夫の金銭感覚がおかしい!浪費癖は治らない?改善する方法はある?
「夫がお金にルーズで、金銭感覚がおかしい」と嘆く妻がいます。お小遣いの使い道程度なら、口喧嘩程度で終わりますが、家計を圧迫するような浪費癖があるのなら大変です。金遣いが荒く、金銭感覚がおかしい夫の心理や、夫の浪費癖を治すために妻ができることなどを紹介します。
目次
夫の金銭感覚がおかしい!浪費癖に疲れた…
金銭感覚は人によって異なり、仲の良い夫婦でも、ちょっとしたこだわりから喧嘩になることもあります。しかし、中には妻が苦労して節約しているのに、夫が湯水のようにお金を使ってしまうというケースもあり、これでは妻の苦労が絶えません。
私は日々光熱費の節約や、食費も抑えてやりくりしているのに、夫のオシャレ代が家計を圧迫して毎月赤字な事に不安を感じています。
夫の小遣いは五万。私は小遣いなし。
夫は美容室に月二回。
私は半年に一回カットのみ。
夫は、毎月服、靴、スーツのどれかを家計費より購入。大体一回の買いもので二万~三万。
私は年に夏冬に一回づつ。
今月は夫のものを四万近く買いものしたんですが、また三万近くするブーツが欲しいと言っていて、結婚して、家庭をもっても独身気分が抜けきらない夫にムカついてしまいます。
夫は年に数回の海外旅行に、娯楽に忙しく、仕事の方は頑張ってくれていますが、その分浪費するので昇給しても妻は非常に苦しい生活を強いられています。何度も訴えましたが変わらないですし、家事も育児も私に丸投げで、おまけに節約して何とかやりくりしているのに文句ばかり言われてるのが本当にバカバカしくて仕方なくなりました。一人になると涙がこぼれます。
妻に悲しい思いをさせるほど、金銭感覚がおかしい夫は、いったい何を考えているのでしょうか。お金を使い過ぎる夫の心理のほか、夫の浪費癖を治すために妻ができることなどを紹介します。
金銭感覚がおかしい夫の特徴とは
家計を圧迫するほど金遣いが荒いなど金銭感覚がおかしい夫には、どのような特徴があるのでしょうか。よく見られる特徴を3つ紹介します。
贅沢な生活を好む
金遣いが荒く浪費癖がある夫は、贅沢な生活を好む傾向があります。「安い物を買うと長持ちしないので、かえって損だ」と言って高級品を好む人もいて、それも一理あるのですが、高級品ばかり買っていては、いくらお金があってもたりません。
娯楽や食べ物まで高級品を好むようになると、家計のやりくりも大変です。贅沢な暮らしを好む人は家計を顧みないことも多く、一見、金銭的に余裕があるように見えて、家計は火の車ということも珍しくありません。
衝動買いをする
金銭感覚がおかしい夫は、衝動的に高額な商品を購入することがあります。何か「これがほしい」と思うと、計画を立てることなく、その場で購入を決めてしまいます。今、お金がなくても「ボーナスが入るから」「今は家計が苦しくても、そのうちよくなるだろう」などと楽観的な見通しで、お金の管理には無頓着です。
他人におごるのが好き
他人に食事をおごったり、持っているものを人にあげたりするのが好きなのも、金銭感覚がおかしい夫の特徴です。特に酒を飲むと気が大きくなるのか、部下や同僚に太っ腹なところを見せたいのか、気前よく飲み代をおごったり、物を人にあげたりします。そんなことをしておきながら、「お小遣いが足りなくなった」などと妻に泣きつく夫もいます。
夫の浪費癖が治らないのはなぜ?
家計をやりくりし、お金を管理している妻の苦労も知らず、お金を使いすぎる夫の浪費癖が治らないのはなぜなのでしょうか。金銭感覚がおかしい夫の心理について説明します。
欲望を抑えられない
浪費癖が治らない夫は、「高級品がほしい」「最新の製品を使いたい」「今すぐに手に入れたい」などといった、自分の欲望を抑えることができません。このため、高額な商品を衝動買いしたり、「今が楽しければ」と食事や遊興費に散財してしまうことがあります。
こうした夫は自分中心で物事を考えがちで、無駄遣いを妻に注意されると「細かいことを言うな」「俺が稼いできた金を使って何が悪い」などと開き直ることもあります。お金以外のことでも、自分の思い通りにならないと不機嫌になり、怒り出すのも特徴です。
見栄っ張り
「高級なものを身に付けて他人に自慢したい」「周囲から品質にこだわる人だと思われたい」などと考え、見栄を張りがちなのも、金銭感覚がおかしい夫の特徴です。他人におごったり、物を人にあげたりするのも「面倒見の良い人だ」「太っ腹だ」などと言われ、他人からよく見られたいという見栄の現れです。
こうした夫は、周囲の目を気にして、自分に自信を持てない傾向があります。妻に金遣いについて考え直すように求められても「器が小さいと思われたらどうするんだ」「そんなみっともないことはできない」などと怒って言うことを聞きません。
ストレスを浪費で解消している
大量に買い物をしたり、高額な商品を買うことで、ストレスを解消する人もいます。こうした人は、何か欲しいものがあるわけではなく、買い物をしたときの高揚感や満足感を求めて買い物を繰り返します。同じように達成感や満足感を求めてスマホゲームにはまり、課金をやめられなくなる人もいます。
お小遣いの範囲内でストレス解消を図るのであればいいのですが、中には多額のお金を注ぎ込んで、借金までしてしまう人もいるので注意が必要です。妻に説得されてもやめられない場合は、買い物依存症やゲーム依存症などの精神的な疾患の可能性もあります。ひどくなると、お金を手にするために罪を犯すことまでありますので、早めの対処が必要です。
一攫千金を夢見ている
競馬や競艇などの公営ギャンブルや宝くじでの一攫千金を夢見たり、パチンコやカジノなどにはまったりして、お金を注ぎ込む人も、勝ち負けに熱中することでストレスを解消している可能性があります。こうした人たちは、今までの損を取り戻そうと、どんどんのめり込んでいくことがあり、気が付いたときは多額の借金を抱えていることも少なくありません。
負けが込むにつれ、ハイリスク・ハイリターンを求めるようになっていくことが多く、借金がどんどん膨れ上がっていく人もいます。ギャンブル依存症になると、自分で抜け出すことが難しくなり、周囲の手助けが必要です。
お金に困った経験がない
比較的裕福な家で育ち、ひとり暮らしの経験がないと、家計や貯蓄に無頓着で、あまり考えずにお金を使ってしまう人がいます。こうした人は子供のころ、親に物をねだると大抵買ってもらえていたので、我慢した経験がなく、お金が足りなくて買えないといわれても実感がないこともあります。
実際にお金がなくなっても、「どうにかなるだろう」と甘い考えしか持てないので、節約や節制に励んでいる妻をみても、「そんなにケチケチしなくても」と感じてしまいます。
夫の浪費癖を治すには
お金の使い道にルーズで、無駄遣いが多い夫の浪費癖は治らないのでしょうか。「夫はお金にだらしない」などと嘆くだけでは、問題は解決しません。浪費癖を完全に治すのは難しいこともありますが、少しでも改善するための方法を紹介します。
家計の全体像を説明して金銭感覚を養う
浪費癖を治すには、正しい金銭感覚を身に付けることが大切です。そのために、家計の現状を理解してもらいましょう。1カ月にかかる生活費と、1カ月の収入を示し、生活費の内訳も説明します。そして、少しでもお金を残さないと、将来の教育費や老後の資金として貯蓄できないことも伝えます。
できれば、毎月家計を見ながら、将来について話し合ってみると効果的です。毎月の貯蓄の目標を立てて、達成すれば一緒に喜び、余裕ができたら、ご褒美として2人で出かけるなどしてもいいでしょう。買い物などでお金を浪費するより、節約するほうが達成感や喜びを味わえると気付いてくれるかもしれません。
お小遣いを厳しく管理する
夫が自由に使えるお金を減らし、お金の管理を厳しくする方法もあります。夫には、キャッシュカードもクレジットカードも持たせてはいけません。財布に入れておく現金の上限を決めるなどして、大きな買い物をする際は必ず妻に相談するなど、厳しいルールを設けます。
お金の使い道を制限されれば、自分なりに工夫して、だらしないお金の使い方もなくなっていくかもしれません。しかし、あまり厳しくし過ぎると、ストレスが溜まることもあるので、無駄遣いせず頑張っているようなら、時折、臨時のお小遣いを渡すなど、ムチばかりではなくアメも必要です。
浪費が生活に影響することをわからせる
浪費をすると、自分の生活にも直結することをわからせることも大切です。たとえば、夫が無駄遣いすると、一カ月間は質素なご飯にするという方法もあります。さすがに子供まで質素な食事ではかわいそうなので、親だけおかずの数を減らします。「どうして私まで」と思うかもしれませんが、夫だけにペナルティを与えると反発するだけです。
「あなたがお金にだらしないから、私も質素な食事しか食べられないわ」と言いながら、一緒に食事をすると、夫も反省してくれるかもしれません。一緒に食事をしながら、お金の管理について話し合い、お金を使い過ぎることのないよう励ましましょう。このとき、決して夫を責め過ぎないようにすることも大切です。
専門医の治療を受ける
夫の浪費癖はギャンブル依存症や買い物依存症などの病気が原因かもしれません。また、発達障害の人の中にはお金の管理が苦手で、お金の使い方がルーズな人もいます。そうした場合は、専門医の診察を受け、適切な治療や生活上のアドバイスを受けることが大切です。
依存症や発達障害は、家族のサポートによって問題行動が改善する可能性もあります。妻も一緒に治療に取り組みましょう。
金銭感覚のおかしい夫と離婚できる?
金銭感覚がおかしい夫と生活していくのが嫌になったとき、「浪費癖がある」「お金の管理がルーズ」などといった理由で離婚できるのでしょうか。金銭感覚がおかしい夫と離婚できるケースについて説明します。
互いの合意があれば可能
配偶者と離婚したいと思ったとき、最もスムーズに進むのは互いに離婚に合意した場合です。話し合いで離婚の条件を決め、役所に離婚届を提出すれば離婚が成立します。これを協議離婚といいます。協議離婚では、離婚の理由を問われることはありません。
しかし、どちらかが離婚に反対したり、条件で折り合えなかったりした場合は、手間と時間がかかります。まずは家庭裁判所に離婚調停を申し立て、裁判所の調停委員を介して離婚の話し合いを続けます。それでも、合意できないときは、離婚裁判を起こして裁判所に離婚を認めてもらうしかありません。裁判で認められれば、相手の合意がなくても離婚できます。
「金銭感がおかしい」だけでは離婚が難しいことも
裁判離婚を起こすには、民法で定められた「離婚事由」が必要になります。離婚事由とは、次の5つの事情です。
・配偶者が浮気や不倫(不貞行為)をした
・一方的な別居や生活費の未払いなど配偶者の悪意で遺棄された(悪意の遺棄)
・配偶者の生死が不明で3年以上経つ
・配偶者が重症の精神病で治る見込みがない
・婚姻を継続しがたい重大な事由がある
「夫の金銭感覚がおかしい」「夫がお金にだらしない」という理由で離婚したい場合は、夫婦間の事情が「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」に当てはまるかどうかが問題になります。しかし「浪費癖がある」「金遣いが荒い」というくらいでは、夫婦関係が破綻しているとまでは言えず、離婚事由と認められる可能性は低いでしょう。
夫の金銭感覚が理由で離婚できるケースとは
夫の金銭感覚を理由に離婚裁判を起こすのであれば、夫婦生活が成り立たなくなるほどの事情がなくてはなりません。たとえば、次のようなケースであれば、離婚が認められる可能性があります。
・夫が浪費のため、生活費や貯蓄を使い込んで生活ができなくなっている
・夫が浪費のために隠れて多額の借金をしたため、返済に追われ生活ができない
・夫が浪費のため、夫婦で貯めていた多額の貯金を勝手に引き出し、ほとんど使い果たした
また、浪費の理由が不倫や浮気だった場合や、夫の金遣いが荒く、ほとんど生活費を渡してくれないという場合は「不貞行為」や「悪意の遺棄」で離婚が認められる可能性があります。
いずれにせよ、裁判では個別の事情をもとに判断が下されます。離婚を検討するときは、弁護士に相談して法的なアドバイスを受けたほうがいいでしょう。夫が勝手に作った借金の処理や、夫が黙って使い込んだお金の返還など金銭トラブルについても相談できます。
新大塚法律事務所
夫の金銭感覚がおかしいだけで離婚できるかは微妙ですが、配偶者の浪費や借金を理由に、双方合意のもとで離婚しているケースは、少なくありません。
そして、離婚後に元配偶者が破産をしたことによって、破産管財人から元配偶者との間の財産分与や慰謝料について、事実確認をされたり、場合によっては一部の額の返還を求められるケースもあります。
そのため、仮に離婚できた場合でも、それで終わりとはならない場合もありますので、離婚した後のことも含めて弁護士に相談するのが望ましいと思います。
夫の金銭感覚がおかしいと悩んだら専門家に相談を
金銭感覚は性格や家庭環境によって異なり、夫婦でも金銭感覚の違いから喧嘩になることがよくあります。しかし、明らかに夫の金銭感覚がおかしいというときは、なんらかの対処が必要です。夫を説得する自信がないときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーにアドバイスを求めてもいいでしょう。
浪費の程度がひどく、額も増えていくときは依存症などの病気の可能性もあります。精神科や心療内科などの専門医の診察を受けたほうがいい場合もあります。どうしても、夫の浪費が止まらず、離婚を検討するときは夫婦間の問題に強い弁護士に相談しましょう。
離婚相談の弁護士探しは『リコ活』で
離婚・男女問題に強い弁護士にお悩みを相談してみませんか?