離婚するかどうか悩んでいる人の中には「将来、離婚してよかったと思えるのだろうか」と悩む人もいます。せっかく離婚しても後悔することになっては大変です。男女問わず不安になるのは当然でしょう。相手と別れた後、「離婚してよかった」と思える離婚の進め方を解説します。
離婚してよかったと思えるか心配…
離婚するかどうか悩んでいる人の中には「離婚してよかったと思えるのか、心配だ」と言う人がいます。離婚は人生の中で、大きな決断の1つです。「離婚したものの後悔しないだろうか」と不安になるのも当然です。離婚を経験した人の中で「離婚してよかった」と思っている人は、どの程度いるのでしょうか。
離婚してよかったと思えるケースを体験談とともに紹介するほか、後悔しない話し合いや準備の進め方などを紹介します。つらい結婚生活に別れを告げて、「離婚してよかった」と言える日が来てほしいと願っている方は参考にしてください。
離婚してよかったと思っている人の割合は?
実際に離婚したことを後悔している人は、離婚した人のうちのどれくらいの割合いるのでしょうか。婚活イベントなどを紹介するプラットフォームを運営するノマドマーケティングが2021年に行ったアンケートによると、「離婚して後悔しましたか」という問いに対し、「はい」が27%、「いいえ」は63%という結果でした。
若干、男性の方が後悔している割合が高いようですが、男女ともに「後悔していない」という人のほうが多いという結果になりました。
後悔している理由とは?
後悔している点については、男女で差が見られました。男性は「慰謝料を取られた」「料理ができない」「子供に会う頻度が減った」などと、離婚によって不利益を被ったと感じている人が多いようです。一方で女性は「子供のこと」「収入の面」などを挙げており、日々の生活や将来に不安や悩みを抱えがちのようです。
離婚してよかった理由5選【体験談】
「離婚してよかった」と思っている人たちは、どのような理由で「よかった」と感じているのでしょうか。男性、女性、子なしか子持ちか、など事情によって理由も変わりますが、よくある理由を5つ、体験談とともに紹介します。
嫌いな相手と過ごすストレスがなくなった
考え方や価値観の違いなどから気持ちがすれ違い、顔を合わせるのも嫌だというくらい配偶者のことが嫌いになる夫婦は少なくありません。配偶者のモラハラに苦しみ続けてきたという人もいるでしょう。そうした状況で、ようやく離婚できた妻や夫は「嫌いな相手と過ごすストレスから解放された」と喜びます。
嫌いな相手と過ごしていると、日々ストレスがたまり、笑顔も減っていきます。家の中も暗い雰囲気になってしまうでしょう。そんな日々から解放されれば、多少生活が苦しく、不便なことがあっても「離婚してよかった」と思えます。
離婚は悪いことではありません。
精神的に病みながら嫌いな夫と生活してくより、経済面では苦しくなるけど、子供と笑って毎日を
過ごす方が楽しく幸せです。
相手が嫌で離婚するなら初めから結婚なんてしなきゃいいのに?みたいな意見もありますが、
結婚を経験してみないと一生わからないことなのです。
子供に夫婦喧嘩を見せなくてよくなった
夫婦仲が悪いと、すぐに意見が衝突し夫婦喧嘩になってしまいます。激しい口論だけでなく、暴力まで振るうような喧嘩にまで発展する夫婦もいます。子供がいる場合、目の前で両親が激しい喧嘩をすると、心が傷つくと言われ、脳がダメージを受けるという研究結果もあります。子持ちの夫や妻の場合、子供の前だけでは喧嘩をしたくないと考える人も多いでしょう。
頻繁な夫婦喧嘩を子供に見せてしまうことを気にしている人たちは、離婚して子供の前で夫婦喧嘩をしなくてよくなることに安心します。離婚後、表情が明るくなる子供もいて、そうした子供の笑顔を見ると「離婚してよかった」と思うはずです。
子どものことを考えて、離婚して良かったことしかありません。
離婚してホント良かった。
子どもの気持ちが結婚していた時より安定したのが一番。
義父母と付き合わなくてよくなった
離婚の原因の一つとして、配偶者の親族との不仲を挙げる人もいます。夫との関係は悪くないのに、義父母との折り合いが悪く、離婚を検討する妻も少なくありません。夫が間に入って妻の味方をしてくれればいいのですが、自分の親の肩を持ち、妻にばかり我慢を強いる夫なら、妻が愛想を尽かしても当然です。
特に、息子の嫁を見下し、何かと用事を言いつけたり、細かな文句ばかり言ったりする義父母には妻もストレスがたまります。夫と離婚したおかげで、嫌いな夫の実家との縁も切れ、「離婚してよかった」と平穏な日々の訪れを喜ぶ人もいます。
義理親、義理兄弟、あちら側の甥姪との付き合いをしなくてよくなったこと。
自分の親兄弟、その他、自分の好きな人とだけ、付き合えばよくなったこと。
もめ事が、ほとんど起こらなくなったので、安定した環境で、子育てができるようになったこと。
素敵な人と出会えた
配偶者と不仲になり、一緒に過ごすことが苦痛になってくると、「ほかに素敵な人はいないだろうか」と別の異性との出会いを求めるようになる人もいます。しかし、結婚している以上、他の異性と交際してしまうと、不貞行為だとして慰謝料を請求される恐れがあります。それでも隠れて交際する人は少なくありませんが、相手に付け込まれないよう我慢する人もいます。
離婚して独身に戻れば、一切後ろ指を指されることはなく、自由に誰かを好きになり、デートしたり交際したりできるようになります。離婚した後に理想的な異性と出会い、幸せな結婚生活を送っているという人も少なくありません。
再婚相手との子供も授かり
マイホームも手に入れました。
家事育児もかなり協力的で
同じ男でもこんなに違うのか‥
と勉強になりました( ´°д°` )
自立して自由に過ごせるようになった
配偶者がまじめに働かなかったり、ギャンブル依存症や買い物依存症などの浪費でお金をすぐに使ってしまったりする人だと、経済的に苦しい生活を強いられます。いくら懸命に働いても、ちっとも生活が楽にならないと嘆く人もいるでしょう。
こうした金銭感覚がルーズな人と離婚すると、見違えるように暮らしが楽になることがあります。自分の知らないところでお金を使われることがなくなるので、きっちり金銭管理ができますし、自分の頑張り次第で収入増も可能です。離婚前は専業主婦だったという人の中にも、離婚後に一念発起し、豊かな暮らしを手に入れる女性がいます。
私が変ったことは・・
・とても忙しくなりました。
私は専業主婦からフル勤務に就いたので、突然嵐の様に忙しくなった感じでした。
私の仕事は他の人に代って貰うことができないので、持ち帰りは当り前で、休日出勤もしていました。
・貯金が増えました。
飲みや趣味にお金を使う人がいなくなったのは、大きいと思います。
私の年収は男性並みになり、超えました。養育費は最後まで貰いました。(その為の調停離婚でした)
教育費は子供が望むまま払いましたが、自分の収入で足りました。
離婚すると後悔しがちなケース
嫌いな配偶者と別れることが離婚したからといって、誰もが「離婚してよかった」と思うわけではありません。中には離婚したことを激しく後悔する人たちもいます。離婚して後悔しがちなケースを紹介します。
離婚後の生活についてよく考えていなかった
離婚後の生活について具体的な計画を立てずに、急いで離婚してしまうと、生活に困ってしまう場合があります。特に専業主婦の場合は、急に働き始めても、仕事に慣れなかったり、思ったほどの収入を得られなかったりして、経済的に行き詰ってしまう事があります。子供の世話で、働く時間帯や業種が限られてしまうこともあるでしょう。
離婚した後の家探しや引っ越し、家財道具の購入などに出費がかさんでしまうこともあります。離婚を検討するなかで、離婚後の生活設計が不十分だと、「やはり離婚するんじゃなかった」と後悔することになります。
養育費や慰謝料の取り決めが十分ではなかった
離婚する際に、話し合いがもめる原因の一つが、財産分与や養育費、慰謝料などの金銭問題です。一般的に収入の多い夫側が「主に収入を得ていたのは自分で、財産を半分にするのはおかしい」「養育費はできるだけ少なくしたい」「慰謝料まで払いたくない」などと主張することが多いようです。
こうしたときに「一刻も早く離婚したい」と焦る妻が「離婚できるなら、お金はいらない」などと言ってしまうことがあります。特に、産後など情緒が不安定になりやすい時期には、感情的に離婚を考えがちです。しかし、受け取る権利をしっかり主張しておかなければ、離婚後の新生活を始めるにあたって、金銭的に苦労してしまう可能性があります。
相手に対して未練がある
一時の感情で離婚につき進んでしまったり、関係修復の可能性を十分に検討しなかったりした場合、相手への未練から「離婚しなければよかった」と感じてしまうことがあります。子なし夫婦だった場合、急に一人ぼっちになり、寂しさを感じてしまうこともあるようです。
多少仲が悪くても、相手に愛情が残っていれば、生活をするうえで多少の心強さも感じることもあったでしょう。「離れてみて、相手の気持ちや思いやりなどわかったことがある」という人もいるはずです。こうした相手への未練が募ると、別れた後に「離婚するんじゃなかった」と悔やんでしまいます。
子供が離婚に納得していない
離婚すると、実家の支援を受けられる場合を除いて、子供を一人で育てなくてはならなくなります。働きながら子供を育てることになりますから、子供にも家事を手伝ってもらったり、子供だけで留守番をしてもらったりする必要もでてきます。
子供は、頑張っている親を見れば、なんとか助けたいと思うものですが、離婚したことに納得していなければ「離婚しなければ、こんな大変な思いをせずに済んだのに」と思うこともあるはずです。子供が小さければ、離婚したことが理解できず「寂しい」と泣き出すこともあるでしょう。子供に迷惑をかけていることを実感して、離婚を後悔することがあります。
子供になかなか会えない
離婚する際に、どちらが子供を引き取るのか、親権をめぐって夫婦で対立してしまうこともあります。互いに離婚には合意しているのに、親権をめぐっては話し合いが進まないということも珍しくありません。その結果、親権を相手に取られてしまうと、子供になかなか会えなくなり、「離婚しなければよかった」と思うことがあります。
もちろん、離婚後にも子供に会うことはできますが、いつでも会えるとは限りません。相手に主導権を握られて、面会にさまざまな条件を付けられてしまうこともあります。中には「子供が会いたがらない」との理由で、会わせてもらえなくなるというケースもあります。
浮気相手とうまくいかなくなった
浮気した結果、離婚したという場合は、「離婚してよかった」とならないケースが多いようです。浮気や不倫は不法行為ですから、相手からは慰謝料を請求される可能性が高く、時には社会的な信用を失ってしまうこともあります。浮気の発覚とともに、浮気相手と破局することも多く、離婚と同時に多くのものを失うことも少なくありません。
また、浮気が発覚せず、離婚後に再婚する人もいますが、互いに浮気をしていた後めたさや、相手がまた別の異性と浮気をするのではないかという疑念から、しだいに不仲になってしまうケースもあります。「浮気せずに、あのまま結婚生活を続けていればよかった」と後悔することもあるでしょう。
後悔のない離婚をするためにできること
離婚後に後悔しないためには、どのように離婚の話し合いや準備を進めていけばよいのでしょうか。後悔しないための大切なポイントについて説明します。
離婚すべきなのかよく考える
「離婚してよかった」と思うには、「今の生活を続けるより、離婚したほうがいい」と自分自身で納得して離婚に踏み切ることが大切です。迷いがあると、どうしても後悔してしまいます。本当に離婚しか道はないのか、もう一度よく考えてみましょう。
もし「関係修復の方法があるのではないか」と思っているのなら、関係修復の道を探り、「やはり無理だ」と確かめてから離婚しても遅くはありません。離婚で自分や子供は今よりも幸せになれるのか、という点も重要です。「生活が大変かもしれない」「子供に苦労させるかもしれない」と不安があるのなら、もう少し離婚後の生活を検討したほうがいいかもしれません。
離婚後の生活をシミュレーションする
離婚をする前には、かならず離婚後の生活をシミュレーションしておきましょう。どこに住み、どのような仕事をするのか、生活するだけの収入は得られるのか、どんな支援が得られるのか。そうしたことを具体的に計画し、「これなら安心して生活できる」という自信を持てれば、経済的な苦しさから離婚を後悔することはないでしょう。
実際、離婚して家を出る場合は、引っ越し費用や家財道具の購入など、結構費用がかかるものです。子供がいて転校が必要な場合も、手続きや学用品の購入など、費用も手間もかかります。また、子供を引き取る場合は、相手からいくら養育費をもらえるか、養育費をきちんと払ってもらえるか、という点も重要です。しっかり検討を進めましょう。
カウンセリングを受けてみる
離婚する前に、夫婦問題に詳しいカウンセラーに相談して、現状を客観的に判断してもらうのも一つの方法です。「もう離婚しかない」と思い込んでしまうと、周囲が見えなくなり、離婚してもうまくいく目途がないのに、準備不足のまま突き進んでしまうことがあります。一度冷静になって、現状を見つめ直すことが大切です。
また、離婚すべきかどうか悩んでいるのなら、夫婦でカウンセリングを受けるという方法もあります。カウンセラーを交えて話をすれば、お互いの本心や2人の結婚生活の問題点が明らかになり、関係修復の糸口がつかめるかもしれません。
離婚してよかったと思えるために専門家にも相談しよう
「離婚してよかった」と思えるようになるには、離婚すれば、現状の生活より必ずよくなると確信することが大切です。「離婚したほうがいいのだろうか」などと迷いながら離婚を選択してしまうと、後悔することになりかねません。
「離婚したほうが幸せになれるはずだ」と自分を納得させるには、現状をしっかり認識し、将来を見通すことも必要です。夫婦関係に詳しいカウンセラーや弁護士といった専門家に相談すれば、離婚することのメリットとデメリットをはじめ、客観的なアドバイスが得られるはずです。専門家の意見も参考にしながら、検討や準備を進めましょう。