

「セックスレスの夫婦はどれくらいいるの?」



「セックスレスが続くと、夫婦関係に影響するの?」
セックスレスが続いていると、ほかの夫婦と比べてしまったり、今後の関係に不安を感じたりすることもあるでしょう。
夫婦によって性生活の頻度や考え方は異なるため、セックスレスをどう受け止めるかもさまざまです。
本記事では、セックスレスの夫婦がどれくらいいるのかをデータから確認したうえで、夫婦関係への影響や、関係を見直す方法について解説します。
この記事でわかること
●セックスレスの定義と夫婦の割合
●セックスレスが夫婦関係の悩みにつながるケース
●セックスレスになった夫婦が関係を見直す方法


大野 まり子
離婚カウンセラーとして10年の実績を持ち、自身の離婚経験を活かした実践的なアドバイスが強み。ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格も保持しているため、感情面と経済面の両方から包括的なサポートが可能。
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DV、依存症、浮気問題など幅広い夫婦問題に対応し、夫婦関係の修復から、やむを得ない場合の離婚に向けた準備まで、一人一人の状況に応じた具体的な解決策を提示。埼玉県の公的機関での講座開催など、信頼性の高い講師実績も多数。2020年に「オフィスえん」を設立し、夫婦関係と経済面のトータルサポートに特化したカウンセリングを展開する。


セックスレスでも夫婦関係が悪いとは限らない


セックスレスという状態だけを見て、夫婦関係がうまくいっていないと判断することはできません。
まずは、セックスレスがどのような状態を指すのか、実際にどのくらいの夫婦が該当するのかを確認していきましょう。
セックスレスとはどのような状態?
日本性科学会では、特別な事情がないにもかかわらず、夫婦やカップルの間で性交や性的な接触が1カ月以上なく、その状態が今後も長く続くと予想される場合を「セックスレス・カップル」と定義しています。
ここでいう「性的な接触」には、性交以外の性的なスキンシップも含まれます。
ただ、こうした定義に当てはまるからといって、必ずしも夫婦関係に問題があるとは限りません。セックスの頻度が少なくても、お互いが現在の関係に納得している夫婦もいます。
参考:日本性科学会「当学会におけるセックスレス・カップルの定義について」
セックスレスの夫婦は珍しくない
日本では、セックスレス傾向にある夫婦は少なくありません。
レゾンデートル株式会社が2023年に20〜59歳の既婚男女4,000人を対象に行った調査では、次のような結果が出ています。
| 年齢層 | セックスレス傾向の割合 | セックスレスと回答した割合 |
|---|---|---|
| 20〜50代既婚者 | 68.2% | 43.9% |
| 20〜40代既婚者 | 64.5% | 37.6% |
※「セックスレス傾向」は、「ややセックスレス」「セックスレス」と回答した人の合計
20〜50代では68.2%、20〜40代に絞っても64.5%が「セックスレス傾向」にあると回答しています。
こうした数字を見ると、セックスレスは一部の夫婦だけに起こる特別なことではなく、幅広い年代で見られることがわかります。
また、同じ調査では、セックスレス傾向にある既婚者の57.2%が、夫婦仲について「良い」「やや良い」と回答しています。セックスレスだからといって、必ずしも夫婦仲が悪いとは限らないことがわかります。
セックスレスになる背景は夫婦によって異なる


セックスレスになる背景は夫婦によってさまざまです。
仕事や家事、育児による疲れやストレス、生活リズムの違いなどから、夫婦の時間を取りにくくなることがあります。出産や加齢による体調の変化、性生活に対する考え方の違いが影響する場合もあるでしょう。
また、普段の会話が減っていたり、夫婦間に不満がたまっていたりすると、相手との身体的な距離にも影響することがあります。
原因が一つとは限らず、いくつかの事情が重なっているケースもあります。セックスレスを改善したいと考えている場合は、まず二人の生活や関係の中で何が影響しているのかを整理してみることが大切です。
セックスレスになる原因については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。


セックスレスが夫婦関係の悩みにつながるケース


セックスレスそのものが、必ず夫婦関係を悪化させるわけではありません。
ただ、夫婦のどちらかが現在の状態に不満を感じていたり、気持ちを伝えられないまま過ごしていたりすると、すれ違いが大きくなることがあります。
ここでは、セックスレスが夫婦関係の悩みにつながりやすいケースを見ていきましょう。
性生活への希望にズレがある
夫婦の一方はセックスを望んでいるものの、もう一方は必要性を感じていない場合、気持ちのズレが生じやすくなります。
求める側は、断られることが続くと「愛情がなくなったのではないか」「自分に魅力がないのではないか」と感じることもあるでしょう。
反対に、求められる側も、気持ちが向かないときに応じることを求められると、負担を感じる場合があります。
こうした状態が続けば、誘うことや断ること自体がストレスになってしまうのです。
どちらが正しいという問題ではないため、まずはお互いが性生活についてどう考えているのかを知ることが大切です。


会話やスキンシップまで減っている
セックスだけでなく、日常的な会話やスキンシップまで減っている場合は、夫婦の距離が広がっている可能性があります。
仕事や家事、育児などに追われていると、夫婦でゆっくり話す時間が少なくなり、必要な連絡だけで一日が終わってしまうこともあるでしょう。
また、手をつなぐ、ハグをする、隣に座って過ごすといった何気ない触れ合いがなくなると、相手との距離を感じやすくなることもあります。
セックスの回数だけを見るのではなく、普段の会話や触れ合いが以前と比べてどう変化しているかにも目を向けてみることが大切です。
不満や寂しさを話し合えなくなっている
セックスレスについて不満を感じていても、デリケートな話題のため、相手に言い出せないことがあります。
「話したら責めていると思われそう」「気まずくなるのが嫌だ」と考え、気持ちを抱え込んでしまう人もいるでしょう。
しかし、お互いが何を感じているのかわからないままでは、相手の態度を自分なりに受け取ってしまい、誤解につながることがあります。
たとえば、疲れや体調が理由でセックスを断っているだけでも、相手には「もう愛情がない」と受け取られてしまうかもしれません。
セックスレスについて話しにくいこと自体は珍しくありませんが、不満や寂しさを長く抱え込むと、セックス以外の場面にも影響が及ぶことがあります。





必ずしもセックスの有無が愛情表現だとは限りませんし、レスだから不仲だということでもありません。大切なのは夫婦間で共通して同じ認識であるか?ということ。セックスがなくてもハグやキスなどのスキンシップで満たされ合う夫婦、共通の趣味や会話で円満な関係を継続している夫婦もいます。
一方でレスが深刻になると浮気や離婚問題に発展したり、何度も拒否されたことで自信喪失や自己肯定感が下がってしまうことも。セックスに対する温度差を夫婦間で確認し合うことは大切です。
セックスレスになった夫婦が関係を見直す方法


セックスレスに悩んでいる場合は、すぐに解消しようとするのではなく、まず夫婦の間にどのようなすれ違いがあるのかを整理することが大切です。
セックスだけに目を向けるのではなく、普段の会話や過ごし方も含めて、二人の関係を見直してみましょう。
- セックスだけを目的にせず気持ちを確認する
- 相手を責めずに自分の気持ちを伝える
- 会話やスキンシップから距離を縮める
- 生活の負担やすれ違いを見直す
- 二人で解決するのが難しい場合は専門家に相談する


セックスだけを目的にせず気持ちを確認する
セックスレスを解消したいと思っても、「どうすればセックスできるようになるか」だけを考えると、相手にプレッシャーを与えてしまうことがあります。
まずは、お互いが現在の関係をどう感じているのかを確認してみましょう。
「寂しいと感じている」「今は疲れていて気持ちが向かない」など、それぞれが抱えている気持ちは異なります。セックスをするかどうかという結論を急ぐより、相手がどのように感じているのかを知ることが、すれ違いを減らすきっかけになります。
相手を責めずに自分の気持ちを伝える
セックスレスについて話すときは、「どうして応じてくれないの?」などと相手を責める言い方にならないよう注意しましょう。
責められていると感じると、相手が身構えてしまい、話し合いが難しくなることがあります。
「最近、少し寂しく感じている」「二人の時間をもう少し持ちたい」など、自分がどう感じているのかを伝えるほうが、相手にも受け止めてもらいやすくなります。
一度の話し合いですべてを解決しようとせず、二人とも落ち着いて話せる時間を選ぶことも大切です。断られた直後や疲れているときは、気持ちをうまく伝えられないこともあります。少し時間を置き、お互いに余裕があるときに話してみるのもよいでしょう。
会話やスキンシップから距離を縮める
夫婦の距離を縮める方法は、セックスだけではありません。
一緒に食事をする、ゆっくり話す時間をつくる、手をつなぐ、ハグをするといった日常のコミュニケーションから始める方法もあります。
セックスレスが長く続いている場合、いきなり以前と同じ関係に戻ろうとすると、お互いに負担を感じることもあるでしょう。
まずは二人で心地よく過ごせる時間を増やし、無理のない範囲で触れ合いを取り戻していくことが大切です。


生活の負担やすれ違いを見直す
仕事や家事、育児などで疲れていると、セックスに気持ちが向かなくなることがあります。また、就寝時間や休日の過ごし方が異なるなど、生活リズムのズレによって夫婦の時間が取りにくくなっているケースもあります。
このような場合は、セックスレスだけを問題として捉えるのではなく、日々の生活に負担が偏っていないか、二人で過ごす時間を確保できているかを振り返ってみましょう。
家事や育児の分担を見直したり、意識して二人の時間をつくったりすることで、夫婦のコミュニケーションを取りやすくなることもあります。
二人で解決するのが難しい場合は専門家に相談する
夫婦だけで話し合おうとしても、同じことを繰り返してしまったり、感情的になったりして、解決の糸口が見つからないこともあります。
夫婦関係について悩んでいる場合は、夫婦カウンセリングなどを利用して、第三者に相談する方法もあります。性交時の痛みや性機能の悩みなど、身体的な要因が考えられる場合は、医療機関への相談も検討しましょう。


セックスレスを理由に離婚を考えるときに確認したいこと


セックスレスが続き、夫婦関係そのものにつらさを感じるようになると、離婚を考えることもあるでしょう。
ただ、セックスレスという状態だけで今後を決めるのではなく、夫婦の間にどのような問題があるのかを整理することが大切です。
セックスレスだけで離婚を決める必要はない
セックスレスであっても、お互いが現在の関係に納得している夫婦もいます。ただ、どちらかが強い不満や寂しさを抱えている場合は、その気持ちを抱えたまま過ごすことで、夫婦のすれ違いが深まることもあります。
離婚するかどうかを考えるときは、セックスの有無だけではなく、会話ができているか、相手への信頼や愛情が残っているか、これから関係を見直したいと思えるかなど、夫婦関係全体を振り返ってみましょう。
離婚を考える場合は今後の生活も整理する
夫婦関係全体を振り返ったうえで離婚を考える場合は、住まいや生活費、子どもがいる場合の生活など、離婚後の暮らしについても整理しておきましょう。
また、セックスレスが離婚理由としてどのように扱われるのか、慰謝料を請求できるのかなどは、夫婦の状況によって異なります。法律上の判断に迷う場合は、弁護士に相談する方法もあります。
セックスレスと離婚の関係については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。


まとめ|セックスレスの有無だけで夫婦関係は決まらない


ここまで、セックスレスと夫婦関係の関係や、悩みにつながりやすいケース、関係を見直す方法について解説しました。
本記事のポイントをまとめると以下のとおりです。
- セックスレスでも、必ずしも夫婦関係が悪いとは限らない
- 性生活への希望や考え方の違いが、夫婦のすれ違いにつながることがある
- セックスだけに目を向けず、会話やスキンシップ、普段の過ごし方も含めて関係を見直すことが大切
夫婦関係で大切なのは、セックスの有無だけではなく、お互いが今の関係をどう感じているかです。
どちらかが寂しさや不満を抱えている場合は、無理に答えを出そうとせず、まずは気持ちを伝え合うことから始めてみましょう。


