【座談会①】「いい夫婦」の定義とは?パートナーに自分の気持ちを伝えるコツも解説!
更新日: 2024年12月02日
夫婦ゲンカが起こる理由と対処法とは……? リコ活に登録する夫婦カウンセラー4名の座談会を実施し、「いい夫婦」の条件や夫婦ゲンカが起こる背景、相手に自分の気持ちを伝えるときのポイントなど、カウンセラーと共に日常の問題に寄り添い、夫婦関係を深める方法を探りました。
夫婦カウンセラーが明かす「いい夫婦」の条件
――夫婦カウンセラーのみなさんに最初にお聞きしたいのは「いい夫婦の定義」についてです。どのようにお考えでしょうか?
渡辺:結婚すると距離が近すぎるせいか、所有物のような感覚になりがちで、甘えたり期待しすぎたり、他人にはしない言動を夫婦間でしてしまう場合もあります。
でも、夫婦ってもともと他人同士ですよね。そのことをきちんと理解し、自立した者同士で一緒に暮らしていくことが「いい夫婦」なのではないかと思います。
高草木:私の考えは「話し合える夫婦」。それって普通じゃない? と思うかもしれませんが、結婚して何年も経っていたり、平等ではなかったりする夫婦だと、相手の話を聞かず自分の気持ちをぶつけてしまう。そうすると、やはり声が大きい方が勝ってしまうんですよね。
だからお互いの話を聞き、話し合いのできる夫婦が「いい夫婦」なのかなと。
――話し合いができない「いい夫婦」は存在しない気もしますね。すみよしさんはどうでしょう?
すみよし:お二人と同じようなことなのですが、お互いを尊重し合える夫婦が理想ですよね。一方は尊重されているけど、もう一方は尊重されていないというご夫婦だとうまくいかない。
大野:コミュニケーションが足りないと夫婦は段々うまくいかなくなるのではないでしょうか。新婚の時はできていたのに、なれあいになると挨拶すらもできなくなってしまう夫婦っているんですよね。「言わなくてもわかるでしょ」と。
「愛してる」という言葉もほとんどの人が言っていないですよね。こちらが愛情を渡したとしても、相手が受け取らないということもありますし。
――日本人だと「愛してる」と口にするのはハードルが高いのかもしれません……。
大野:言えないのでなくて、おそらく言い慣れていないだけなんですよ。「おはよう」や「ありがとう」と同じで、言い続ければ何ともないことです。言わないと伝わらないですし、そういうところから絆ができていくのかなと思います。
高草木:「愛してる」はなかなか言えない(笑)。その言葉をストレートに伝えられたら、それに越したことはないですよね。
大野:「愛してる」ではなくても、「気を付けて行ってきてね」「今日も可愛いよ」とか、それに代わる愛情を伝えられる言葉だったらいいと思うんですよね。
高草木:そういう言葉だったら言えそう、賛成です。
夫婦が避けるべきネガティブな思い込み
――長年夫婦を続けていると、ほころびが出てくるというお話がありましたが、夫婦仲を円滑にするための心構えについてもお聞きしたいです。
渡辺:大体の夫婦ゲンカは自己主張合戦なので、「相手の立場だったらどうか」と俯瞰して考える癖をつけるというか。これは訓練や習慣の一種かもしれません。
――そもそも、なぜ夫婦の仲は悪くなってしまうのでしょう?
大野:小さな嘘から信用できなくなるケースが多いような気がしますね。
高草木:信頼関係だからね。あとは、相手の言葉に対する妄想を膨らませてしまうということもよくあります。
たとえば、「それ買ったの?」と聞かれたら「そうだよ」と返せば済むところを、「何だよ、俺(私)のお金で買っちゃダメなのかよ?」とネガティブな解釈で妄想して揉めてしまう。受け取る側が悪い思い込みをしないことが大事だと思います。
大野:言葉を言葉通りに受け取れない人は「どうせ俺(私)は……」と、そもそも自己否定している傾向があるように思います。
すみよし:心配性や不安症な人は、相手に言われたことをマイナス方向に考えてしまいます。浮気だったらどうしよう……ではなく、私のためのプレゼントを探してたらどうしようと思えたらいいのに(笑)。
渡辺:浮気の心配をしていると表情が強張ってしまいますが、そういう考え方ができるとニコニコしながら帰宅した夫を迎えられそうですけどね。
IからWeへ パートナーに自分の気持ちを伝えるときのポイント
――結婚生活では自分の気持ちを伝えるシーンが多々出てくると思うのですが、その際のコツを教えてください。
高草木:基本は「私は」を主語にするI(アイ)メッセージだよね。
すみよし:私もそう思う。Iメッセージにポジティブな言葉を乗せて伝える。
高草木:バトルしてしまう夫婦は、「あなたがこうだからいけない」「あなたはこうでしょ」というYouメッセージになっていて、そういう話し方ではどうしてもキツくなりやすいです。
すみよし:「俺(私)が悪いのかよ」というふうに、キツく受け取られやすいですよね。
高草木:Iメッセージは「私はこう思うよ、だからこうした方がいいと思うんだよね」というような伝え方。そうすると誰も悪くないんだよね。
渡辺:私もよくクライアントさんに「自分の思いを伝えるだけでいい。あとは相手の問題だから相手に委ねた方がいい」と話しています。「だからあなたはこうしてね」というメッセージは伝えなくていいんです。
大野:先を期待してしまうんですよね。「こう言ったからこうしてくれるんじゃないか」という思いが強いと、どうしても腹が立ったり悲しくなったりイライラしたりしてしまう。
Iメッセージを伝えた後、「私たちはどうしていこうか」というWeメッセージまで話して終結できるといいのかなと。
高草木:それが一番理想的だよね。
すみよし:それで相手が行動を変えてくれたら「ありがとう」を伝える。
渡辺:私たちカウンセラー同士で話す時は、夫婦はライバルではなく「チーム」だと考えますよね。
高草木:そうそう、家族や夫婦ってチームなんだよね。敵だと思うからバトルが始まるわけであって、まず仲間であり味方であるということから意識をしないと。
大野:夫婦でマウントを取り合ってもね(笑)。
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大野 まり子:https://ricokatsu.com/counselors/64a1cfcc6b3c230012feeac4
高草木 陽光:https://ricokatsu.com/counselors/649965739390720012691e9a
すみよし ひさこ:https://ricokatsu.com/counselors/64799b144d2f360012519a86
渡辺 里佳:https://ricokatsu.com/counselors/64708e3905412900121544f7
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この記事は2024年4月23日に公開しました。
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