妻に無視されるのはなぜ?モラハラ?妻の不満や対処法を紹介

妻に無視されるのが苦痛で、モラハラを疑ったり離婚を検討したりしていませんか。妻が夫を無視するのは、夫への不満が蓄積しているサインかもしれません。しかし、喧嘩もしていないのに妻は何が不満なのでしょうか。夫が妻に無視される理由と対処法を説明します。

専門家監修 |カウンセラー 高草木 陽光
高草木 陽光
これまで9,000人以上のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題で悩む人を解決に導くお手伝いをする夫婦カウンセラー。美容師、育毛カウンセラーを経て、結婚して専業主婦となるが、...
高草木 陽光
これまで9,000人以上のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題で悩む人を解決に導くお手伝いをする夫婦カウンセラー。美容師、育毛カウンセラーを経て、結婚して専業主婦となるが、夫の束縛や価値観の押し付けに違和感を覚え「結婚生活とは何か」ということを深く考え始める。

  • 【書籍】
  •  「なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか」左右社
  •  「心が折れそうな夫のためのモラハラ妻解決BOOK」左右社

  • 【メディア実績】
  •  NHK総合「あさイチ」
  •  フジテレビ「ホンマでっか!?TV」
  •  テレビ朝日「羽鳥慎一 モーニュングショー」
  •  「ABEMA Prime」など

目次

  1. 妻に無視される...もしかしてモラハラ?
  2. 妻に無視される理由は?
  3. ①心理的・身体的に疲れているから
  4. ②無視されたと感じているから
  5. ③嫌味を言われたから
  6. ④日々の不満の積み重ね
  7. ⑤言っても無駄だから
  8. ⑥自分勝手な行動を取られたから
  9. ⑦浮気・不倫を察したから
  10. 妻に無視される時の対処法は?
  11. 自分に非がないか振り返る
  12. 誠実に謝る
  13. 話し合いをする
  14. 冷却期間を設ける
  15. 妻の無視がモラハラと認められる?離婚はできる?
  16. モラハラを理由に離婚は難しい
  17. 基本は協議離婚、難しければ調停へ

妻に無視される...もしかしてモラハラ?

夫婦喧嘩のあと、怒りが収まらない妻に無視されるといった経験をしたことのある夫は少なくないようです。ただ、そのような大きな衝突はないのに、なぜか妻に無視されて、家庭内別居や仮面夫婦のような状態になってしまうケースもあります。

不満があれば言ってほしいのに何も言ってもらえず、無視を続ける妻に困惑したり、モラハラを疑ったりしている男性もいるのではないでしょうか。どうして妻に無視されるのかわからない夫のために、妻が夫を無視する理由や、夫婦関係を改善するための対処法について説明します。

妻に無視される理由は?

なぜ無視するのか妻に思いきって理由を尋ねたのに、その問い掛けすら聞こえないふりをされてしまうかもしれません。そうなると、夫もお手上げです。妻が夫を無視する代表的な理由を、当事者である妻の体験談とともに紹介します。自分の妻と状況が似ているものがないかチェックしてみましょう。

①心理的・身体的に疲れているから

話しかけても妻に無視されるとき、妻は疲れて会話をする気力も残っていない可能性があります。特に、妻が1人で家事も育児も担っている場合、子供を寝かしつけて1日が終わるころにはくたくたです。日中仕事で家にいない夫は、妻の大変さに気づかず、無視されることに違和感を覚えるかもしれません。

しかし、常に子供の様子に気を配り、休む暇もなくさまざまな用事をこなしていては、心理的・身体的に疲弊するのも当然です。口を開いても「しんどい」「疲れた」としか言えず、夫に愚痴ばかり聞かせるのを遠慮して会話をしない妻もいます。

疲れているときに無理に話そうとしても、つい感情的な言葉が出てしまいます。夫もそういうことがあるので、お互い察し合って話したくなったら話すようにしています。

②無視されたと感じているから

妻に無視される以前に、夫も妻を無視したことはありませんか。妻は仕返しのつもりで夫を無視している可能性があります。テレビやゲームに熱中しているときや、帰宅直後で疲れているとき、妻の話を聞き流してしまう夫は多いようです。

夫のこういった行動に悪意はなくても、妻は無視されたと感じて傷ついてしまいます。夫の無視が何度も続くと、妻も夫をわざと無視して、つらい気持ちを夫にも分からせようとするかもしれません。

夫は小さい声でぼそぼそと話し、聞き返すと怒って何も言わなくなります。本当に聞こえなかったのになぜ怒られないといけないのでしょう。

最近では夫が何か言っていても、聞こえにくいときは開き直って無視しています。

③嫌味を言われたから

「1日中家にいられる人はいいよね」などと嫌味ばかり言う夫との会話に妻はイライラさせられます。家事や育児に追われて大変だったと説明しても「そういうアピールはいいから」とさらに嫌味で返す夫とは、話をするだけでもストレスです。やがて、嫌味な夫は相手にしないのが一番だと感じた妻は、夫を無視する傾向があります。

結婚前はそんなことなかったのに、最近こちらを見てため息をついたり、小声でぶつぶつ何か言っている夫。私が何かしたのかたずねても「なんでもない」としか言いません。

嫌味な態度や小言でしか自己主張できないなら、こちらも相手にしたくありません。

④日々の不満の積み重ね

妻に無視される理由として、よくあるのが夫への不満の蓄積です。妻が作った料理に文句を言ったり、休日なのに子供の相手をせずゲームばかりしていたりと、不満の1つ1つはさほど深刻なものではないのかもしれません。

しかし。そうした小さな不満が積み重なると、妻の中で夫への憎しみが増幅し、話をするのも嫌になってしまうことがあります。妻に無視されると「不満があるなら言ってほしい」と言う夫もいますが、こうなるまで妻の気持ちに気づかない夫に対して、妻はすでに失望しています。

夫の無神経な発言に我慢の限界です。私が体調不良で寝込んでいるのに「ごはんないの?」と言ったり、自分で取りに行けばいいのに「箸は?」「お茶は?」と言ったり。

ちょっとしたことでも、毎日無神経な言葉を聞かされると、夫と話すのも苦痛で家庭内別居状態です。

⑤言っても無駄だから

何度も言っているのに聞き入れてもらえないことが続くと、妻は夫との会話自体を放棄してしまいます。たとえば、洗濯物は専用のカゴに入れるよう妻は再三言っているのに、夫が服を脱ぎ散らかすのをやめないと、妻は言っても無駄だと考えるようになるでしょう。

また、子供の進学先など、夫に相談したくて話しかけたのに「分からないから君に任せるよ」など、無責任な返事しかしない夫にも、同様の気持ちを抱きます。こういった必要な話もできないのなら、夫から話かけられても聞く義理はないと妻は夫を無視し始めます。

休日になると夫は寝転んでテレビを見ながらダラダラしています。掃除の邪魔だし子供が真似するからやめてと言ってもやめません。

怒っても疲れるだけなので、夫はこういう生き物なのだと割り切って今はもう無視しています。

⑥自分勝手な行動を取られたから

わざと物音を立てて不機嫌をアピールしたり、気分のいいときだけ育児に関わろうとしたりと、自分勝手な夫の行動は妻を精神的に疲弊させます。まともに相手をしても自分が傷つくだけなので、距離を置くために夫を無視する妻もいます。

夫への嫌がらせというよりも、不機嫌な夫を落ち着かせたり、妻自身が冷静さを取り戻したりするのが目的であるケースもあります。こういった場合、夫は妻に無視されたと思うかもしれませんが、妻は夫婦の衝突を避けるために、夫をそっとしておいているだけです。

夫の機嫌が悪いときに子供の世話を頼むと「疲れてるんだけど」など文句ばかり。こういうときは何を言っても夫婦喧嘩にしかなりません。私もイライラするだけなので、夫の機嫌が直るまでしばらく放っておきます。

⑦浮気・不倫を察したから

夫の浮気や不倫を知ると、妻は夫への愛情を一気に失います。夫はうまく隠しているつもりでも、普段の態度や行動から、妻は浮気や不倫を察知するものです。浮気や不倫をした夫を厳しく問い詰める妻もいますが、夫に愛想を尽かして無視を貫くケースも少なくありません。

中には、夫の浮気や不倫の証拠をつかむため、無視をするなど夫への無関心を装って夫を油断させる妻もいるようです。妻の様子がおかしいと夫が気づいたときには、すでに調査会社や弁護士に相談済みで、離婚準備が整っていることもあります。

夫が浮気をしていますが、子供がまだ小さいので事を荒立てたくありません。今は知らないふりをしていますが、実は夫と話をするのも嫌です。

代わりに冷たい態度をとったり、無視したりしてしまいます。子供が成長したら離婚するつもりです。

妻に無視される時の対処法は?

妻に無視されるのは、妻が夫に不満を抱いているのが原因だと考えられます。それなら、夫が妻に謝りさえすれば、妻は無視をやめるかというと、必ずしもそうではありません。誠意のない謝罪は逆効果になることもありますし、何に対して謝ればよいのか見当がつかないまま取り合えず謝罪しても、妻の神経を逆なでするだけです。

妻に無視されたとき、さらに夫婦関係を悪化させないために効果的だと考えられる対処法を4つ紹介します。取り組めるものがないか、妻の様子などを見ながら試してみてください。

自分に非がないか振り返る

突然妻に無視されると、無視する理由を問いただしたり、無視は卑怯だと非難したくなるかもしれません。しかし、その前に、最近妻を怒らせるようなことをしていないか、自分の行動を振り返ってみましょう。派手な夫婦喧嘩をしていなくても、日頃の小さな不満が積もって、妻は我慢の限界に達している可能性があります。

頼まれたことをやらなかったり、面倒な用事を押し付けたりと「いつもやってくれるから」という甘えた気持ちで妻の負担を増やしていませんか。妻が不満を抱く理由を自分なりに整理しておくと、夫婦関係を修復する段階で、多くの選択肢から対策を選べるはずです。

誠実に謝る

妻に無視される理由が自分の言動のせいだと思ったら、そのことについて反省していて謝りたいという気持ちを妻に素直に伝えましょう。謝っても無視されるだけかもしれませんが、夫の誠実な謝罪の言葉を聞いて、妻も態度を軟化させる可能性があります。

ただし、妻に無視される理由が分からないのに「とりあえず謝ればいいだろう」と安易に謝ってはいけません。誠意のない謝罪をされても、妻は「どうせまた同じことを繰り返すだけだろう」と思うだけで、夫を簡単には許さないでしょう。「謝ったのだから無視をやめろ」という圧力を感じて、さらに夫へ反感を持つかもしれません。

また、なにかあるとすぐに謝罪する癖がついてしまうと、妻と夫の間に上下関係が生まれ、妻から夫へのモラハラに発展してしまう危険があります。

話し合いをする

「どうせ無視されるのだから妻との話し合いなど無意味だ」と思うかもしれませんが、放置していると妻に無視される状態が常態化してしまう恐れがあります。夫婦関係を改善したいのなら、夫から歩み寄って話し合いの機会を設けましょう。その際、いきなり「話し合おう」と迫っても、妻は身構えてしまいます。話し合いの提案も無視されてしまうかもしれません。

食事中やリラックスしている時間を見計らって「これおいしいね」といった何気ない会話から始めるのがポイントです。何を言っても無視されるなら、しつこく話しかけず、潔く切り上げて次の機会まで待ってください。何度か繰り返すうちに、妻が夫への不満を口にするようになったら、誠実に謝って、こちらも無視されてつらいことを伝えるとよいでしょう。

冷却期間を設ける

話し合いにも応じず、夫の存在を無視し続けるようなら、冷却期間として静かに見守るのも対処法の一つです。不満の原因である夫と距離を置くことで妻も冷静さを取り戻し、無視を続けても問題は解決しないことに気づくかもしれません。妻が落ち着いたタイミングで、夫から声をかけると、うまく話し合える可能性が高まります。

ただし、冷却期間が長すぎると、夫婦関係を修復する機会がないまま、妻に無視される状態から抜け出せなくなる傾向があります。完全に放置するのではなく、ときどき妻の様子をうかがいながら適切に距離を取りましょう。冷却期間を設けるには、次のような方法があります。

・数日間どちらかが実家に帰る
・プチ別居としてホテルなどで数日過ごす
・夫婦別々に食事をする
・お互いに干渉しない時間を作る

妻の無視がモラハラと認められる?離婚はできる?

妻に無視される状態が長期化し、結婚生活に苦痛を感じているなら、離婚を検討することも必要でしょう。しかし、妻に無視されることはモラハラと言えるのでしょうか。また、それを理由に離婚できるのでしょうか。無視をする妻と離婚するための条件や、離婚までの手続きなどについて説明します。

モラハラを理由に離婚は難しい

妻に無視されることで夫が精神的に傷ついているなら、モラハラに該当する可能性があります。ただし、モラハラを受けているからといって必ず離婚できるわけではありません。確実に離婚できるのは夫と妻が離婚に合意している場合です。双方の合意さえあれば、妻に無視されるなど、どのような理由でも離婚できます。

このように、話し合いによる合意で離婚する方法を協議離婚と言います。協議離婚では、基本的に夫婦間の話し合いで、財産分与や子供の親権など離婚の条件について合意を目指します。妻が離婚を拒否するなど合意に至らなかった場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停委員を交えて話し合いを行います。

離婚調停も不調に終われば、離婚裁判を起こして、離婚の可否を裁判所の判断に委ねます。裁判で離婚が認められれば、合意がなくても離婚できますが、離婚裁判を提起するには民法で定められた離婚事由が必要です。「妻に無視される」という理由だけでは、婚姻の継続が困難と認められる事由とまでは判断されないため、離婚裁判を起こすのは難しいでしょう。

基本は協議離婚、難しければ調停へ

協議離婚は民法で定める離婚事由がなくても、夫婦の合意があれば離婚できます。このため、無視をする妻と離婚したいのなら、基本的には協議離婚を目指します。裁判所を通した離婚調停や離婚裁判と違って、裁判にかける時間や費用が少なくてすむ点も協議離婚のメリットです。

ただ、妻に無視される状況では、妻は話し合いに応じない可能性があり、話し合い(協議)が難航するケースも考えられます。当事者夫婦だけで離婚の合意を目指すのが難しい場合は、弁護士への相談も検討しましょう。話し合う内容や離婚条件などについて、事前に専門家からのアドバイスを受ければ、相手との交渉もスムーズに進められるはずです。

それでも離婚が難しいようなら、家庭裁判所で離婚調停を申し立てます。仲介役である調停委員は、夫婦両方の事情を詳しく聴取した上で離婚の話し合いを進めてくれます。弁護士も離婚調停に同席できるので、調停委員からの聞き取りの際に、こちらの主張を適切に伝えるためのサポートなどをしてくれるでしょう。

妻に無視される時は妻の不満の理由を考えてみよう

妻に無視されるからといって、しつこく理由を問い詰めても、妻は余計に心を閉ざしてしまうでしょう。多くの場合、妻は夫への不満を蓄積させ、話すだけでイライラするような心理状態にあります。どのような行動が妻を苛立たせているのか振り返ってみて、思い当たるものがあれば素直に謝りましょう。

こちらから歩み寄っても妻が無視を続け、夫が精神的に傷ついているなら、妻によるモラハラの可能性もあります。結婚生活を続けるのが難しいと感じたら、離婚も視野に夫婦関係のあり方を見直してみましょう。

高草木 陽光

「妻に無視される」=「モラハラ」と考えるのは、早合点かもしれません。たとえば「これまで散々言ってきたのに改善してくれない」という状況が続けば、普段いくら穏やかな妻でも「もう話したくない」という気持ちになっても不思議ではありません。夫にとっては「些細なこと」であっても、妻にとっては「重要なこと」の可能性が高いのです。なので「自分の物差し」で捉えてはいけません。手遅れにならないよう早急に対処しましょう。

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