
家事・育児に忙しい妻を横目に暇そうにしている夫の姿を見て「思いやりのない旦那と暮らすのは我慢の限界だ」と感じる妻もいるでしょう。家事や育児は妻の仕事と言う人もいますが、妻が夫に思いやりを求めるのはおかしいのでしょうか。思いやりのない夫への対処法を紹介します。
この記事でわかること
・思いやりのない夫の具体的な特徴
・思いやりのない夫への効果的な対処法
・夫婦関係改善のための専門的サポート

夫に思いやりを求めるのはおかしい?

予定があるから急いで洗濯物を干さないといけないのに、夫はスマホに夢中で手伝う素振りすら見せない。このような態度を見て「暇だったら手伝ってくれてもいいのに!」と不満を抱える妻は少なくないでしょう。
夫婦と言ってももともとは他人です。夫婦としてうまくやっていくには思いやりや譲り合いが必要です。

元旦那は平日はどれだけ仕事が早く終わっても、子供のお風呂と寝かしつけをしたくないからって、外で時間潰して帰ってきていました。休みの日は疲れているからと自室にこもって寝てばかり。心に余裕のない私は。自己中すぎる旦那に対する愛情もなくなってしまい、昨年離婚しました。



私が体調の悪いとき、子どもたちはママに思いやりを示してくれたのに、旦那は「夕飯の支度してから 寝てよ」って…自分が体調の悪いときにそんなこと言われたら、どう思うか考えたことあるの?そんな思いやりのない旦那でも、子煩悩だから離婚はできないんだよね。
思いやりのない夫の特徴とは?
妻はどのようなときに、夫のことを「思いやりのない人」と感じるのでしょうか。思いやりのない夫の主な特徴を紹介します。


妻の体調が悪くても助けない
体調が悪くても助けてもらえないと、妻は「思いやりのない人だ」と感じます。妻が不調を訴えているのに見て見ぬふりしたり、「自分でなんとかして」と言ったりする夫がいます。また、看病よりも仕事や友人との付き合いを優先する夫もいます。こうした夫の態度に、妻は不信感を募らせていきます。


家事・育児をしない
思いやりのない夫は、家事・育児は妻がやるのが当たり前だと思っています。妻が家事に追われるように洗濯物を干していても、その横でテレビやスマホを見ていたり、子供が泣き出すと「早く黙らせて」と言ったりします。
しまいには、妻が外出して留守にしていても、自分では絶対にご飯を用意しないなど、自己中心的な行動をしてしまいがちです。育った家庭環境が亭主関白だった場合は、そうしたことが当たり前になっていて、誰かに言われなければ家事や育児を手伝おうという気持ちにはなりません。


自分のためだけに時間・お金を使う
自分のためだけに時間・お金を使い、妻や子供のためには何もしない夫にも、妻は思いやりがないと感じます。会社で出張や旅行に出かけても、家族や子供のためにお土産などを何も買ってこないことが多く、子供の習い事もさせない、家族旅行や外食にも行こうとしない夫までいます。
こうした夫は、自分で稼いだお金は基本的に自分の自由になると考えていて、最低限の生活費しか妻に渡さず、妻や子供には贅沢を許さないという夫もいます。経済DVに発展する恐れもあるので注意が必要です。


思いやりのない夫への対処法
思いやりのない夫に対し「夫に変わってほしい」と考え、「自己中心的で思いやりのない夫にどのように対応をすればいいのかわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。思いやりのない夫への対処法を体験談とともに紹介します。


察してもらうことは諦める
「旦那とはいえ、他人を変えるのは難しい」と考え、察してもらうことを諦めるのも1つの手です。共感性が低い夫の価値観を変えることは難しいからです。察してくれるだろうと期待するのを諦めると、気持ちが楽になるかもしれません。
諦めて夫を「ただそこにいる人」ととらえてみると、1人で家事をすることへの違和感が消えることがあります。その場合、妻は手伝ってもらえないことではなく、手伝ってくれない夫の存在にイライラしていたのかもしれません。そう考え方を変えると、気分も変わるでしょう。



今までこっちがどれだけ忙しそうにしてても、マイペースに過ごす旦那。なんて思いやりのない人なの!!と腹が立っていました。そのことを友人に相談すると「そんな人は察することができないから、言わないとわからないんだよ」って言われたんです。
それを聞いたら私が察してくれるだろうと期待していたので、余計に腹が立っていたのかもしれないなと。それからは、旦那に手伝ってほしいときは、きちんと言葉で伝えるようにしています。
要望は具体的かつシンプルに伝える
思いやりのない夫には、やってほしいことを具体的にかつシンプルに伝える事が大切です。共感性が低く思いやりのない夫は、言葉のニュアンスを読み取ることが難しいので、はっきり言ってもらわないとわかりません。そのため「言わなくてもわかるでしょ」とは考えず、夫に正確に伝わるように心がけてみましょう。
実際やることを事細かく伝えてみると、指示通りにやってくれるという場合があります。その場合は、家事をあまりした経験がなく、分からなかっただけかもしれません。子供に教えるように、自分の要望をわかりやすく伝えると夫婦間のコミュケーションが改善するきっかけにもなる可能性があります。



うちの旦那はお願いしたら協力してくれるんですが、いつもやり方が中途半端で時間もかかり、結局私はイライラしちゃって…旦那にそれを伝えると、どうやればいいのかわからないから感覚でやってみていたと。
それだったら先に聞いてよ!と思ってしまいましたが、自分の当たり前は旦那には通用しないんだなと実感しました。それからは旦那への伝え方を工夫するようにしました。
無理して気遣いをしない
思いやりのない夫には、無理して気遣いをしなくてもよいでしょう。見返りを期待して自分ばかり気遣いをするとストレスが溜まってしまいます。我慢せずに無理して気遣いをしないのも1つの手です。
思いやりのない夫は、気遣いをするのが普通だとは思っていないので、妻に対しても思いやりを求めていない可能性があります。その場合は、夫に気遣う必要がないのでお互いストレスなく生活できるかもしれません。



結婚してからも私は夫へ誕生日プレゼントを渡していました。子供が産まれてからは、父の日のプレゼント。どこかに友人と出かけたときはお土産も。でも、夫からは今まで何ももらったことがないんです。
ふと、なんで私ばかりプレゼントを渡しているんだろうと寂しい気持ちになって、夫に理由を聞いたんです。そしたら「え?いるの?」って言われて。その時、今まで期待していた自分がバカだったと思いましたね。それからはプレゼントはなしにしたら、気が楽になりました。
思いやりのない言動で傷ついても感情的に伝えない
思いやりのない言動を受けても、一旦冷静になり、感情的に伝えないことが重要です。時には嫌味や思いやりのない言動に怒りが湧くこともあるでしょう。しかし、ヒステリーのようになって怒鳴ったりしてしまうと、夫婦関係が悪化してしまうかもしれません。
なぜなら、夫はなぜ妻が怒っているか分からないかもしれないからです。そこは軽く受け流すくらいにしている方が無駄な口論を防げるかもしれません。夫の「ご飯まだ?」などといった配慮の足りない言葉で不快になることもあるでしょう。しかし、軽く受け流すか「言い方を変えて欲しい」と冷静に伝えるのが賢明です。



家族で外出後に、洗濯を取り込んで夕食の準備をして…と1人で動いている私に対して旦那が「今日は疲れたし、カレーでいいよ」って。その言葉にカチンときました。
でもここで私が不機嫌になっても旦那には伝わらないので「カレーって作るのに何分かかるか知ってる?子供は甘口しか食べられないから2種類作らないといけないよ」って伝えたら、びっくりしてましたね。
第三者を巻き込んで相談する
自分だけで対処ができなかったら、親や友人、職場の同僚などの第三者を巻き込んで相談しましょう。既婚者に相談してみると「私も同じような経験があるよ」と共感してくれるかもしれません。
誰かに相談することで自分だけでは思いつかなかった解決案が見つかるかもしれませんし、ストレスを吐き出して気持ちが楽になることもあるでしょう。一人で悩まず、他人を積極的に頼ることも重要です。



旦那の思いやりのなさに耐えきれなくなって、一度実家に帰ったことがありました。実母に相談したら「うちのお父さんも一緒よ。旦那は言わないとわからないのよ。」と。
お願いするときは「お父さんがした方がきれいだから」、終わったら「やっぱりお父さんはさすがだわ」とか褒めると次から頼みやすいよ教えてくれたんです。そこまでしないとうちの旦那には伝わらないのか〜と思いましたが、お互い気持ちよく過ごすためには工夫も必要なんだなと。


思いやりのない夫に悩んだら夫婦カウンセリングを受けよう


夫の思いやりのなさに悩み、これまで紹介した対処法を試しても状況が改善されない場合は、夫婦カウンセリングを受けることを検討してみましょう。
夫婦カウンセリングでは、第三者である専門家が客観的な立場から夫婦の問題を分析し、お互いの気持ちや考え方を理解するためのサポートをしてくれます。妻が一人で頑張るのではなく、専門家の助けを借りることで、夫にも問題の深刻さを認識してもらいやすくなります。
夫婦カウンセラーがコミュニケーションの取り方や問題解決のための具体的なアドバイスを提供してくれます。また、夫が思いやりのない行動を取る背景や原因を探ることで、根本的な解決策を見つけられる可能性もあります。
ただし、夫婦カウンセリングを受ける際は、夫が問題を認識し、改善する意欲があることが重要です。夫が参加を拒否する場合でも、妻一人でカウンセリングを受けることで、自分自身の気持ちを整理し、今後の方向性を見つけることができるでしょう。


思いやりのない夫に限界が来たら離婚も視野に
思いやりのない夫には、妻も夫に合わせて接し方を変えていく必要があります。ただ、いろいろ手を尽くしても、夫の態度が改まらず、限界を感じたら離婚という選択肢を検討することも必要でしょう。


弁護士への相談を検討しよう
離婚を考える場合は、夫婦関係に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は法的な観点から離婚の可能性や手続き、財産分与、親権などについて専門的なアドバイスを提供してくれます。感情的になりがちな離婚問題も、法的な根拠に基づいて冷静に判断できるでしょう。
ADR(裁判外紛争解決手続き)という選択肢
いきなり裁判に進むのではなく、ADR(裁判外紛争解決手続き)という方法もあります。これは調停委員などの第三者が間に入り、夫婦双方の話し合いを仲裁する制度です。裁判よりも時間や費用を抑えることができ、お互いが納得できる解決策を見つけやすいというメリットがあります。
離婚は人生の大きな決断です。一人で悩まず、専門家の力を借りながら、自分にとって最良の選択をすることが大切です。
【Q&A】思いやりのない夫との関係改善によくある質問
Q. 夫が変わらない場合、妻側だけが我慢し続けるしかないのでしょうか?
妻側だけが一方的に我慢する必要はありません。まずは自分の気持ちや要求を明確に伝え、夫婦でコミュニケーションを取ることが重要です。それでも状況が改善されない場合は、カウンセリングを受けたり、最終的には離婚という選択肢も考慮する必要があります。
Q. 夫に家事を手伝ってもらうために、どのような言葉遣いが効果的ですか?
「手伝って」ではなく「一緒にやろう」という表現を使うと良いでしょう。家事は夫婦で分担するものという意識を持ってもらうことが大切です。また、「洗濯物を干してくれる?」のように具体的で簡潔な依頼の仕方が効果的で、終了後は感謝の気持ちを伝えることも重要です。
Q. 思いやりのない夫の行動は、生まれつきの性格なので変えることは不可能ですか?
性格的な特徴はありますが、完全に変えることが不可能というわけではありません。コミュニケーションの取り方や環境を変えることで、行動パターンは改善される可能性があります。ただし、相手の価値観を根本的に変えるには時間がかかるため、妻側も接し方を工夫する必要があるでしょう。
Q. 子供がいる場合、思いやりのない父親は子供にどのような影響を与えますか?
思いやりのない父親の行動は、子供の人格形成に少なからず影響を与える可能性があります。子供は親の行動を見て学ぶため、思いやりや協力の大切さを理解しにくくなる恐れがあります。一方で、母親が適切な対応を示すことで、子供に正しい価値観を教えることは可能です。
Q. 夫婦カウンセリングは、思いやりのない夫との関係改善に効果がありますか?
夫婦カウンセリングは関係改善に有効な手段の一つです。第三者の専門家が介入することで、お互いの気持ちを客観視し、コミュニケーション方法を学ぶことができます。ただし、夫が問題を認識し、カウンセリングに積極的に参加する意思があることが前提となるため、強制的に参加させても効果は限定的です。
思いやりのない夫との関係を見直すために
思いやりのない夫との関係に悩む妻は決して少なくありません。夫が体調不良時に助けてくれない、家事育児に協力しない、自分中心の行動を取るといった特徴がある場合、まずは察してもらうことを諦め、具体的で明確なコミュニケーションを心がけることが大切です。
無理して気遣いをせず、感情的にならずに冷静に対応することで、夫婦関係の改善につながる可能性があります。また、一人で抱え込まず、親や友人などの第三者に相談したり、夫婦カウンセリングを受けたりすることも有効な手段です。
それでも状況が改善されない場合は、専門家の力を借りながら、自分にとって最良の解決策を見つけることが重要です。夫婦関係は一人で解決するものではありません。適切なサポートを受けながら、お互いが幸せになれる関係を築いていきましょう。