでしょう。
夫は付き合っていた頃からマメなタイプではなかったんですが、結婚3年目で、夫が喋らなくなりました。その頃、連絡無しで約束をすっぽかされることも増えたんです。腹が立って、このままの生活を続けるのは難しいと思い、離婚を決意しました。
夫が喋らず、無反応な態度に耐えきれず、離婚しました。結婚当初は私も仕事に追われ、無口な彼のことをそれほど気にはしていませんでした。疲れているんだろうなと。でも、私が専業主婦になって平日も一緒に食事することが増えても黙っていました。食事の後も会話は一切ないんです。
仕事の話をしても、将来子供はどうするのかという話をしても無反応…というか、考えたくないようでした。そんな夫とは今後一緒にいるのは無理だと感じて離婚しました。
喋らない夫と離婚しなかった人の体験談
喋らない夫に、その理由を聞くと納得できることもあります。離婚を切り出す前に、なぜ喋らないのか理由を聞いてみましょう。もしかすると、悩みを抱えているのかもしれません。また、無口なだけで、本人は耳を傾けているつもりのこともあります。理由がわかれば、対処する方法もわかるはずです。
夫は無口で話しかけても会話が終わることに悩み、一度離婚を考えました。私はしゃべるのが好きなので、話しかけても会話がすぐ終わることが苦痛で仕方なかったんです。夫にそのことを打ち明けると、ちょうど仕事のストレスに悩んでいたようで、誰とも話したくない時期でもあったと。
私はその話を聞いて、普段喋らない夫が余計に無口になったときは疲れている時なんだなと察するようになりましたね。夫の代わりに実母や友人に聞き相手になってもらうようにしてました。
しゃべらない夫に悩んだ時期もありましたが、夫は無駄なお喋りをしたくないタイプだとわかってからは気が楽になりましたね。それがわかるまではどうして相槌すらもうってくれないのよ!と怒り狂っていましたが。興味があったり詳しかったりすることにはしゃべるんです。
なので私は私で、勝手に喋っています。聞き流してくれて構わない内容がほとんどですが、聞いてるアピールはしてほしいんです。なので相槌さえ打ってくれればいいよと言っています。
喋らない夫には会話しやすい雰囲気をつくろう
喋らない夫に悩んだり不満を感じたりしている妻は結構多いものです。その理由は様々で、性格だったり仕事の忙しさだったりとさまざまです。男性には不安や不満、ストレスを心の中に溜め込むタイプが多いので、妻と会話を楽しむ余裕をなくしているのかもしれません。夫の気持ちも推し量りながら、夫にあった対応を考えましょう。
稻川 静/法律事務所UNSEEN(第二東京弁護士会所属)「目に見えないものを大切にする」という理念を掲げる法律事務所UNSEENにパートナー弁護士として参画。コーチングスクールCTIでコーチングを学び認定資格CPCC🄬を取得しており、傾聴を大事にし、離婚という場面でクライアントが本当の願いから自分の人生を選択できるよう、弁護士としてだけでなく持てるリソースを全て使って伴走する。女性探偵と男女関係にまつわるコラボセミナーを継続開催中。