離婚してくれないモラハラ夫の心理とは?離婚後も怖い?モラハラ夫への対処法も

「今すぐ出ていけ」「お前とは離婚だ」などと暴言を吐くモラハラ夫の中には、耐えきれなくなった妻が離婚を切り出しても、強硬に拒否して離婚してくれない人がいます。妻も意外な反応に混乱してしまうこともあるでしょう。離婚してくれないモラハラ夫の心理や対処法を紹介します。

目次

  1. モラハラ夫が離婚してくれない!どうしたらいい?
  2. 離婚してくれないモラハラ夫の心理は?
  3. プライドを傷つけられた
  4. 自分は正しいと思い込んでいる
  5. 妻の気持ちが理解できない
  6. 世間体を気にしている
  7. 妻を手放したくない
  8. モラハラ夫が離婚してくれないときの対処法
  9. 証拠を集める
  10. 別居する
  11. 知人らを交えて話し合う
  12. 公的機関や弁護士に相談する
  13. 決して妥協しない
  14. モラハラ夫と離婚する流れ
  15. 最初は話し合いでの離婚を目指す
  16. 離婚の合意を得られないときは調停を申し立てる
  17. 調停不調の場合は離婚裁判を検討する
  18. モラハラ夫は離婚後が怖い?
  19. 妻にしつこく復縁を迫る
  20. 妻を逆恨みし仕返しを考える

モラハラ夫が離婚してくれない!どうしたらいい?

妻に暴言を吐いたり、見下した態度を取ったりして妻を精神的に追い詰めるモラハラ夫は、よく「お前とは離婚だ」「今すぐ家を出ていけ」などと妻に言い放ちます。ところが、実際に妻が離婚を切り出すと、離婚を拒否するモラハラ夫は少なくありません。しかも、話し合いにすら応じないことも多く、妻は困惑するばかりです。

モラハラ夫と離婚できません。
こちらが離婚の話を切り出すと

「僕は悪くない」
「そんな(離婚するなんて)わがままなことを言うそっちの方がおかしい」
という一点張りで、まるで議論になりません。

こちらがもう耐えきれなくて離婚しよう、したいと言っているのに、それを「わがままだ」なんて言葉で封じ込めて反論を許さないなんてありえません。挙句の果てにはこちらが悪者のような言い分です。
夫からはモラハラを受けていて、離婚の理由としては性格の不一致です。端的に言ってこれ以上の共同生活は、我慢の限界です。
夫の「離婚したいなんてわがままだ」という言い分にどう反論したらいいでしょうか?

夫は私に対しての束縛が激しいです。
友達と会う時も誰とどこで何時頃に帰るのかしっかり伝えないと何度も連絡してきますし、子どもを親に見ててもらい少し買い物に行くと子育てもまともに出来ないのかと言われ、ノーメイクで家事していると女としてどうなんだと言われ、もう本当に疲れました。
5年程前から離婚は考えていて、仕事を探したいのですが私に仕事をさせてくれません。
確かに夫の給料で生活はしていけます。
色んな理由をこじつけても、お前は家にいればいい。だけです。
離婚してシングルで育てていくにはお金が必要です。
もっと年齢が上がる前に仕事を見つけて離婚の準備をしたいのに思うように動けません。
少し私が反抗すると離婚してもお前に払うお金なんてないからな。といってきます。
夫と離婚するにはどうしたらいいでしょうか?

どうして、モラハラ夫は離婚に応じてくれないのでしょうか。離婚を拒否するモラハラ夫の心理や離婚するための方法などを紹介します。

離婚してくれないモラハラ夫の心理は?

妻に暴言を吐くなどして妻を精神的に追い詰めるモラハラ夫ですが、妻が離婚を切り出すと激しく反発し、絶対に離婚に応じないことがあります。中には「心を入れ替える」などと言って、これまでの言動を反省する夫までいます。

どうして妻の態度で、言うことが変わってしまうのでしょうか。離婚に応じない夫の心理について解説します。

プライドを傷つけられた

モラハラ夫は、普通の人よりもプライドが極めて高いのが特徴です。このため、妻から離婚を切り出されると、「どうして妻から離婚されなくてはならないんだ」とプライドが傷つきます。そもそも、妻は自分よりも価値が下だと思っているので、価値の低い人間から見下されたような気がして、とうてい受け入れられないのです。

自分のプライドを守るためには、離婚に応じることはできません。仮に離婚するにしても自分から妻を捨てる形でなければならないので、いったんは離婚話を白紙に戻さなければならないと必死になります。

自分は正しいと思い込んでいる

モラハラ夫は、常に自分が正しいと思っています。妻に暴言を吐いたり、見下した態度を取ったりするのは、妻が間違っているので、考え方や行動を正すためなのです。このため、妻に離婚を切り出されると、「どうして正しい自分が離婚を突き付けられなければならないのか」と怒りを覚えます。そして、間違った妻の考えを正そうと考えます。

そうなると、いくら妻が離婚を求めても、夫は、いかに自分が正しく、妻の考えが間違っているかといったことばかり主張し、話が噛み合いません。離婚話は少しも進まないでしょう。

妻の気持ちが理解できない

モラハラをする人は、他人の気持ちを理解する力が乏しいことがあります。暴言を吐いたり、見下した態度を取れば、相手は委縮して自分の言うことを聞くということは理解できますが、そのとき、相手がどんなにつらく悲しい思いをしているのか、ということまでは理解できません。

このため、妻が離婚を切り出しても、「どうして?自分の言うことを聞いていれば、うまくやっていけるのに」と思い、妻がどんな思いをしていたのか、ということまで考えが至りません。妻の気持ちに共感し、理解することができないので、夫は「どうして離婚しなければならないのか」と妻に反発するのです。

世間体を気にしている

プライドの高いモラハラ夫は、周囲の評価や評判を気にして、周囲から「良い夫だ」「うらやましい家庭だ」と見られたいと思っています。このため、離婚して虚像が暴かれるのを恐れます。「モラハラで離婚された」などといったことが近所や会社に知られたら、何と言われるかわかりません。

こうした夫は、離婚を切り出されたら「そんなみっともないことができるか」「恥ずかしい」などと言うはずです。「嘘を言うな」と妻の言い分は嘘だと決めつけることもあります。しかし、条件によって自分のメンツが守られるのであれば、あっさり離婚に応じることもあります。

妻を手放したくない

モラハラ夫は、独占欲が強い傾向もあります。妻を精神的に追い詰めるのは、妻を自分の思い通りにして支配するためです。離婚して、妻が自分のもとを離れることなど受け入れられません。それどころか、ますます妻に執着し、より強く束縛しようともするでしょう。

妻が強く離婚を求めても、法外な条件を出したり、無理難題を言ったりして離婚をあきらめさせようとします。妻が離婚を求めて家を出ると、ストーカー化してしまうこともあります。

モラハラ夫が離婚してくれないときの対処法

モラハラ夫が離婚に応じてくれないときは、どうすればいいのでしょうか。離婚に近づくための対処法を紹介します。

証拠を集める

モラハラ夫は、自分が正しいことをしていると思っているので、自分の言動を客観的に見られず、モラハラ行為を自覚できません。モラハラの言動を録音したり、録画したりするなどして、いつでも証拠として突き付けられるようにしておく必要があります。日記やメモ、LINEなどSNSのやり取りなども証拠になります。

離婚の話し合いが決着しなければ、離婚裁判を起こすという手段が必要になるかもしれません。裁判に備えて証拠を集めておくことは重要ですし、夫に対しても「裁判を起こしてでも離婚する」という強い決意を示すことになります。

別居する

モラハラ夫に離婚に応じてもらえず、心身ともに疲れたときは、別居を検討することも必要です。家を一方的に出ると離婚に不利ではないかと考える人もいるでしょうが、ひどいモラハラに遭っていたことを証明できれば、不利になることはないでしょう。不安なときは弁護士に相談しながら進めるといいでしょう。

別居したからといって、すぐに離婚できるわけではありませんが、距離を置くことで、夫も妻に執着するのをあきらめる可能性もあります。また、別居が数年に及ぶと、既に夫婦関係は破綻したとして、裁判で離婚が認められる可能性が高まります。

知人らを交えて話し合う

夫婦の共通の友人や知人を交えて話し合うと、離婚話が進展することもあります。モラハラ夫は、自分より立場が弱い人には高圧的な態度を取る一方で、自分より立場が上の人には逆らえません。夫の上司や目上の人であれば、夫も妻と2人きりのときのような強気な態度には出られないはずです。

このとき、しっかりと証拠を示せれば、夫もモラハラ的な言動があったことを認めざるを得ず、話し合いも有利になるはずです。知人らも、離婚に応じるよう、夫を説得してくれるかもしれません。

公的機関や弁護士に相談する

相談に乗ってもらえる知人がいない場合、都道府県や市区町村が設置している「配偶者暴力相談支援センター」や女性専用の相談窓口、福祉事務所などに相談してみましょう。モラハラやDVの相談に乗っているNPO法人もあります。こうした相談は記録に残り、裁判の証拠としても使えます。

離婚する意思が固まっているのなら、弁護士に相談するのも一つの手です。法律や裁判例などをもとにしたアドバイスも受けられます。代理人として委任契約を結べば、本人の代わりにモラハラ夫と交渉してもらうこともできます。

決して妥協しない

離婚を切り出した妻に対し、全面的に非を認め「自分が悪かった。悪いところは直すので、離婚は考え直してほしい」などと、関係修復を求める夫もいます。もちろん、夫が態度を改め、夫婦関係の再構築を図るのは悪いことではありません。しかし、夫の言葉を鵜呑みにして、安易に妥協してはいけません

モラハラは生まれつきの性格や、成育環境で身に付いた考え方によるものですから、そう簡単に治るものではありません。夫の謝罪を受け入れ、関係修復を図ったものの、しばらくしてモラハラがエスカレートしたというケースも少なくありません。

もし関係修復を図るのであれば、専門的な治療を受けることを約束させ、再びモラハラをしたときのペナルティなども決めて、文書に残しておくといいでしょう。

モラハラ夫と離婚する流れ

モラハラ夫との離婚を実際に進めていくには、どのような手順を踏んでいけばいいのでしょうか。離婚までの手続きを解説します。

最初は話し合いでの離婚を目指す

離婚は基本的に、夫と妻で話し合い、離婚することで合意すれば、離婚届を提出して成立します。このように話し合いで離婚することを協議離婚といいます。離婚で最も多いのが協議離婚で、離婚の理由を問われることもありません。

ただし、モラハラ夫は簡単に離婚には応じません。周囲や弁護士に説得されたり、証拠を突き付けられたりして、渋々離婚に応じることもありますが、大抵の場合は「自分は悪くない」「間違っているのは妻のほうだ」などと言って、離婚に応じないでしょう。そのときは、時間をかけて話し合いを続けるか、法的な手続きに基づいて離婚を求めていくしかありません。

離婚の合意を得られないときは調停を申し立てる

モラハラ夫がどうしても離婚に応じない場合や、無理な条件を求めてくる場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることができます。調停とは裁判所の調停委員を介した話し合いで、調停委員が双方の意見を聞き、言い分を整理して合意を目指します。しかし、合意できる見込みがないときは調停不調として打ち切られてしまいます。

調停が打ち切られると、再び夫との間で協議離婚を目指して話し合うか、離婚裁判を起こして裁判所に離婚を求めることになります。裁判で認められれば、相手の合意がなくても離婚が可能です。

調停不調の場合は離婚裁判を検討する

夫婦仲が悪ければ、裁判を起こせば離婚できると思っている人もいますが、実際は簡単ではありません。離婚裁判を起こすには条件があり、離婚調停の後にしかできません。また、民法で定められた「離婚事由」がなければ、裁判を起こしても離婚は認められません。離婚事由とは、次の5つの事情です。

・配偶者が浮気や不倫(不貞行為)をした
・一方的な別居や生活費の未払いなど配偶者の悪意で遺棄された(悪意の遺棄)
・配偶者の生死が不明で3年以上経つ
・配偶者が重症の精神病で治る見込みがない
・婚姻を継続しがたい重大な事由がある

この「離婚事由」にモラハラが該当するかどうかは、非常に難しい問題です。モラハラはDVとは違って証拠が残りにくく、立証が困難です。また、夫は「夫婦の関係修復は可能だ」と主張することが多いので、裁判では離婚が認められない可能性が高いというのが実情です。

このため、モラハラが理由であっても、DVや浮気など別の理由を探して裁判を起こすケースがほとんどです。ほかに理由が見つからない場合は、いったん別居して、離婚を求めながら、数年後の離婚裁判を目指す方法もあります。数年にわたる別居は、他の事情と合わせて「婚姻を継続しがたい重大な事由」として認められる可能性があります。

モラハラ夫は離婚後が怖い?

モラハラ夫は妻に執着するのが特徴です。裁判や周囲の説得で離婚しても、心の中では納得しておらず、妻を付け回してトラブルに発展することもあります。離婚後もモラハラ夫に気を付けなくてはならない点を説明します。

妻にしつこく復縁を迫る

モラハラ夫の中には、離婚後も妻を忘れられず、SNSやメール、電話、手紙などで執拗に連絡をしてくる人がいます。自分の非を認められず、「自分は間違っていないので、妻が自分の過ちに気付けば、きっと戻ってくるはずだ」と思い込んでいるケースが少なくありません。また、見下す相手がいなくなったため、自分に自信が持てず不安になる人もいます。

こうした夫は、執拗に連絡を取り、復縁を求めるようになります。元妻が連絡を無視したり、連絡をしないよう警告したりしてもあきらめず、しつこく連絡をし続けてくるようだと注意が必要です。自宅に押しかけてきたり、待ち伏せしたり、付きまとったりとストーカー行為に発展する恐れがあります。住所を知られないようにするなど事前の対策も必要です。

 

モラハラ夫は離婚後もしつこい?元夫の嫌がらせで怖い思いをしないためには

妻を逆恨みし仕返しを考える

自分の非を認めず、自己愛が強いタイプのモラハラ夫は「離婚することになったのは妻のせいだ」と妻を逆恨みすることがあります。特に離婚したことで、自分の評判が下がったり、家族や親族から責められたりした場合は、恨みを募らせ、仕返ししようと考える恐れがあります。

弱みを握ろうと身辺調査をすることもあり、元妻に親しい男性がいれば「浮気をしていた」と思い込み、関係のない人にまで恨みを持つことも少なくありません。嫌がらせや暴力にまで発展することがあるので、十分注意が必要です。離婚前から夫の言動に注意し、おかしな点があれば弁護士にも相談をしておきましょう。

離婚してくれないモラハラ夫に悩んだら弁護士に相談を

モラハラは、自分より立場の弱い人を精神的に追い詰め、精神的に支配しようとする行為です。妻が洗脳されてしまうと、夫に従わざるを得ないと思い込まされてしまいます。自分がモラハラ被害に遭っていると感じたら、夫と距離を取ることを考えましょう。

離婚や別居がモラハラから逃れる最も確実な方法ですが、離婚には簡単に応じず、離婚や別居後もストーカー化してしまうこともあります。モラハラ夫に離婚に応じてもらえず悩んだら、夫婦関係の問題に詳しい弁護士に相談してみましょう。きっと、法律に沿った適切なアドバイスが得られるはずです。

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