酒を飲むと攻撃的になる夫にどう対応する?
普段は温厚そうに見えるのにアルコールが入ると本性が現れるのか、いきなり攻撃的になって暴言を吐いたり、怒って大声を出したりする人がいます。夫の酒癖が悪く悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
酒を飲んで暴力を振るうようならDVとして対応することが必要ですが、酒を飲むとモラハラまがいの暴言を吐くと言うのは対応に悩みます。「酒癖さえ治してくれたら」と思っている妻も少なくないでしょう。酒を飲むと攻撃的になる夫にどのように対応すれば、酒癖を治せるのか考えてみましょう。
酒を飲んだらモラハラ夫に。よくある言動とは
酒を飲んだら攻撃的になる夫にも、いくつかのパターンがあります。酒を飲むとどのような言動が見られるのか、主な特徴を3つ紹介します。
酒を飲むと暴言がひどくなる
普段は温厚で優しいのに、お酒を飲んで深酔いすると、暴言を吐く人がいます。しかも、酔ってまともな思考ができないので、ささいなことに怒り、「お前はバカだ」「俺の言う事を聞け」などと支離滅裂なことを言ったり、時には「家を出ていけ」「もう離婚だ」と言ったりもします。
翌日、酔いがさめた後は「昨夜は済まなかった」と反省する人も多いのですが、中には「よく覚えていない」と言う夫もいて、ひどい場合は「酒に酔っていたのだから仕方がない」と開き直ります。
旦那はお酒を飲むと豹変したかのように睨み付けてきたり、暴言をはいたりします。普段はとても優しく家事や育児を積極的に手伝ってくれる人です。しかし、会社の飲み会や疲れた日に自宅で晩酌したとき、旦那は豹変したかのようにとても怖くなります。
本人は酔ったときの記憶が全くないようで、翌朝に昨晩のひどさを訴えても「覚えていない、すまない」と言われるだけです。
ねちねちと説教を繰り返す
ねちねちを説教するのも酒癖の悪い人に見られる特徴の一つです。自分が酒に酔っていることを棚に上げて、「出迎えがない」「自分に接する態度が悪い」などと不機嫌な妻の態度を攻めます。妻が反論しようものなら、過去の事まで持ち出して説教を続け、妻が黙っていると「話を聞いているのか」などと言いながら、同じ話を何度も繰り返します。
中には、寝ている妻を起こしてまで、説教を始める夫もいます。翌朝になって酔いもさめると反省する事が多いのですが、小さな子供がいる場合、子育てだけでも大変な妻は精神的にも疲れ果ててしまいます。
旦那はお酒を飲むと気が強くなって、家族に対して嫌な感じで説教をしてきます。強い口調で説教したり、そこまで言わなくてもと思うほど怒られます。 反論するとヒートアップするので、私も子供も黙っているしか方法がありません。
失敗しても妻のせいにする
自分が深酒をして失敗したのに、自分の非を認めない夫もいます。深酒で朝起きられずに寝坊すると「どうして起こしてくれなかったんだ」と妻に責任転嫁したり、「お前が頼りないからストレスが溜まって酒が飲みたくなるんだ」と逆切れしたりします。
こうしたケースは単に酒を飲むと攻撃的になる夫というだけでなく、モラハラ気質があるのかもしれません。妻に甘えて依存している一方で、プライドが高く自分の非を認められない性格の可能性があります。
うちの旦那は酒癖が悪く、お酒に酔うと怒りっぽくなり、理不尽なことを言っては何でも私のせいにして逆切れします。
酔っているときにお腹すいたからインスタントラーメン作ってくれと言うので、作ろうとしたら「まだできてないのか!お前は手際が遅すぎる!」と1分経っていないのに怒られました。
酒を飲むと攻撃的になる夫の対処法
酒を飲むと攻撃的になる夫に対してどのように対処すればいいのでしょうか。アルコール依存症やDVではなく、酒癖を治して夫婦関係を良好に保ちたいという場合、効果が期待できる方法を紹介します。
明らかにアルコール依存症が疑われるケースや酔って暴力を振るうなどDVがある場合は、夫婦の問題に関する相談窓口や医療機関、弁護士事務所などに相談しましょう。
酒を飲むと攻撃的になる夫の対処法
・酒癖の悪さを動画で撮影しておく
・ストレス発散の方法を見つける
・病院で診察を受ける
・離婚を切り出す
酒癖の悪さを動画で撮影しておく
酒癖の悪い人は酔っている間の言動をはっきりと覚えていないことがあります。また、言った内容は覚えていても、どのような姿をしているのかまでは自分で正しく認識できません。このため、自分はしっかりしていたと思い込んでいることもあります。
酒を飲むと攻撃的になる夫の中でも、こういうタイプには自分が酔ったときの姿を、しらふのときに見せるのが効果的です。こっそり、酔ったときの姿を録画しておきましょう。もし、酒癖の悪さがエスカレートして離婚を考えるようになったときには、酒癖の悪さを証明する証拠にもなります。
ストレス発散の方法を見つける
酒を飲むと攻撃的になる夫は、仕事などで大きなストレスを抱えている可能性があります。ストレスを発散させようと酒を飲むものの、感情の歯止めが効かなくなり、妻に向かって日頃の不満をぶつけてしまうのです。ストレスや不満が大きいほど、攻撃的になることがあります。
夫の酒癖を治して良好な夫婦関係を保ちたいと思ったら夫婦で一緒にできる趣味を探すなどして、お酒以外でストレス発散できる方法を考えましょう。また、お酒を飲んでいないときに夫の愚痴や悩みを聞いてあげると、夫も精神的に落ちつくかもしれません。
病院で診察を受ける
酒を飲むと攻撃的になる夫はアルコール依存症の手前に来ているかもしれません。このままお酒を飲み続けると、アルコール依存が進行して取り返しのつかないことになるかもしれません。何度周囲に注意されても、飲まずにはいられないという人は既に依存症になっている可能性があり、注意が必要です。
アルコール依存症の治療は、まずは本人の自覚が必要で、依存症の脱却からは数年単位の治療期間を要します。自分の弱さと向き合うことも必要で、人によってはつらい治療かもしれません。妻もそうした夫を支えて行く覚悟が必要です。
離婚を切り出す
酒癖の悪さを治し、夫婦関係を修復する方法を紹介してきましたが、どうしても本人に酒癖の悪さの自覚がなく、問題を繰り返すようであれば離婚を検討することも必要でしょう。アルコール依存症になれば自然に治る事はなく、長期間の治療が必要です。
また「酒癖の悪さを治す気がなければ離婚する」と切り出せば、酒を飲むと攻撃的になる夫といえども、反省してくれるかもしれません。夫の立ち直りに期待して、離婚を切り出してみると言う手もあります。ただし、一気に離婚まで話が進むこともありますから、事前の準備も欠かせません。
酒を飲むと攻撃的になる夫には早めに対策を
酒を飲むと攻撃的になる夫は、飲み仲間にとっては、飲むと羽目を外して楽しい相手なのかもしれません。しかし、酔う度に不満をぶちまけられたり、文句を言われたりする妻には大きなストレスとなります。お互いに心身ともに疲弊してしまわないうちに、しっかり対策を取りましょう。
もし、離婚も視野にいれるのであれば、法律的なアドバイスも必要です。弁護士に一度相談してみましょう。
丸山 紀恵
アルコールは暴力的な行動と過剰飲酒との関係性が示されています。攻撃的な行動をしてきたり、言ってきていることがすぐに変わってしまう様子など。こうなると家庭内の平穏は壊れ、子にも精神面の成長に悪影響を及ぼします。
自身や家族の人生を守るために、そのような夫との離婚を検討することもあり得る考え方。いずれにせよ、専門分野でのカウンセリングを受けるか、又は医療機関の治療を強くおすすめします。
丸山 紀恵
探偵業界でカウンセラーになり、20年以上夫婦問題に向き合ってきたエキスパート。
近年ではマッチングアプリを利用した浮気なども増えていることから、夫婦間のトラブル相談に注力する。
また、結婚前の不安にも寄り添い、婚前調査や相談サポートにも積極的に取り組んでいる。
【保有資格】
NPO法人日本家族問題相談連盟認定 夫婦問題カウンセラー
メンタルバランスマネジメント認定カウンセラー