自分の思い通りにならないとすぐ怒る妻にうんざりしたら|対処法はある?離婚したほうがいい?
自分の思い通りにならないとすぐに怒る妻がいます。短気な性格なのか、イライラしているのか、理不尽な怒り方をされると、夫はうんざりしてしまいます。いっそ離婚したいとまで考える夫もいるでしょう。妻が自分の思い通りにならないと怒る理由や対処法を紹介します。
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自分の思い通りにならないとすぐ怒る妻にうんざり...
周囲の人が自分が思うように動かないと怒る人がいます。そんな女性が妻だと夫は大変でしょう。「疲れたのかな」と思い、家事や育児を手伝おうとすると「勝手にやらないで!」と怒り出し、おとなしく見ていると「何をのんびり見ているのよ。少しは手伝ってよ」と怒鳴る。そこで「何をやったらいい」と聞くと「少しは自分で考えて行動してよ」とキツイ口調で言う。
これでは、夫は何をどうしたらよいのかわかりません。こうした女性は、気分によって毎回怒っている内容が違うことも多く、不機嫌になるタイミングも日によって違います。このため夫は「結局文句を言いたいだけなのか」とうんざりしています。妻が自分の思い通りにならないとすぐ怒る理由や対処法について説明しましょう。
自分の思い通りにならないと怒る妻は病気?原因は?
妻はどうして、夫がやることにイライラし、すぐ怒るのでしょうか。育児や家事でのストレスや体調、性格などさまざまな理由がありますが、主なものを8つ紹介しましょう。理由によっては、妻が精神的に余裕がなくなり、周囲が見えなくなっていることもあります。そうしたときは、ゆっくり休ませてあげましょう。
・慢性的なストレス
・ホルモンバランスの乱れ
・うつ病など精神的疾患
・人に頼ることが苦手
・完璧主義
・視野が狭い
・夫に甘えている
・モラハラの気質がある
慢性的なストレス
思い通りにならないとすぐに怒る妻は、慢性的に不満やストレスを抱えている可能性があります。多くの場合、家事や育児の負担の不公平感が原因となるようです。特に夫が家事や育児の分担に協力的でない場合、負担の重さに納得がいかず夫への不満を募らせます。
ストレスが溜まると人はイライラしやすく、怒りっぽくなります。ましてや家事や育児への不平や不満もあるのですから、非協力的な夫に対し、恨みのような感情を抱くことさえあります。こうして、夫を敵のように感じた妻は「いちいち、うるさいわね」「目障りだわ」などと夫の言動にいちいち反応し、攻撃するようになるのです。
ホルモンバランスの乱れ
人の感情や気分はホルモンと密接な関係があります。幸せな気分なとき、怒りを感じたときなどには、特定のホルモンが多く分泌されていることがわかってきています。女性の場合は特に、妊娠・出産、生理、閉経によってホルモンの分泌量が変わり、それまでのホルモンバランスが崩れてしまいます。
このため、産後や更年期、生理などの時期に女性はイライラしやすくなります。生理のときには心身の不調を訴える女性が増え、中には痛みやつらさで動けなくなる人もいますが、こうした症状はPMS(月経前症候群)と呼ばれます。妻がすぐ怒るのは、こうしたホルモンバランスの乱れが原因のこともあります。
生理になると体のつらさから情緒不安定になる女性も多く「あなたは全くダメな人ね」「近寄らないで」と人が変わったように暴言を口にする人もいます。PMSにはピルや漢方薬が効く可能性があるので、一度、婦人科を受診したほうがよいでしょう。
うつ病など精神的疾患
女性は出産直後、悲しくなったり憂鬱になったりするマタニティブルーという症状が現れることは知られていますが、出産後、しばらくして「産後鬱」「育児鬱」という鬱病の一種を発症する人がいます。原因はよく分かっていませんが、子供の夜泣きや授乳などによる疲労、育児への不安、ホルモンバランスの変化などが影響していると考えられています。
産後鬱や育児鬱では、不安や不眠症、自責の念などが現れますが、イライラして怒りっぽくなり、ささいなことで感情的に怒り狂うこともあります。適切な治療を受けないと、重症化したり再発を繰り返したりすることがあるので、夫は注意が必要です。様子がおかしいと思ったら、専門医に相談しましょう。
うつ病はとてもよく起こる病気ですが、女性の場合約12人に1人が一生のうち一度はうつ病におちいります。女性は男性の2倍うつ病にかかりやすいのですが、一生の中でも妊娠中や産後はとりわけうつ病がよく起こります。
うつ病になると、自分自身や自分の置かれている状況を悪くとらえる傾向が強くなります。したがって妊産婦の方がうつ病におちいると「将来の子育てに自信が持てない」「待ち望んでいた赤ちゃんの世話なのに、つい面倒に思えてしまう」「赤ちゃんが可愛く思えない」と感じ、「自分は母親失格だ」といった自分を責める気持ちが起こります。睡眠も十分にとれず、食欲まで落ち、元気がなくなってしまいます。自分を責める気持ちが強くなると「母親失格の自分など、この世にいても仕方ない」などという発想につながってしまうこともあります。またお母さん自身が苦しいだけでなく、お母さん本来の力が発揮できないので実際に子育てが思うようにいかず、ひいてはお子さんの発達にも悪影響が出てしまうこともあります。
厚生労働省 e-ヘルスネットより
人に頼ることが苦手
人に頼ることが苦手な女性は、育児や家事を一人で抱え込んでしまい、強いストレスで心身の不調を訴えることがあります。鬱病と同様に不安や疲労感、気分の落ち込みなどさまざまな症状を訴えますが、イライラしやすく怒りっぽくなることもあります。周囲が気付いて、うまく負担を軽減できれば良くなることがありますが、放置すると症状が悪化していきます。
女性の中には、部活動や仕事でのマネジメント経験が乏しく、人に何かを頼んだり、うまく仕事を振り分けるのが苦手な人もいます。こうした女性は、あれこれ役割を抱え込んだうえでにっちもさっちもいかなくなり、「どうして誰も手伝ってくれないの?」「私だけ苦労するのはおかしいわ」などと感情を爆発させることがあります。
完璧主義
なんでもきっちりやらなければ気が済まず、正義感が強い完璧主義の人も、育児や家事、仕事と家庭の両立が思うようにいかないとイライラして怒りっぽくなることがあります。こうした人は、自分が思い通りに出来ないことだけでなく、つい感情的になってしまうことにも罪悪感を覚えるようになり、すっかり自信をなくしてしまうケースもあるようです。
こうした妻は完璧さを求めるあまり、自分のルールにこだわることがあります。このため、夫が家事や育児を手伝っても「こんなやり方ではダメ」「あなたがやっても、結局やり直さなければならないから、二度手間だわ」などと夫のやり方を認めず、文句ばかりを言う傾向があります。
視野が狭い
自分中心でしか物事が考えられない視野が狭い人も、「自分だけが大変な思いをしている」「誰も自分を助けてくれない」と考えがちで、自分の思い通りにならないとすぐに怒ることがあります。特にこうした人が専業主婦になると、毎日の家事や育児のことしか考えられなくなり、夫の事情まで思いが至らないこともあるようです。
夫も仕事をしていることを忘れ「あなたは毎日、お気楽ね」「家事の大変さをあなたは分からないのよ」などと一方的に夫を責めるのも、こうしたタイプの女性の特徴です。
夫に甘えている
自分の思い通りにならないと怒る妻は、夫に甘えている可能性があります。「夫なら手伝ってくれるだろう」「黙っていてもやってくれる」と勝手に思い込み、その通りにならないからといって、イライラしてすぐに怒るのです。不機嫌になったり怒りだしたりするきっかけが、その日の気分によって違うのも特徴です。
こうした妻は実家依存になることもあります。頻繁に実家に帰り、なんでも実家に頼る妻のことで、夫だけでなく実家にも甘えます。このように夫や実家に甘えてばかりだと、何か問題が起きると夫や実家に頼って逃げ出し、自分の失敗も夫や実家のせいにしようとし始めることがあります。結局、怒るのは他人に甘え、自己保身を図りたいからなのです。
自分の失敗を棚に上げて「どうして、ちゃんと助けてくれないのよ」「私が黙っていても、やってくれると思っていたわ」などと言う妻は、夫に甘えている可能性があります。
モラハラの気質がある
自分の思い通りにならないとすぐに怒る妻はモラハラ気質なのかもしれません。モラハラ気質の妻は、怒りや不満を攻撃的な言葉や態度で示すことで、相手を服従させ、自分の思い通りにさせようとします。すぐに怒るだけではなく、無視したり見下した態度を取ったりすることもある場合、モラハラ気質の可能性が高くなります。
「あなたはどうせできないのだから、私の言う事を黙って聞いていればいいのよ」「仕事も家事もできないのに、偉そうにしないで」と人格否定を含む暴言を口にする妻はモラハラ気質を疑ったほうがいいでしょう。
自分の思い通りにならないと怒る妻への対処法
妻が自分の思い通りにならないとすぐに怒る場合、「機嫌が悪いから」と放置しておくのではなく、夫や家族の手助けが必要です。家事や育児の負担が不公平だと感じている場合は「みんな見ているだけで誰も助けてくれない」と思い込み、さらに不満やストレスを溜め込むことになります。主な対処法を紹介しましょう。
何が不満なのか妻と話し合ってみる
妻に対して、何が不満なのか、どうしてほしいのか正直に聞いてみるのは一つの方法です。そのとき、すぐに怒る妻のことを心配していることも伝えるといいでしょう。もしかすると、自分では妻の手伝いをしているつもりでも、妻から見れば、何の助けになっていないのかもしれません。夫が、自己満足に陥っていたことに気づかされることもあるでしょう。
妻も不満や不安を打ち明けることで、気分的に楽になることもあります。互いの気持ちを正直に話すことで、良い解決策が見つかるかもしれません。
ルールを決める
育児や家事のやり方や分担についてルールを決めておくのも良い方法です。あらかじめやり方もルール化しておけば、夫もいちいち妻に確認することもなくなり、妻のイライラも多少は解消されるでしょう。
ただ、夫がルールに従って家事や育児を分担し、妻のやり方を守っても妻が不機嫌なままのこともあります。こうしたときは、妻の不満やストレスの原因は育児や家事の負担とは別です。ホルモンバランスによる不調や精神的な疾患の可能性もありますので、カウンセラーや専門医に相談したほうがいいでしょう。
離婚を検討する
妻の言動にモラハラ気質が見られる場合、対応は困難です。モラハラは本人の自覚がなければ治すことができないのですが、自分の弱さを認めたくないという性格のため、自分のモラハラ気質を自覚できない人も大勢います。まずは本人とよく話しあうとともに、モラハラに詳しいカウンセラーにも相談して改善の道を探ってみましょう。
本人がモラハラを認めようとせず、改善する兆しが見えないときは、離婚を検討することも必要です。モラハラが自然に治ることは少なく、しだいにエスカレートして配偶者を支配しようとします。妻の言動が耐え難いときは、モラハラ問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。
自分の思い通りにならないと怒る妻の不満やストレスの原因を見つけよう
自分の思い通りにならないと不機嫌になったり怒ったりする妻は、なんらかの不満やストレスを抱えている可能性があります。そうした不満やストレスを解消することで、感情的に落ち着きを取り戻せるかもしれません。
しかし、産後鬱や更年期障害など女性特有の症状、精神疾患が原因となっていることもありますので、改善がなかなか見られないときは専門医に相談してみましょう。
森澤 雅代
妻がすぐ怒るときは、不満やストレスを抱えていたり、体調や性格など、さまざまな理由がありますが、話を聞いたり、話し合うことで、原因を見つけることが必要です。妻の気持ちに寄り添い、共感することで落ち着くこともあります。目に見えない大変さもあるため、日頃から妻の大変さを理解し、労うことも大切です。
怒りの感情の奥には、不安や悲しみなどの感情が隠れています。怒ることによって、自分の大切にしているものを守ろうとするのです。妻に感情をぶつけられ、夫も辛くなり、怒りの感情を抱えてしまうこともあるため、専門家と一緒に気持ちを整理しながら原因を見極め、対処していくのもおすすめです。
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